現地のことをいろいろと知ることができる庶民の台所、ローカルマーケット(市場)やスーパーマーケット。皆さんは旅行に行かれた際、その土地のマーケットに足を運びますか? マーケットで売られている物や買い物客の流れを見れば、その土地の国民性や食文化を垣間見ることができますよね。
筆者はローカルマーケットが大好きです。今回はモルディブにまだ行ったことがなくてローカル部分のイメージが沸かない!という方や、行ったことはあるけどディープな部分まではわからない!という方々に、在住歴5年目の筆者が首都マーレにあるローカルマーケットの世界をお届けします。
日本ではめずらしい野菜や果物天国
首都マーレには現在2ヵ所のローカルマーケットがあります。売られているものは大差ないのですが、果物の種類がより豊富な印象のマーケット「Dhathuruveringe Market」に来ました。
マンゴーの季節到来! 場外にマンゴー売り場が設置されていました。モルディブのマンゴーは小ぶりで、現地ではよくジュースにして飲まれています。
それではどんなものが売られているのか見て行きましょう!
これ、なんだか分かりますか? 実はパパイヤなんです。細長いラグビー型がお馴染みですが、モルディブ産はこのように丸々としています。味は癖がなく、ライムを絞らずともいける優しい甘味です。シーズンには1キロあたり1ドル弱という超お手頃な値段です。
忘れてならないのはココナッツ。モルディブの家庭料理には欠かせない食材です。今年は不作なのか、ちょっとお値段お高め。モルディブ産ココナッツは輸出禁止。外国産ココナッツの輸入も禁止されています。地産地消なのです。
見るからに芋!ですが、日本では馴染みがないですね。名前だけは聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、これがタロ芋です。現地では蒸かして食べたり、薄くスライスして揚げてチップスにしたりします。農業が盛んではない中の、貴重なモルディブ産です。
色鮮やかなこちらはモルディブ産唐辛子。現地ではカレーに、炒め物に、フライドライスにと頻繁に使われる食材です。とっても辛く、間違ってもこの唐辛子を切った手で目をこすったりしてはいけません!
こちらもモルディブの家庭料理に欠かせない食材のひとつ、ライムです。よく付け合せで食卓に登場します。食欲がない暑い日も、おかずにライムをサッと絞ればあっさりさっぱり風味に早変わり。筆者はよくライムウォーターを作ります。
モルディブ産農産物加工食品の味見をして購入できるお店も
こちらのマーケット内には、お土産になるようなモルディブ産農産物加工食品を販売しているお店もあります。先ほどご紹介したタロ芋のチップスなんかも! 味見をどんどんさせてくれるので遠慮なくいただいて、気に入ったものがあればお土産に買ってみるのもいいでしょう。
ココナッツオイルとココナッツの花蜜です。ジュースの空き瓶に入れて売られているので衛生面に不安を感じますが、ココナッツオイルに関しては食材としてではなく美容コスメとして、モルディブ滞在中に日焼けした肌や髪のアフターケアに使ってみるのもいいですね!
Haveeree Hingun, Malé
モルディブといえば、やっぱりアレは外せない!
モルディブと言えば、魚! 特にカツオとマグロの一本釣りが有名です。こちらはモルディブ産かつお節(モルディブフィッシュ)です。
先ほどのローカルマーケットから歩いてたったの30秒。こちらのマーケットの一角にはモルディブ産かつお節を販売するエリアがあります。
いろいろな種類のかつお節があります。現地ではカレーの出汁や具として使われ、モルディブ料理には欠かせない食材です。
かつお節といえば我が国日本が誇る食材! のイメージがありますが、実は昔々モルディブのかつお節が日本に伝わり、日本スタイルのかつお節が誕生したというもあるんですよ。
見ているだけでも楽しいローカルマーケット
首都マーレの観光スポットにもなっている、庶民の台所ローカルマーケット。マーレ在住の筆者も週に2回ほど通って、新鮮な野菜や果物を購入しています。
日本では見られない農産物を見て、「これってどうやって食べるんだろう」「え! これであの料理が作られているんだ!」と、在住5年目でも足を運ぶ度に新しい発見があるマーケットです。