ドイツのレストラン・カフェでのマナーを現地在住者が紹介します
ドイツ

旅行ではレストランやカフェに入る頻度も多くなると思いますが、飲食店でのマナーも国によって様々。
日本からの旅行者が多いドイツにもまた、日本とは異なるルールやマナーがあり、知らないと恥ずかしい思いをしてしまう事もしばしば。それが原因で周囲や自分に不快思いをさせてしまえば、楽しい旅も台無しですよね。
そこで今回は、知っておくと便利なドイツの飲食店での過ごし方について紹介します。

勝手に席についてよい

よほどの高級店でない限り、お店に入ったら勝手にテーブルについて大丈夫。予約している場合は店員さんに名前を伝えれば案内してもらえます。

予約をしていない場合は、開いているテーブルを探して着席すると店員さんがメニューをもって来てくれます。

 

テーブルを探す際にはそこが「予約席」になっていないか注意しましょう。予約席は「Reserviert」または「Stammtisch」などと書かれている事が多いです。

予約席でも時間が書いてある場合は、その時間までなら使ってもよいという意味。これは大きなビアホールなどでよく見かけるシステムです。

まず飲み物を注文

メニューを持ってきながら店員さんが「飲み物は何にしますか?」と聞いてきます。まだメニューも見ていないのに!と驚くかもしれませんが、これがドイツの典型的なスタイル。

ドイツでは飲み物を飲みながらじっくりメニューを見るという人が多いです。

 

ビールなど飲みたいものが決まっていればその場で注文して良いですし、決まっていなければ後で食事と一緒に注文しても大丈夫です。

メニューが決まったらページを閉じる

これは以前レストランで働いていた筆者の経験からも言える事ですが、メニューを開いたままだと店員さんは「まだ食べたいものが決まっていない」と捉えるので、なかなか自分のテーブルには来てくれません。

逆にメニューを閉じると「決まりました」の意思表示になり、店員さんが注文を取りに来てくれます。

席ごとに担当が決まっている

ドイツのカフェやレストランでは席ごとに担当者が決まっていて、ほとんどの場合メニューを持ってきた店員さんがそのテーブルをお会計まで担当します。

逆に言えば、担当者以外に何か頼もうとして呼びかけても後回しにされたり、手が空いているのに来てくれなかったり、ということは良く起こるのです。

こんな時に「態度悪いなあ」と思ってしまいがちですが、これがドイツでのルール。

 

少し話は逸れますがドイツでは「お客様は神様」という考えがそもそも無いので、接客態度も日本ほど丁寧ではありません。この辺りは考え方や文化の違いなんだという事を覚えておけば、ぶっきらぼうな店員さんに当たった時でも少しはショックが軽減されるかもしれません。

大きな声で店員さんを呼ばない

上と関連して、なかなか店員さんが来てくれないからと言って大声で呼ぶのは御法度。これは周囲の雰囲気を壊してしまって本当に恥ずかしいので皆さんも注意してくだい。

日本のようにボタンを押せば店員さんがすぐ駆けつけてくる、というシステムも無いので、ここは店員さんが近くを通る際に声をかけるか、軽く手を挙げて合図しましょう。

チップの渡し方

チップの目安は大体10パーセント。しかしこれは義務ではないので、サービスが良ければ増やしても良いですし、ものすごく不快な思いをした場合は渡さなくても良いです。

 

また夜はほぼチップを渡しますが、カフェで5ユーロ、ランチで10ユーロなどという金額のキリが良い場合は、チップを渡さない人もいます。筆者が働いていたレストランでこのような人はよく見かけましたし、学生の友人にも同様のタイプが多いです。

 

チップの渡し方は、食事代にチップを含めた金額を店員さんに言います。例えばカード払いの場合、食事代が8.5ユーロだった際にはチップ代も含めて「10ユーロでおねがいします(ドイツ語:ツェーン オイロ ビッテ)」となります。それか10ユーロ札を持っていれば、それを渡しながら「おつりは要りません(ドイツ語:シュティムト ゾー)」と言うのがスマートです。

 

日本とルールが違うので戸惑う事もあると思いますが、いくつか覚えておけばレストラン利用もスムーズにできると思います。

この記事を書いた人

Mops

Mopsドイツ在住ライター/ドイツ語翻訳

2012年よりドイツ在住。現地でパートナーと知り合い、現在はヘッセン州のとある街に2人で暮らしています。旅行と食べる事が大好きで、旅の目的は「地元の名物」を食べること。ドイツを中心に在住者だからこそ分かる便利な旅情報やイベント、穴場スポットなどをお伝えします。

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