国際空港やヨーロッパ各地へ発着する電車のターミナル駅があることから、多くの旅行者やビジネスマンが行き交う都市フランクフルト。金融都市というイメージが強い一方、観光資源が乏しいという印象からか、フランクフルトは通り過ぎてしまうだけという人も沢山います。
実際に皆さんの中にも「フランクフルトには見るものがない」と思われている方が多いのではないでしょうか?
ところが、フランクフルトには意外にも見どころが沢山あり、1日あっても足りないくらいなのです。
今回はそんなフランクフルトから、筆者が皆さんにぜひ訪れて頂きたい6か所を紹介します。
市庁舎「皇帝の間」
フランクフルトで必ず訪れる場所といえばレーマー広場。
多くの方は広場を見たら立ち去ってしまいますが、実はここに隠れスポットがあるのです。
それが市庁舎の中にある「皇帝の間」。
現在でも特別な祝典などで使用される部屋の壁一面には、カール大帝をはじめとする歴代神聖ローマ皇帝の肖像画が並びます。
どの皇帝もなかなかイケメンに描かれていて、この中からお気に入りを探すのも楽しいです。
町を見下ろすマインタワー
フランクフルトのビル群に混じって建っているマインタワーでは、人々で賑わうショッピングストリート「Zeil」や旧市街、その後ろを流れるマイン川が織りなす絶景を、地上200メートルの高さから一望できます。
銀行のビルがまるで植物のようにいくつも立っている様子は、金融都市フランクフルトならでは。
夜になると、昼とはまた趣の異なるロマンティックな夜景が楽しめます。
ザクセンハウゼンで楽しむ「りんご酒」
町歩きでお腹が空いた時にぜひ行ってほしい場所が、マイン川を挟んで対岸にある地区「ザクセンハウゼン」。
ドイツの飲み物と言えばビールですが、ここではフランクフルト名物の「りんご酒」を出すレストランが集まっています。
程よい酸味と爽やかな飲み心地がクセになるりんご酒。
お供には豚のあばらを茹でた「リップヒェン」や、ハーブソースにジャガイモとゆで卵を添えた「グリューネゾーセ」といったフランクフルトの郷土料理をどうぞ。
博物館通り
マイン川沿いにいくつもの博物館が並ぶ、通称「博物館通り」。
建築や芸術など様々な分野の博物館が並ぶ中で筆者が特に面白いと感じるのが、「ドイツ映画博物館」です。
撮影・映像技術の歴史や映画で使用された衣装などが展示される中で目を引くのが、エイリアンの模型。
もちろんこちらも実際に撮影で使われたもので、間近で見るとファンでなくても興奮してしまいます。
緑のオアシス「パルメンガルテン」
人混みから離れて庭園でものんびり散策したい、そんな方はパルベンガルテンへ行ってみましょう。
庭園では群生するクロッカスやバラ、芍薬など季節ごとの花が咲き乱れるほか、春にはなんと桜まで咲きます。
気候帯ごとの植物を集めた14棟の温室では、寒いドイツではなかなか見られない亜熱帯や熱帯地方の植物が生い茂り、まるでジャングルの中にいるかのようです。
ゲーテの生家「ゲーテハウス」
フランクフルトゆかりの人物といえば、ドイツを代表する文豪ゲーテ。
彼が誕生してから青年期までを過ごした生家は、現在博物館として公開されています。
ゲーテ一家は裕福なだけあって家も広々。
それぞれ趣の異なる各部屋のなかには、ゲーテが「ファウスト」を執筆した部屋や父から教育を受けていたという部屋があり、まるで彼の記憶の中の1ページを覗いている様な気分になります。
今回は博物館といった施設を紹介しましたが、劇場でのオペラ鑑賞やマイン川沿いの散歩、また冬にはクリスマスマーケットなど、フランクフルトを楽しめる場所はまだまだあります。
町がコンパクトにまとまっていて観光しやすいのもまた魅力。
また旧市街には、町歩きで疲れた時にふらっと立ち寄れるカフェも沢山あります。店主自慢のケーキを食べながら、道行く人を眺めたり、お喋りに華を咲かすのも良いでしょう。
皆さんなりのフランクフルトの魅力をぜひ見つけてみてください。