「缶つま」=缶詰を使った酒のつまみ。日本ではだいぶ一般的になってきました。今回、ここNYで缶つまを出すバーに出会い、その味を堪能してきましたのでご紹介します。
缶つまって、日本でもあったよなあ
確か日本を離れる前。缶つま人気が徐々に出始めていたことを覚えている。会社などの飲みニケーションに反吐を……(おっといけない)嫌気が差している若者たちが家飲みをするようになって増えた、だっけ? その頃、私も実際に買ってみたけれども、まあまあ美味しかった。まあまあ。
Maiden Lane
そんな事はすっかり忘れて居た。NYも長い冬が終わりぽかぽかとした気持ちの良い天気の日に、出会ったのはマンハッタンのイーストビレッジにあるトンプキンズスクエアパーク(Tompkins Square Park)。の角にあるMaiden Lane(メイデンレーン)と言うバーだった。
カフェ……じゃない。はず
外から見るとおしゃれなカフェの様にしか見えない。テラス席もあり、犬と一緒に居る人もいる。そんなNY補正が入っているから尚更そう見える。でも、壁にはバーとはっきり書いてある。
早速入りメニューを読む。確かにバーだ。そしてここはつまみがシーフードなのだ。
天気が良くぶらぶらと散歩をしていたので、そろそろ小腹も空いたところ。店に入ると、金髪のおねえさんが笑顔で迎えてくれた。ちょっとポイントアップ。
さてさて、まずは当然の如くビール。そして一緒にエビサンド(po’boy)を注文をする。今回はブラッドオレンジペールと書いてあるエール(ALE)を頼む。エールと言うのもビールの種類の1つ。
ペールエール自体は淡い金色のビールだが、これはブラッドオレンジが入っているので色は茶色かな。風味もよさそうな雰囲気がする。楽しみだ。
出てきたビールをぐびり。予想通りオレンジのフルーティな、そしてそこはかとなく苦みが効いている味。アメリカは本当にビールが美味しい。私の期待は大抵裏切られることがない。
ビールを飲みながら、ある事に気が付く。メニューの右側はTINS(缶)と書いてあり、大分そのメニューが多いことに。缶? アンチョビだのオクトパスだの、貝だのとバリエーションが様々だ。
高いものは$35(4,000円弱)え? 缶つまでぇ? ちょっとお値段高くありませんか?
眉唾感は拭えないが、そういえば数日前に、近所のピザ屋でも缶つまを見たばかりだった。なんか流行っているのかなぁ? さて、お味はどうだろう? オーダーする。
するとエビサンドが来た。すっかり缶に気を取られていたので忘れていた。あれ? ウマい!! 忘れていただけに意外なウマさに驚く。流石シーフード専門バー。
なんだなんだ、幸先いいじゃない。満足しているうちにビールが無くなった。今回は美味しかったので、同じものを注文する。2杯目のビールが少し空いた頃、満を持して缶が運ばれてきた。
やってきました。缶です。
缶とパンとバターとハーブと塩。これはやられました。見た目だけですでに100点満点。匂いも堪らん。ちなみに缶は温めてありホカホカだ。
パクり。なめらかなオイル漬けの肝にイタリアンハーブと岩塩、そしてバター。見た目だけでなく、味も絶品。なにこれ。物凄い美味しい。くーーぅ。たまらーん。
今回のものは肝の缶。なめらかな味が、なんとバターとハーブと泣きそうなくらいにマッチしている。パンもとてもいい感じの旨いバケット。ぺろりと平らげる。美味しさ満点。
更に、ここではお店でもオンラインでも缶を売っている。え? 売価$12から……高い!
お店にはターンテーブルも
そして、缶のコーナーの横にそっとあるターンテーブル。金曜日の夜と土曜日の夜にやっているみたい。早速、次の金曜日に行ってみたけど……時間が早すぎて聴けなかった。そりゃあ7時じゃ無理だよなあ。次回に期待。