マレー語でコーヒーのことをコピと言います。マレーシアのコピは私たちが考えるコーヒーとはちょっと違う味をしています。私はコーヒーとコピは全くの別物と思っています。
では、マレーシアのコーヒーの味はまずいのでしょうか? コーヒー大好きな私の独断と偏見で勝手に分析します。
マレーシアのコーヒー、「コピ」
マレー語でコーヒーをコピと言います。響きがなんとなく可愛くて私は好きです。ですが、マレーシアでコピを頼むと私が想像していたコーヒーとは違う飲み物が出てきます。
通常イメージするコーヒー比べ、黒さが更に増しています。本当はとろみなどないのですが、私には少しとろっと感じられます。そして喉越しが少しザラっとしているような気がします。
コーヒーの下には練乳か砂糖沈んでいます。コップをかき混ぜながら自分が好みの甘さに調節して飲むため、かき混ぜるためのスプーン(レンゲのようなもの)がコーヒーカップと一緒についてきます。
さて、ずばりコピはまずいのでしょうか? その質問の答えはYesでもあり、Noでもある、というのが私個人の答えです。コピはコピで美味しいですが、コーヒー特有の香りが少ないのが寂しいです。私にとってコーヒーの楽しみの1つは香りだからです。
ローストするときに“あれ”を入れるのが常識?
コピが私たちの想像するコーヒーとは違う飲み物になってしまうのは、ローストの仕方の違いだと私は思っています。なんとマレーシアでは、豆をローストするときにマーガリンを加えるのが一般的なんです。
以前、コーヒーファームに行く機会がありました。その際マーガリンが入っていないロースト豆を買いたいとお願いすると、オーナーから「そんな豆はない」という返事が。ここではマーガリンを入れずにローストするなんて考えられないとのことでした。
結局、マーガリンが極力入っていないコーヒー豆を買いました。どうやら「マレーシアのコーヒ豆はマーガリン入り」というのは常識のようです。
コピを淹れて友達と過ごすひととき
コピを入れるときには、布フィルターを使います。マレーシア人の友達のお母さんはとても美味しいコピを淹れてくれます。
お母さんは私たちが来ると、使い込んだ布コーヒーフィルターを使って得意そうにコピを淹れます。砂糖がたっぷり入ったとても甘いコピです。真っ黒の甘いコピを飲みながら、みんなでおしゃべりを楽しみます。
そんな私たちの様子をいつもお母さんは優しい満足そうな笑顔で見ています。コピを飲むとおしゃべりが弾むから不思議です。お母さんが淹れてくれるコピには素敵な温かさが入っています。
コーヒー豆のローストの仕方が独特なことは、マレーシア特有のコピの飲み方、コピの淹れ方にはぴったりなのだろうと思いました。
お土産にコピを買う場合は……
マレーシアでコピをお土産に買いたい場合は、スーパマーケットに行くといいです。ローカルの人が行くマレーシアのスーパーで売られているコーヒーは、基本コピの豆です。
スーパーに売られているコーヒー豆。
袋を開けると、麦茶パックのようなパックにコーヒーが入っています。初めて見たときにはちょっと衝撃でした。
パックをカップに入れお湯を注ぐとコーヒーができます。ほとんどの場合は個包装になっているので、バラマキ用のお土産に買うと面白いかもしれません。
その他にもホワイトコーヒー(WHITE COFFEE)というカフェオレのよのうなものもあります。これはお湯に溶かして飲む、粉タイプのコーヒーです。見栄えもいいし味も結構おいしいものが多いのでお土産に重宝しています。
マレーシアのコピの味は?
さて、「マレーシアのコーヒーはまずいのか?」私は答えはYESでもあり、NOでもあると言いました。
マレーシアのコピを、コーヒーと思わずコピという別の飲み物として捉えると、コピはとても美味しい飲み物だと思います。私もコピは大好きです。
ただ、いつもイメージするコーヒーを求めてコピを飲んでしまうと失望すると思います。私はコピを飲むときには、「これはコピという飲み物だ」と思って楽しく飲むようにしています。
マレーシアでも最近欧米人が多く住んでいる影響でしょうか? 私がイメージするコーヒーが美味しく飲めるカフェもどんどん増えてきました。そんなカフェやスターバックス、マクドナルドなどでは、コーヒーを飲むことができます。マレーシアでコピ以外のコーヒーを楽しみたいときにはそんな場所に行くといいと思います。
マレーシアのコピは、フードコートなど、どこででも楽しむことができます。中でもOLD TOWN COFFEEというマレーシアのコーヒーショップはマレーシアの喫茶店のような雰囲気を楽しめるので楽しいと思います。