タイ王国の特集

札幌市民防災センターが、なぜか外国人に人気らしい。
日本

当たり前だと思っていたそれまでの暮らしが、一瞬にして変わってしまう……。そんな恐ろしい災害に日頃から備え、被害を最小限に抑えようという知恵がぎゅっと詰まっている施設、それが札幌市民防災センターです。

今、なぜか外国人に人気だという、このセンター。最大の特徴は、地震や暴風、煙避難などの疑似体験ができること。どうやら人気の秘密はそのあたりにありそうです。

ガイドブックに載っている?


この施設を訪れる、年間約7万人のうち約1,700名が外国人。特に香港からの来館者が増えています。香港で発売されているガイドブックには体験型観光スポットとして掲載されているそうです。

ツアーバスで乗り付ける彼らの大きな目的は地震の疑似体験。ほとんど地震が起きないとされている香港で暮らしている人にとっては、めったに経験できない「激しい大地の揺れ」。恐ろしいけれど貴重な機会ととらえ、体験していくようです。

リアルな地震を体験


地震体験コーナーに再現されているのは、のどかな住宅街にある一般的な家庭のリビング。スタッフの指示に従い「揺れの程度」を選ぶと、居間を囲っている柵が閉じられ、スタートボタンが押されました。

選んだのは東日本大震災クラスの揺れ。

備え付けのテレビから流れてくる緊急地震速報とアラーム音。静かに揺れが始まり、がたがたと震え出す応接セット。照明が消えテレビ画面も真っ黒に。

横揺れが、轟音とともに突き上げてくるような縦揺れに変わりました。でぇ~っ、収まる気配はまったくありません。クッションで頭を守らねば!

この体験でのミッションは3つ

揺れがどんどん大きくなりMAXまでいくと、座っているのにも関わらず小刻みにジャンプをしているような状態に。もちろん、ソファーから立ち上がることもできません。しばらく続き、ようやく激しい揺れが落ち着いてきました。この間約2分。

照明は落ちたままです。事前に「揺れが収まったら、必ずやってください」とスタッフに言われていた「ガスコンロの火を消す」「ストーブを消す」「ブレーカーを落とす」の3つ。これをやり遂げて、やっと体験の終了。
ものすごく臨場感のある「地震」でした。

主な体験コーナーは6つ

防災センターにある体験型(災害バーチャル体験、地震体験、消火体験、煙避難体験、救急体験、暴風体験)コーナーのうち、ほとんどの外国人が体験していくのが「地震」「消火」「煙避難」の3つだそうです。

地震体験では、大きく揺れている間は何もできないという無力感。あらためて小学生の頃の避難訓練で教わった「地震の際に取るべき行動」のパターンが頭によみがえります。

消火体験は、家で揚げ物をしガスの火を止め忘れたため天ぷら油が発火したという想定の画面にむかい、消火器を使って消火に挑むというもの。

正しい消火ポイントに水が当たらなければ「消火に失敗しました 避難してください」とアナウンスとともにその表示が! ここでは、消火器の扱いと火を消すために狙うポイントを学びます。

煙避難体験は、白い煙が充満している中、タオルなどで鼻と口を覆いながら姿勢を低くして、壁伝いに出口を目指します。真っ暗な箇所もあるので手さぐりでドアを開けてから、通り抜けるいくつもの部屋。

周りが煙でよく見えないので、自分のいる位置が分からなくなってしまう恐怖。右側か左側どちらかの壁を手さぐりで伝って逃げるという基本的なルールの大切さが身にしみます。

札幌市民防災センターって、こんなところ


館内には体験コーナーの他にも、展示コーナー・防災グッズウィンドーなど、さまざまなゾーンがあり、防火・防災に関する知識が学べるようになっています。

大きな災害を何度も乗り越えてきた歴史を持つ国「日本」の知恵と取り組みが、ここにはあります。最新のテクノロジーを駆使してつくられている疑似災害体験コーナーは外国人も驚くほどスリリングな出来映えで、私はついつい涙目に……。

こんなリアルな体験をすれば、防火・防災に対する意識が高まらないはずはありません。起こらないでほしいと願いつつ、向き合う心構えができました。

札幌市民防災センター
札幌市白石区南郷通6丁目北
公式HPはこちら

顔が引きつるほどリアルな疑似体験コーナー

防災センターが外国人に人気らしいと聞いたとき、「なぜ? そこ?」と不思議でした。が、災害バーチャル体験、震度7クラスの地震、消火器での鎮火活動、煙が充満している中での避難、救急救命処置、風速30mの暴風など、そのリアルな体験にびっくり。これはすごいと納得です。
顔が引きつるほどリアルな疑似体験コーナー

この記事を書いた人

ちこ丸

ちこ丸調理師ライター

札幌在住の調理師ライター。名寄市生まれ札幌育ち。大学進学を機に首都圏で生活し、長く北海道から離れていましたが、最近Uターン。ふたたび札幌市民となったことで新たな北海道のよさが見えてきました。あふれ出る地元愛と好奇心、軽いフットワークを武器に、道内や札幌の魅力をレポートし、お伝えします。

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