冬道、走れますか?ドライビングスクールで安全な走行方法を学んできました。
日本

札幌に住み始め、そろそろ1年。ここにきて冬の運転で困っています。ブレーキを踏んでも、ががが~っと変な音はするし、アイスバーンではきちっと止まらない……。期せずしてドリフト走行をしてしまった恐怖の瞬間、車内ではハンドルを強く握りしめブレーキを力いっぱい踏み「止まってぇ!」とただただ祈るばかり。

こんなことではいけないと、ドライビングスクールの雪道安全運転講習会に参加し、安全ドライブのための原則を学んできました。

まずは座学でささっと基礎知識


スリップやスピンなど、冬のドライブでは予期せぬことが起こるもの。そうしたリスクを避けるためには、夏場の感覚は捨て、路面は滑るものという前提で運転操作を行う「冬モード」へと意識を変えなければなりません。モードチェンジのうえ、実行したいのが冬道の安全運転5則。

冬道の安全運転5則

1)スピードは10km以上減
夏場に時速60kmで走るとしたら、50km以下での走行を目安に。

2)車間距離は2倍以上
夏場に比べ圧雪路面で3倍以上、アイスバーンでは10倍以上滑りやすくなっています。十分な車間距離を。

3)「急」が付く操作は厳禁
急発進、急加速、急ハンドル、急ブレーキなどはスリップに直結します。より慎重な運転操作を。

4)早めの減速・徐行
視界不良などにより遅れがちになる対応に、すばやく正しく反応できるよう備えておきます。

5)無理な追い越し禁止
加速しながらのハンドル操作はとても危険。進路のコントロールが効かなくなる恐れがあります。

上記の5則は基本中の基本。これらを意識するだけでも、かなりの冬リスクを回避することができます。
講習では、その他にもスタットレスタイヤの性能やブレーキの踏み方、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の特性などについて解説。事前にそれぞれの役割りや仕組みを知っておくことも大切です。

続いて、スクール内のツルツル路面を走行

構内に造られているスケートリンク並みに滑るアイスバーン。その上を実際に走行します。急ブレーキでのスリップや、ブレーキ操作のまずさからのスピンなど、アン・コントロール状態の体験です。

そして、急ブレーキ、ポンピングブレーキ、ソフトブレーキなどを場面に応じて使い分ける練習も。試せたことで、とっさの場合に使い分けができそうな気になりました。

たとえば、ががが~っとものすごい振動を伴うブレーキ音はABSが作動したときの音。タイヤがロックされるのを防ぎ、ハンドル操作が可能な状態に保ってくれているということです。強く踏みながらハンドルで進路をコントロールできるので、決して驚いてひるんではいけません。

また、傾斜が穏やかな坂道でも、凍結している場合はたいへん危険です。下りは特に要注意。対応はソフトブレーキで。かなり気を付けてごくごく軽く足を載せる程度で踏まなければ、すぐにスピン状態に突入してしまいます。

ひ~っ、アイスバーンの曲がり角で急ハンドルをきって、車体がずずずっと横滑り…。前の車が雪山に突っ込みました。みんなで押して救出しなくては!

このように構内の路上走行では、ドライブ中によく起きる「危ない例」を体験。リスキーなところを知っておけば、避けるべきポイントが分かります。ブレーキングの練習ができたのもなかなか貴重な体験です。

冬でも道内の観るべき・遊ぶべきスポットへ行きたい!


これは厳寒期にしか見られない石狩川のようす。凍った川の上にカラフルなテントを張り、中ではワカサギ釣りをしています。また、道内にはスキーやスノーボードなど冬にしか楽しめないスポーツもたくさん。こんな時は車の出番。

「冬道はそ~と~滑る!」と意識を冬モードに切り替え、安全5則を守り、無理せず、時間に余裕をもってドライブしましょう。天候や路面状況の見極めも忘れずに。

お世話になったドライビングスクール


今回、参加したのは札幌市にある鉄工団地自動車学園の雪道安全運転講習会。募集をかけると、あっという間に満席となってしまうほど人気の高い講習会です。
ただただ祈っているだけでは事故は防げないと、よ~く分かりました。危険を察知した場合、とっさにブレーキをがっちり踏んでしまいますが、冬場はNGだということも、身をもって知りました。

すぐに使える情報をいろいろと教えて下さり、とてもありがたかったです。お陰さまでこれからは、むやみにびくびくした運転をせずに済みそうです。

北海道公安委員会指定 鉄工団地自動車学園
普通車・大型二輪・普通二輪・大型特殊
電話:011-663-1414
公式HPはこちら

この記事を書いた人

ちこ丸

ちこ丸調理師ライター

札幌在住の調理師ライター。名寄市生まれ札幌育ち。大学進学を機に首都圏で生活し、長く北海道から離れていましたが、最近Uターン。ふたたび札幌市民となったことで新たな北海道のよさが見えてきました。あふれ出る地元愛と好奇心、軽いフットワークを武器に、道内や札幌の魅力をレポートし、お伝えします。

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