旅行の楽しみはグルメという方も多いと思いますが、筆者もそのひとり。特にその土地ごとの郷土料理に関心があり、町のレストランで食事をする際には意識してその土地の料理をオーダーするようにしています。
そんな筆者が住んでいるドイツにもまた、地域ごとに特色ある郷土料理があります。なかでも有名なミュンヘン名物「白ソーセージ」は、ドイツへ行ったらぜひ食べて頂きたい一品です。
ミュンヘン名物白ソーセージ
ドイツ料理と聞いて多くの方が想像するソーセージ。
大小様々なソーセージがありますが、特に炭火で焼いたソーセージはパリッとした歯ごたえと香ばしい香りが病みつきになります。
一方で今回ご紹介する白ソーセージは、お湯にプカプカ浮いた状態で提供されるというちょっと変わったもの。
写真は自宅で食べた時のものですが、お店でもこのようにゆで汁に浮かんだ状態で出てきます。
食感も「パリッ」というものではなく、柔らかいのが特徴です。この食感が苦手という方もたまに見かけますが、筆者は好きです。
ちなみに白ソーセージはドイツ語で「ヴァイスヴルスト(Weißwurst)」と言います。
バイエルンの伝統料理で、ミュンヘンでドイツ料理のレストランへ行けばほぼ確実に食べられるでしょう。
食べられるのは午前中だけ!?
「白ソーセージに正午の鐘を聞かせてはならない」ということわざがあります。
一瞬なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、これは「ソーセージは午前中のうちに食べなさい」という意味。
仔牛肉にパセリなどの香辛料を混ぜて作られる白ソーセージは非常に傷みやすく、まだ冷蔵庫がない時代には長い時間保存する事ができなかったため、作った白ソーセージは午前中のうちに食べるという伝統が生まれました。
ミュンヘンにはいまでもその伝統を守り、白ソーセージは12時までしか提供をしないレストランもあるほど。
とはいえ夕方まで出している所も多いので、心配な方はレストランに入る際にお店の人に確認すると安心です。
白ソーセージの食べ方
白ソーセージは他のソーセージと異なり、皮の部分は食べません。食べ方はまずナイフで縦に切れ目を入れ、ナイフとフォークを使って皮を剥がしながら食べていきます。
そして白ソーセージを食べる際に欠かせないのが、写真の一番左に写っている甘いマスタード。
これがあるのとないのとでは味が全く違うので、付け忘れに注意です。くれぐれもケチャップをつけないように!
ほかにもプレッツェルや白ビールを合わせればもう完璧です(写真に写っているのはプレッツェルの仲間で「ラウゲンシュタンゲ」というパンです)。
ちなみにプレッツェルには「オバツダ」と呼ばれるペーストもよく合います。
カマンベールチーズやブリーチーズにパプリカ、クミンといった香辛料を混ぜたもので、ビアホールの定番メニューです。
ミュンヘン名物白ソーセージ。現地へ行く予定のある方はぜひチャレンジしてみてください。