パンの種類が大小合わせて1,500種類以上もあるというパン大国のドイツ。パンが大好きな国民というだけあり、パンのお供として食べるハムやチーズ、ジャムやはちみつも様々な種類があります。
その中でも種類の多さに驚かされるのが、パンに塗るペースト。
ドイツでは野菜やハーブならなんでもペーストにしてしまうのか!と思うくらい色々な食材がペーストに変身しているのです。そして日本ではあまり馴染みのないような素材を使用した物や、オリエンタルな組み合わせの商品もあります。
パプリカは鉄板
ドイツでは皆パプリカが大好きなのか、スーパーではパプリカを使用した食品をよく見かけます。ポテトチップスのパプリカ味は定番中の定番ですが、他にもパプリカを混ぜたチーズやハムもあるほど。
それほど人気のパプリカですから、パンのペーストとしても使用されないわけがありません。ただパプリカ単体で使用されることはなく、トマトやバジル、チリといった他の食材と一緒になっている事がほとんど。写真のパプリカとカシューナッツのクリームは、パプリカの甘みとナッツの香ばしさが特徴です。
カレー系も人気
パプリカほどではありませんが、カレー風味のペーストもよく見かけます。
パパイヤやマンゴーにカレーを加えたオリエンタルな雰囲気漂うクリームは、カレー風味の中にほのかなフルーティーさがあるという不思議な味。
好みが分かれそうですが、エスニック料理が好きな方は気にいるかもしれません。
同じカレー風味でも、キノアやレンズ豆を使用した、いかにも健康に良さそうなペーストもあります。
スーパーフードとして注目されているキノア。ドイツにはなんと、キノアを使用したお菓子もあるんですよ。
こちらのペーストはパンやクラッカーと一緒に食べるほか、主な材料がレンズ豆とキノアなのでそのまま食べても美味しく頂けます。
「学生のエサ」!?
ドイツのスーパーで必ず見かけるのが「学生のエサ(Studentenfutter)」と呼ばれるナッツとドライフルーツ(主にレーズン)のミックス。
栄養価が高く脳のエネルギーにもなる事から、集中したい時や手軽なスナックとしてよく食べられています。
今回の記事を執筆するにあたり筆者がリサーチしたところ、なんと「学生のエサ」のペースト版を発見。
アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、くるみ、そしてレーズンが使用されているペーストで、ナッツの香ばしさとレーズンの甘みがとてもよく調和しているうえ、スナックの方を食べるのとはまた違った風味が楽しめます。これを朝パンに塗って食べれば、少なくとも午前中いっぱいは集中力が続きそうです。
また、「ナッツとドライフルーツ」つながりでデーツとヘーゼルナッツのペーストもあります。
さきほどのペーストには乾燥ナッツが使用されている一方、こちらのヘーゼルナッツはローストされているもの。それがデーツと混ざり合うことで、高級感のある深い味わいになっています。朝食に取り入れれば、朝からリッチな気分が味わえますよ。
スペキュロスのクリーム
以前クリスマスに食べたいドイツのお菓子について紹介しましたが、そこで登場したスペキュロスがクリームにもなっています。
甘くこってりとした中にほのかな塩気もあり、パンに塗る他にお菓子作りにも使えそうなクリーム。シナモンの風味がとても良く、筆者のお気に入りのひとつです。
ドイツのパン文化に欠かせない様々なペースト。これだけ種類も豊富なら、毎日パン食でも飽きる事はなさそうですね。
開封前は常温で持ち運べるものがほとんど。
少し重いですが気になる方はお土産にもどうぞ。