ベトナム最大の都市、ホーチミン。フランス統治の影響もあり、もともとカフェ文化が根づいていましたが、近年のベトナムの経済発展に伴って、現地の若者にも支持されるおしゃれカフェが急増。
「街を歩けばおしゃれカフェにあたる」というほど、カフェ天国の様相を呈しています。
ホーチミンの数あるおしゃれカフェのなかから、インテリアやテーマ、メニューにこだわりのあるフォトジェニックなカフェ6軒をご紹介。
ホーチミンに行ったら、カフェのはしごを楽しんでみませんか。
メゾンマルゥ
スイーツ好き、特にチョコレート好きならマストなのが、「メゾンマルゥ」。
ベトナム発の高級チョコレートブランド「マルゥ」の直営カフェです。
マルゥは、ホーチミンで出会った2人のフランス人オーナーが立ち上げたブランド。天然素材にこだわり、ベトナム産カカオのおいしさを追求したチョコレートは、いまやベトナム土産の新定番になりつつあります。
白いヴィラ風なお店の中は、フランスのエスプリが香るおしゃれな空間。
店内では、カカオ豆の発酵やチョコレートの成型といった、マルゥ製品の製造過程も見ることができます。
メゾンマルゥの看板商品が、チョコレートドリンクの「シグニチャーマルゥ」。
ホットとアイスがありますが、おすすめはホット。ホットチョコレートにありがちな甘ったるさがなく、なめらかな口当たりや、カカオ本来の風味が際立たせた味わいは、感動モノです。
メゾンマルゥでは、芸術的なチョコレートスイーツの数々も見逃せません。
写真は「マンゴータルト・バナナパッション」。サクッと軽いチョコレートタルトの上に、チョコレートムースをオン。さらに、ムースのなかにバナナパッションのピューレを隠したケーキです。
独創的な美しさを前にすると、食べるのがもったいなくなってしまうこと請け合い。
住所:169 Calmette, Phường Nguyễn Thái Bìn, Quận 1, Hồ Chí Minh
https://www.facebook.com/maisonmarou/
ビンテージエンポリウム
ホーチミン1区の北部に位置する、「ビンテージエンポリウム」。
観光の中心地からはやや離れているものの、わざわざ足を運ぶ人が絶えない人気の一軒家カフェです。
その秘密が、「インドシナ時代のインテリア」をコンセプトにした、おしゃれなビンテージスタイルの店内。
白壁に装飾タイルといった西洋風のインテリアと、木工細工や少数民族デザインのテキスタイルといったベトナムのインテリアが融合した、ハイセンスな空間が大人気。
客席はゆったりとした間隔で配置されているので、外の喧噪を忘れて、スローなひとときを過ごすことができます。
ランチやティータイムにも定評があるビンテージエンポリウムですが、最高のリラックスタイムを過ごすなら朝食がおすすめ。
パンケーキやエッグベネディクトなど、朝食にぴったりのメニューも揃っていて、いずれも化学調味料不使用のヘルシー志向。写真は、南国フルーツがたっぷりのったミューズリーです。
朝は7時から営業しているので、早めに訪れれば、空いている店内でゆったりとした時間が過ごせますよ。
住所:95B Nguyen Van Thu Street, Ho Chi Minh City
https://www.facebook.com/TheVintageEmporiumSGN/
コンカフェ
「コンカフェ」は、首都ハノイ発のユニークなカフェチェーンで、ハノイやホーチミン、ダナンなどの主要観光都市に店舗を展開しています。
「コンカフェ」とは「共産カフェ」の意味で、そのコンセプトは、「南北統一前の配給制度下のハノイ」。
ざるやたらいを使ったランプシェードや、古めかしい本にラジオ、その時代のハノイを象徴するバラやクジャクが描かれたカーテンやクッションなど、ノスタルジックでちょっぴりダークな世界観がとてもユニークです。
ホーチミン市内中心部では、リートゥーチョン通り26番地のアパートやヴィンコムセンター、バックパッカーストリートとして知られるブイビエン通りなどに店舗があります。
こちらは、リートゥーチョン通り26番地のアパート2階の店舗。
どこか退廃的なムード漂う古アパートは、コンカフェの世界観にぴったりで、どこを切り取っても絵になります。
コンカフェのおすすめは、なんといってもこだわりのコーヒーを使ったオリジナルドリンク。
優しい甘さがクセになるココナッツミルクコーヒーや、意外にも相性抜群のヨーグルトコーヒーなど、ベトナムならではのユニークなコーヒーの数々が楽しめます。
住所:26 Ly Tu Trong | Level 1, Ho Chi Minh City
