家族やグループで年末年始の休みに温泉でゆっくり癒されたいとか、スノーリゾートへの足として欠かすことのできない高速道路。長い距離を移動していると、食事やトイレ休憩でSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)に寄る、といったことがあると思います。それらの施設は、高速の料金を支払ったクルマに乗っている人だけが利用できる施設のように思っている人も多いのではないでしょうか? ですが、関越自動車道路のPA「パサール三芳」には、歩いて入ってしまうという裏ワザがあるのです。
知る人ぞ知る?高速料金を支払わずに「パサール三芳」の限定品を手に入れる裏ワザ
三芳PAは都心から一番近くにあるPAで、ただの休憩所だった場所がグルメスポットに変貌しました。ご存知のように高速道路は、原付バイクを含めて125CC以下のバイク、自転車や歩行者は入ってはいけない場所です。ただし、高速バス利用者は専用出入り口からのみ、徒歩で進入が許されている道路です。
パサール三芳は上り車線のみ!特殊な構造の三芳PA
パサール三芳は関越自動車道上り車線(群馬方面から東京へ向かう車線)三芳PAにあり、スマートインターチェンジ(スマートIC)の出口として知られていて、パーキングエリアからETC搭載車両だけが利用できるインターチェンジで(中型車輌以上は通行できません)、群馬方面からの一般道への出口として利用できます(三芳PAから東京方面への入り口として利用できません)。
三芳PAの下り車線には、スマートICの入口があります(中型車輌以上は通行できず、群馬方面への入口のみなので、東京方面から三芳PAで一般道へ出ることはできません)。
関越自動車道下り車線の三芳PAは、歩いて入ることができない通常のPAです。
歩いて入る場所はココ!
通常、高速道路PAの周りは殺風景な場所にあるため、一般道からのアクセスは考えてないので、目標物を探すのに苦労します。
一般道からパサール三芳を目指すなら、隣接した場所にある「埼玉セントラル病院」を目標にすることをオススメします。刑事ドラマ「相棒」のロケ地になった病院です。
ママチャリでポタリングする、私のようなマニアックな人間にとってありがたい、駐輪場まで用意されています。
パサール三芳でしか味わえないグルメ探し
ただの休憩の場所(PA)が、グルメスポットに変貌した謎を解きます。「パサール三芳」でしか味わえないグルメはあるのでしょうか?
▲振り返った出入り口
そもそも、PAは約15km間隔に一つ設置されて、SAは50km間隔に一つ設置されるという目安があります。人と車が必要とするサービスを提供するSAと、ドライバーの疲れや緊張をとるサービスを提供するPAに、役割が分かれています。SAのなかには、レストランが無い場所や、ガソリンスタンドが無い場所もあります。パサール三芳には、「すべてが揃っているのにPAなのは何故か?」という疑問が湧きますが、マニアック思考はほどほどにしておきましょう。
わからないことはインフォメーションセンターへ聞いちゃう
最新の情報収集は、インフォメーションセンターが一番の近道です。
フードコートには、カフェ、肉料理専門店、玉子丼専門店、
そば・うどん店、ラーメン店、カレー・洋食店、
回転ずし店まである、よりどりみどりのフードコート。オススメは……?
腹ペコ人間にオススメのお肉料理店「壱丁田」で限定グルメは?
