スウェーデンの夏の風物詩のザリガニパーティーは、家族や友人と集まりお酒を飲みながら楽しくザリガニ料理を堪能するイベント。
日本でもスウェーデンのインテリアブランドIKEAでザリガニパーティーが開催されている事もあって、最近密かな注目を集めています。
ところで本場のザリガニパーティーはどんな感じか気になりませんか?
今回はスウェーデンから「ちょっとシュールな本場のザリガニパーティー」の様子をレポートしたいと思います!
ザリガニパーティーって何?
スウェーデン発祥のザリガニパーティー(Kraftskiva・クレフトフィ―ヴァ)は、毎年夏の終わりに開催される伝統行事です。
現在は輸入や冷凍のザリガニが普及し1年中手に入る食材となりましたが、ザリガニ漁が解禁される晩夏にパーティーが開かれます。
スウェーデンのスーパーマーケットの一角では、ザリガニが普通に販売されているんです!
日本ではあまり食べる習慣のないザリガニですがスウェーデン人の大好物で、ザリガニパーティーへの情熱は想像を超えていました!
シュナップスと呼ばれるアルコール度数の高いお酒を一緒に飲んで、歌って楽しくパーティを祝います。
パーティー飾りもザリガニ尽くし!
スウェーデンではザリガニパーティーを祝う為の飾りつけにも、深いこだわりがあるのです。この時期のスーパーマーケットにはザリガニパーティー用の特設コーナーがあり、パーティーグッズが並んでいます。
お洒落と定評がある北欧雑貨ですが、ザリガニパーティーに限っては超シュールに仕上がっています!
各家庭によって飾りつけはそれぞれですが、「月の男」の丸いランタンは欠かせないアイテム。
ザリガニ柄のナプキンや紙皿のほか、ザリガニの形をしたペーパークラフトなどもあり、まさにザリガニつくし!といった感じです。
大人も子供もザリガニ柄の帽子を着用し、ザリガニパーティーを満喫します。
ザリガニパーティーの料理
スウェーデン人の料理の盛りつけはとても豪快! 週末は家族で集まって食事をすることも多く、大皿に盛りつけた料理を各自がプレートに取り分けます。
ザリガニも茹でられたまま、どーんとテーブルに並べられます。凄い迫力です! パーティーではザリガニ以外にも、スウェーデンの伝統料理なども一緒に頂きます。
ザリガニから作ったスープは、コクがあって中々美味しいのです。見た目にはザリガニである痕跡がないので、ザリガニデビューにもピッタリな一品!
ザリガニと一緒にスウェーデンの家庭料理の「ヤンソンさんの誘惑」という個性的な名前のグラタンと、硬パンの「クネッケ」とチーズも一緒に。
なんだかザリガニの視線を感じるのは、私だけでしょうか……?
本場のザリガニの食べ方がシュールだった!
スウェーデンでは、かなり特徴的なザリガニの食べ方をします。
ザリガニの殻をむき、ツメや中身を頂く前に、ザリガニの腹の部分に口をつけ「チュー」と音を立てて汁を吸います。
日本では「カニを食べると無言になる」なんて言いますが、スウェーデン人がザリガニを食べる時にもその言葉がぴったりな気がします。
老若男女がザリガニ帽子を身に着け、大量のザリガニの殻をむき、汁を吸って無言で食べる。スウェーデンではごく普通の晩夏のイベントですが、とても面白い光景です。
実は見た目によらず、ザリガニは一度食べると病みつきになる絶品料理なんですよ!