いまやイタリア土産の定番になりつつあるリモンチェッロ。目にも鮮やかな黄色の液体が入った瓶は、お土産屋さんや空港で目にした事のある方も多いかと思います。でも実際、リモンチェッロとはどんなお酒なのでしょうか?
リモンチェッロは「お母さんの味」
最近では「イタリア土産」としてイタリア全土で購入できるようになったリモンチェッロですが、元々は南イタリアのカンパーニャ州で作られていました。
各家庭で自家製のリモンチェッロを作り、「お母さんの味」として受け継がれているのだそう。日本でいうと「梅酒」のような感覚でしょうか。
実際にアマルフィーといったレモン産地では、自家製のリモンチェッロを販売している家族経営のお土産屋さんがいつくもあります。ちなみにリモンチェッロ自体の歴史は400年以上と、これまた長い歴史を誇る伝統酒でもあるのです。
瓶も可愛く装飾されていて、瓶だけでも欲しくなってしまいますね。
先ほど触れたようにアマルフィーはレモン栽培が盛んで、リモンチェッロの他にもレモン石鹸やレモンの飴など、様々なレモングッズも見かけます。
町の後ろの坂には写真のようにレモン畑が広がり、太陽をいっぱいに受けながらレモンが育っています。
そして驚くのがそのレモンの大きさ。ここで栽培されているレモンは、私達が普段目にするものと比べて4倍はあろうかという巨大なものなのです。
巨大なだけでなく香りがとても良いのもアマルフィレモンの特徴。そんなレモンを使用したリモンチェッロですから、美味くない訳がありません。
飲み方ですが、イタリアでは冷凍庫でキンキンに冷やしたものを食後にストレートで飲むのが一般的とのこと。アルコール30%ほどなので、冷凍庫で保存しても凍りません。
家族経営のトラットリアなどへ行くと、食後にサービスで出してくれる事もあります。筆者がナポリ近くのサレルノという町で食事をした際にも、お店のおばあさんが「これはうちの自家製だよ」と言いながら瓶を持って来てくれました。
右の瓶に入っているのがリモンチェッロですが、左のオレンジの液体は何だと思いますか? 実はこれメロンから作られた「メロンチェッロ」なのだそう。
肝心の味ですが、リモンチェッロはすっきりとした味でアルコールもかなり感じます。油っぽい物を食べた後に飲めば、消化もよくなりそう。
レモンなのに酸っぱくないのが不思議だったのですが、リモンチェッロを作る際には皮のみを使って果汁は使わないのだそうです。
メロンチェッロの方はかなりまろやかで飲みやすい。牛乳と混ぜて飲んだら美味しいだろうなと感じた筆者です。お土産屋さんに行くと、他にもイチゴやピスタチオなどを使った様々な自家製リキュールが並んでいます。
リモンチェッロのみを取り上げても、産地やメーカーによって味が違います。自分の好みに合ったリモンチェッロを買うためにも、なるべく試飲はするようにしましょう。
イタリアのママの味ともいえる伝統酒リモンチェッロ。皆さんもイタリアへ行く際にはぜひ試してみてください。イタリアまで行けないよという方は、自分で作ってみるのもありかもしれません。
レモンの品種こそ違う物の、手間暇かけて造った自家製リモンチェッロも素敵でよね。そんなことを書いていたら、筆者も自分で作ってみたくなったのでした。
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