ウズベキスタンの米料理がうますぎる!腹痛でも食べたくなる一品とは
ウズベキスタン

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中央アジア・ウズベキスタンの人々に愛されているお米料理がある。それは、地方色豊かで、お祝い事にも欠かせないソウルフードのひとつともいえる料理。私が初めて現地の家庭で食べたウズベク料理ということもあって、思い出深い料理でもある。

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ウズベク語でオシュ(osh)、ロシア語ではプロフ(плов)と呼ばれるこの料理は、米、羊肉(または牛肉)、トマトなどの野菜をたくさんの油で炒めて炊き上げるいわゆるピラフである。うまみをしっかり感じることができてついつい食べ続けてしまうのだが、かなりの量の油を使用しているため、油が苦手で胃腸があまり強くない私は食べすぎに注意しなければならない……。
お祝い事があると家庭でも作られ、家族親類、客人などにふるまわれる(主に男性によって作られる)。作り手によって仕上がりに差異が生じるのは当然なのだが、現地の人々から話を聞くと、主に地域によって個性があるようだ。

地方色豊かなオシュ

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こちらは首都のタシケントにある果樹栽培研究所でいただいたオシュ。

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ヒヴァ(ウズベキスタン西方の都市)から車で1~2時間ほどのところにある、ユルタ式レストランで食べたオシュ。カラカラに乾いた空気の中でエネルギーを補給してくれた一品。

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こちらは、ウズベキスタン東部地域のフェルガナという地域にあるレストランで出された品々。以前、現地を旅した日本人からオシュの感想を聞いたとき、フェルガナ地方のオシュが美味しいという声を何度か聞いたことがある。オシュの横にあるトマトと玉ねぎのサラダ(味付けはとてもシンプル)と一緒にいただくと絶妙。この時、私はお腹を壊していたのにもかかわらず、ついついスプーンを口に運んでしまう美味しさだった!

聞くところによると、もともとは手でいただく料理だそうで、以前、同じフェルガナ地方のレストランで、現地の人々が器用に指先を使ってオシュを口に運んでいるところを目の当たりにしたことがあった。私も何度かそのチャンスに恵まれたのだが、手でつかむ勇気がなく、残念ながらまだ体験したことはない。

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こちらは同じフェルガナ地方にあるホテルで食べたオシュ。ソ連時代から日本とウズベキスタンの友好交流のために活動し、計数十回ウズベキスタンに通っている父が、「これはうまい」といった一品(ちなみに当の本人はこのことをすっかり忘れてしまっている)。ホテルということもあって観光客向けだったのか、味付けと油の加減が絶妙だった。コックが代わっていなければ、今でもいただけるかもしれない。

Hotel Asia Fergana

ご自宅でも楽しめる?

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こちらは私が留学中(2015-16年)スーパーで購入したオシュの缶詰。留学中は冷蔵庫に保存され続けてなかなか日の目を見る機会がなかったのだが、帰国後に懐かしくなり開封。想像以上にリアルに再現されたその味に、思わず「うまっ」と叫んでしまった。次回現地に訪問した際には、お土産用も含め、可能な限り買い込みたいと思っている。そしてこの缶詰を肴にして、普段は無口な父と一献かたむけながら、ウズベキスタンの話で盛り上がりたい。

この記事を書いた人

YUKIMI

YUKIMIウズベキスタン研究者

福島県生まれ。NGO勤務などを経て、3.11の震災をきっかけに大学院に入学、現在は記憶の継承について研究中。約1年間、ウズベキスタン共和国に留学経験あり。思い立ったらすぐ行動してしまうため、活発でじっとしていられない性格に見られがちだが、読書と妄想に耽ることもしばしば。一家揃って大の酒好き。

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