「神社やお寺のハシゴは良くない」と、思っている人も多いかもしれません。確かに、いろんな思いから「お守りやお札」をコレクションみたいに、たくさん持つことが良くないと聞きます。様々な寺社仏閣を参拝ばかりしていると、神様や仏様に信仰心の浮気心を見透かされて、「ご利益が薄れる」なんて心配する人もいるようです。でも、そんな心配はご無用……参拝を重ねるたびに、ご利益が授かっているんですよ。寺社仏閣の多い埼玉県の川越で、特に「縁結びと恋愛成就」のご利益のあるハシゴ巡りをご紹介します。

縁結びの神様に会いに行こう！小江戸川越で願いを込める３カ所をピックアップ

今回ピックアップしたのは、川越氷川神社、川越熊野神社、川越八幡宮の３つ。移動時間は約30分、川越市街を散策しながら南北に縦断するようなコースがオススメです。途中に、蔵造りのお店がたくさん並ぶ「一番街」や、テレビや映画の撮影によく使われる商店街の「大正浪漫夢通り」があるので、ノドが渇いたり小腹がすいた時は気軽にお店に立ち寄れます。
川越市街の一番北側にある川越氷川神社までは、JR川越駅前や西武新宿線本川越駅前から、東武バスが便利ですが、川越の雰囲気を楽しむなら、クラッシックなボンネットバスが走る、小江戸巡回バスがオススメです。（１日フリー乗車券：大人500円）

大人気パワースポット、川越氷川神社で恋愛成就パワーを

いろいろなイベントが企画されて人気のある川越氷川神社には、境内に入った瞬間から凛とした空気が流れています。でも、張り詰めたモノでは無く、心地よいオアシスのような、女性を優しく包み込むような雰囲気があります。

いくつものおみくじが置かれた台の周りには、幾重に順番待ちの輪ができるほどです。人気の赤い「一年安鯛みくじ」とピンクの「あい鯛みくじ」を釣上げるゲーム（300円）は、老若男女にかかわらず賑わっています。あなたの願いは「何鯛」ですか？

通常の絵馬以外に、「仲の良い馬同士が顔を寄せ合っている」絵馬（500円）があります。平日だというのに、L字型の「絵馬トンネル」には願いを込める人も縁結び絵馬もいっぱい。トンネルを通ると、願いの叶うパワーがアップすると言われ、密かなブームになっています。

本殿の裏に立っている２本のケヤキが「ご神木」です。川越氷川神社で一番のパワースポットになります。

２本のご神木の周りは歩くことができます。敷石の上を「８の字」を描くように歩くのが、ポイントです。なぜ「８の字」なのかというと、８という数字には、「永遠・無限」という意味があるからだそうです。縁結びや恋愛成就のパワーを頂くことができますよ。

回廊には、結婚式が開かれる時だけ、女性が憧れる赤いバージンロードが敷かれます。そんなバージンロードを、巫女さんは忙しそうに歩いています。

境内から笑い声と悲鳴が聞こえる川越熊野神社で「良縁」を

鳥居をくくった参道の両側に、足つぼで健康状態を知るための「足ふみ健康ロード」があります。境内から聞こえていた悲鳴は、「痛ッテテテ……無理無理……あっハハハ」という、苦痛なのか？　笑っているのか？　わからない声でした。

屋根瓦が特徴的な川越熊野神社は、蔵造りの一番街通りと大正浪漫夢通りの間にあります。「おびんずる様」や、小江戸川越七福神「福祿寿」が祀られている蓮馨寺から、神仏分離により独立した神社です。

サッカー好きには知られている、八咫烏（やたがらす）が御社紋にあります。八咫烏は、明るい希望の世界に導く霊鳥と言われています。
八咫烏には多くの都市伝説があります。その中で、とても興味深いモノを見つけてしまったので、別の機会に触れてみたいと思います。

願いを込めて白蛇を撫でるとご利益があるという、「撫で蛇様」が祀られています。特に２匹同時に撫でると、「良縁」に恵まれると言われているので、試してみてはいかがでしょうか？

運試しの「輪投げゲーム」はいかがでしょう。境内から聞こえて来た笑い声は、運試しのチャレンジャーの声だったようです。チャンスは３回、ひとつでも入れば「運気良好」です。

「恋愛運だけじゃなく、金運も上げたい！」という欲張りさんには、「川越銭洗弁財天厳島神社」があります。御神水の池（宝池）で、ザルにお金を入れて、ひしゃくで水をかけて、金運をアップできると言われています。「ねえ、いくら洗う？」「小銭だけじゃなく、お札も全部洗っちゃおうよ！」なんて声が、アチコチで聞こえます。

魔除けの桃神様で良縁を引き寄せる川越八幡宮

もともとは、離れていたふたつのイチョウの木が、徐々に寄り添うようにひとつの木になったという、不思議なイチョウのある川越八幡宮です。

「縁むすびの木」として、縁結びを願う人が絶えない場所となりました。そっと幹に触れて、仲良くなるパワーを頂きましょう。

境内にはもう１本不思議な木があります。タラヨウの葉っぱにお願いごとを書くと、願いが叶うというウワサになりました。葉っぱの裏側に竹串のようなもので文字を書いてしばらくすると、文字が浮き出るように見えてきます。タラヨウに書かれた文字はずっと消えないことから、恋文としても使われていたそうです。恋する女性の想いが刻まれたロマンチックな木ですね。

昔から桃は、魔除けの果実として扱われていました。良縁を引き寄せるためにも、悪いものごとを寄せつけないことも重要です。桃の彫刻の周りにある、黒い「干支石」に触れてから桃を撫でると、ご利益があると言われています。

日頃のグチを聞いてくれるという、聖徳太子の姿をした「ぐち聞きさま」がいらっしゃいます。なかなか他人に言えないことや、モヤモヤしたことなど聞いてもらうことができます。とは言うものの、境内でのうっぷん晴らしはホドホドにしましょう。

いかがでしたか？　川越散策と合わせて参拝を重ね、素敵な恋を叶えてくださいね。