15時を過ぎたのに、まだ昼メシを食べていなかったので倒れそうです。SAのメニューと言えば、価格の割に安っぽいイメージが拭いきれませんが、インフォメーションセンターでもイチ押しの肉の専門店が運営する料理なので、期待を裏切らないはずです。
2016年3月にオープンしたお肉の専門店「肉処 壱丁田」さんは、プロの目で厳選した良質なお肉を使用して、素材の旨味を最大限に引き出すお店です。
看板メニューでもあり、パサール三芳でしか味わうことのできない「炙り牛てき丼」(並盛980円)がオススメです。
平日の午後ということもあり、どこでも好きな場所に座ることができました。連休などは、満席になり、席に座るためにひと苦労するフードコートです。
キッズコーナーもあり、4人掛けのテーブルは家族連れには嬉しい配置です。
注文してから約3分で、お目当ての「炙り牛てき丼」。味噌汁付きです。お店の方に聞いたところ、専門店らしく素材にこだわっていて、希少な「牛ネック」を使用しているそうです。では、いっただきまあ~す。
1cm弱の厚みがある、ローストビーフといった感じでしょうか? さっと揚げたカボチャ、ポイルしたブロッコリーと赤パプリカに、本わさびが添えてあります。
コッテリしているのかと思いきや、とてもあっさりした和風ダレのかかったお肉と、本わさびの相性はバッチリです。厚みのあるお肉は、15枚ほど入っていて、お肉の下にある御飯が、なかなか観えません。牛の旨みがしっかり味わえるので、お箸がドンドンすすみます。男性好みのメニューのように観えますが、とてもヘルシーな「炙り牛てき丼」は、女性向けかもしれませんね……ご馳走さま。
腹ペコが収まったらパサール三芳を散策してみましょう
フードコートの横では、関越自動車道に関わる都道府県の、小さな物産展なども行われており、とても賑やかです。「炙り牛てき丼」を食べたばかりですが、スグに小腹がすいてしまう「燃費の悪いカラダ」なので、テイクアウトのスイーツも覗いてみましょう。
今では当たり前のように、SAにもファミマがあるので、高速道路を利用していてもとても便利ですよね。
パサール三芳には、高速道路では日本初のカーショップ「オートバックス」が出店しています。通常店舗のような取付け作業は行わずに、快適・便利にドライブを過ごせるようなカー用品を品揃えすることで話題になりました。
すれ違う人の多くが持っている赤い買い物袋
先ほどから気になっていたのですが、パサール三芳にいる女性の多くが持っている赤い買い物袋が目立ちます。いったいどこで、何を買い物しているのでしょうか?
通路に人が溢れるほどの、テイクアウトショップを見つけました。
しかも、テイクアウトショップのなかで、店舗面積が一番広いお店なのに、店舗内の混雑を避けるために、通路で順番待ちしています。店舗のディスプレイには「みよし酒種あんぱん」と書かれています。何だか限定品っぽい感じがしてきました。
女性に人気の「みよし酒種あんぱん」のある「ポンパドウル」
「みよし酒種あんぱん」は、パサール三芳でしか買えない手作りパンが人気で、赤い買い物袋のお店です。
香ばしい香りが漂う美味しそうなパンは、見ているだけじゃダメ。「みよし酒種あんぱん」と一緒に、2017年の干支パンを買ってみます。
▲左:2017年干支パン・とりのぱん216円、右:みよし酒種あんぱん172円
直径7~8cmの、男性からみると可愛いサイズのふっくらしたパンです。
キャイ~ンのウド鈴木似の干支パン
一目見た時から心惹かれるものがあり、上から観るとウドちゃんにそっくりに観えませんか? ピンクのトサカは甘みのある生地のようなモノ、目はチョコを絞ったモノ、クチバシはアーモンドで顔の細工がしてある、可愛いパンですね。3つのふくらみには、それぞれ「塩こしあん・チョコクリーム・カスタード」が入っているちぎりパンになっています。1個で3度美味しいってヤツですね。
みよし酒種あんぱんは、酒種を仕込んだ生地は香りが良く、コクのある粒あんの味がクセになりそうです。1個しか買わなかったことを後悔してしまいました。次の楽しみにとっておきます。
クルマで高速道路料金を支払わずに、PAの「パサール三芳」を利用できる裏ワザに、魅力を感じてもらえたでしょうか?あと2~3年後には、通常のインターチェンジになる計画もあるとか……。更なる変貌があるかもしれないので、目が離せません。年末年始や連休でも渋滞知らずに、歩いて入ってしまう「パサール三芳」は、わざわざ休憩したくなってしまうスポットかもしれませんね。