http://congcaphe.com/
ルージン
ホーチミン在住の欧米人が足しげく通うフレンチスタイルのカフェが、「ルージン」。
カナダ出身のベトナム人姉妹が「これまでベトナムになかった特別な店を」との思いからオープンさせたカフェ兼セレクトショップで、現在ホーチミン市内に3店舗を展開しています。
最も隠れ家的な雰囲気漂うドンコイ通り店は、ドンコイ通り151番地のアパート内に。
1930年代のフランスの紡績工場をイメージしたという内装は、モダンとビンテージがほどよくミックスされたハイセンスな空間。
「家の近くにこんなカフェがあったら」と、ホーチミンっ子が羨ましくなるほどです。
写真は、しっとりとした食感と濃厚な味わいがポイントのレッドベルベットカップケーキと、レモングラス入りのアイスピーチティー。
パスタやハンバーガーなど、西洋料理を中心とした食事メニューもあり、ワインやカクテルなどのお酒も豊富にそろっているので、ビストロとして夜に利用するのもおすすめです。
併設のショップでは、ロゴ入りバッグなどのオリジナル商品を含め、ベトナム内外からセレクトされた雑貨や服飾品を販売。
ディスプレイもおしゃれなので、見ているだけでも楽しめます。
住所:151/1 Dong Khoi | Ben Nghe Ward, District 1, Ho Chi Minh City
http://lusinespace.com/
ロフトカフェ
先ほど紹介したコンカフェと同じ、リートゥーチョン通り26番地のアパートに入っているもうひとつのおすすめカフェが、「ロフトカフェ」です。このお店のシンボルは、外からも見える大きな壁時計。
レトロな雰囲気漂うモノクロのインテリアに映える、黒いフレームの時計は、なんともフォトジェニック。
時計のそばの広い席は特に人気があり、ホーチミンっ子たちが写真を撮り合っている光景がしばしば見られます。
メニューは、ドリンクやスイーツのほか、ピザやパスタなどの西洋料理に、炒飯、春巻きなどのベトナム料理も揃っています。
スイーツなら、素朴な甘さのカスタードプリンがおすすめ。ベトナムを代表するスイーツであるカスタードプリンは、手作りの温かみが感じられる癒しの味です。
住所:26 Ly Tu Trong | Level 1, Ho Chi Minh City
https://www.facebook.com/theloftsaigon/
ヴィラロイヤルダウンタウン アンティークス&ティールーム
ホーチミンで優雅でクラシカルなティータイムを楽しむなら、「ヴィラロイヤルダウンタウン アンティークス&ティールーム」へ。
建物の2階にあり、看板もあまり目立たないので、そうと知らなければここにティールームがあるとは気づかないような穴場的なお店です。
階段をのぼって店内に入ると、そこは東西から集められたアンティークの調度品に囲まれたレトロ&ゴージャスな空間。
ベトナムのものだけでなく、フランス統治下でヨーロッパから持ち込まれたものもあり、それらがどこか非現実的な別世界の雰囲気を醸し出しています。
面白いことに、店内にディスプレイされているアンティークは購入することもできるとか。
ティールームの自慢が、シンガポールの高級紅茶ブランド「TWG」のお茶。
日本ではあまり飲む機会のない白茶なども含め、どれを選んでいいかわからないほどたくさんの種類がラインナップされていて、お茶好きにはたまりません。
迷ったら、ぜひスタッフに好みを伝えて相談してみてください、
お茶といっしょにいただけるケーキ類も充実。写真は、ダラット産のラズベリーを使用したチーズケーキ。サイズが大きいので、ケーキは複数人でシェアしてもいいでしょう。
サラダやサンドイッチ、ラザニアなどの食事メニューもあるので、ランチも可能です。
住所:Level 1. 25 Ho Tung Mau Street | District 1, Ho Chi Minh City
http://villaroyaledowntown.com/
物価が安いベトナムはカフェめぐりもお得
年々物価が上昇してきているとはいえ、まだまだ物価の安いベトナム。
おしゃれカフェは、大衆的な食堂や喫茶店に比べ、かなり高めに値段が設定されていますが、それでも日本に比べると、お得感たっぷり。
ルージンでは、アイスティーとカップケーキを合わせて600円ほどですし、ロフトカフェではアイスティーとプリンが450円ほどです。
お財布の中身をあまり気にせずカフェめぐりができるのも、ベトナム旅行の嬉しいところ。価格の面からいっても、ホーチミンはカフェ好きにはたまらない街なのです。