ビールが苦手でも飲める、ドイツのフレーバービールを一気にご紹介!
ドイツ

フレーバービール

ドイツと聞いて思い浮かべるのはそう、やっぱりビール。ビールだけがドイツの名物ではないとはいえ、お酒好きにとってビールはドイツ旅行の最大の楽しみのひとつになることでしょう。

その一方で、「せっかくドイツに行くならビールを飲んでみたいけれど、ビールはちょっと苦手」という人もいるのではないでしょうか。

そこで、ビール好きはもちろん、そうでなくても楽しめる、ドイツのフレーバービールの数々をご紹介したいと思います。

フレーバービールって?

フレーバービール

なんと5,000~6,000種類ものビールがあるというドイツは、間違いなく世界屈指のビール大国。ドイツ各地に1,200もの醸造所があるといい、町ごとに地元で愛されるローカルビールブランドが存在します。

ラガー、ピルスナー、ヘレス、ドゥンケルなど多種多様なビールがありますが、今回ご紹介するのはビールにフルーツの味などを付けたフレーバービール。

 

日本でもよく飲まれているピルスナービールや、「ヴァイツェン(Weizen)」と呼ばれるライトなビールにフルーツジュースやレモネードなどを加えたものが多く、アルコール分が2.5~3.5パーセントほどと少ないのが特徴。

近年ドイツはもちろん日本でも人気が高まりつつあるビールです。

ヴァイツェンビアって?

フレーバービール

ここで、のちに何度も登場するヴァイツェンビアについてご紹介しておきましょう。

 

「ヴァイツェンビア(Weizenbier)」とは、小麦(ヴァイツェン)を50パーセント以上使用したビールのこと。その色合いから「ヴァイスビア(Weißbier)」、つまり「白ビール」と呼ばれることもあります。

 

ホップの含有量が少ないので苦みが少なく、のどごし爽やか。バナナのようなフルーティーな風味をともなうものも多く、もともと南ドイツ・バイエルン地方のビールでしたが、今ではドイツ各地で飲むことができます。

 

軽い口当たりでクセの少ないヴァイツェンビアは、フレーバービールにぴったりなのです。続いて、実際にドイツで飲めるフレーバービールをご紹介しましょう。

Schöfferhofer(シェッファーホッファー) Granatapfel+Guarana

フレーバービール

ヴァイツェンビアで人気の「Schöfferhofer(シェッファーホッファー)」は、世界的にも高い評価を受けているドイツでも有数のビールブランド。

 

「シェッファーホッファー」という名は、活版印刷を発明したグーテンベルクの弟子であり、印刷所を経営していたピーター・シェッファー邸に由来します。マインツの大聖堂の近くにあったシェッファー邸に小さな醸造所が設けられ、ここで造られたビールが「シェッファーホッファー」と呼ばれるようになったのです。

 

「Schöfferhofer Granatapfel+Guarana」は、ヴァイツェンビアとザクロ風味の清涼飲料水を半分ずつブレンドしたもので、「ガラナ」と呼ばれるムクロジ科ガラナ属のつる植物のジュースも加えられているといいます。

 

ビール独特の渋みや舌がピリッとするような重みと、ザクロのフルーティーな風味が混ざった独特の味わい。

甘みは強めですが、ビールらしい香りやどっしりとした風味は残っていて、やはりジュースやカクテルなどとは別物だと感じさせられます。

Schöfferhofer(シェッファーホッファー) Kaktusfeige

フレーバービール

続いてこちらもシェッファーホッファーのフレイバービールシリーズで、「Schöfferhofer Kaktusfeige」には、ウチワサボテンのフレイバーが付いています。

 

日本ではあまり見かけませんが、ドイツではメキシコやアフリカなどから輸入されたウチワサボテンの実がスーパーでも手に入ります。

サボテンの実なんてどんな味と香りがするのかまったく想像できませんでしたが、グラスに注いでみると、意外にも甘くフローラルな香りが漂ってきます。

 

飲んでみると、ビールの風味と混ざっても違和感のない味と香り。どことなくマンゴーのような甘くフルーティな味わいで、ウケ狙いなどではないことがわかりました。

 

後味にビールらしい重みと苦みが少し残るものの、あまりクセがありません。ビールと一体化して思いのほか飲みやすく仕上がっているので、ビールが苦手な人でも飲みやすいはずです。

Oettinger(エッティンガー) Weizen&Grapefruit

フレーバービール

「Oettinger(エッティンガー)」は、ドイツでトップセラーを誇る人気ビールブランドのひとつ。人気の理由は安くておいしいことで、ビール好きな日本人のあいだでも「コストパフォーマンスが素晴らしい」と賞賛されています。

ほとんど広告を出さずに、口コミを中心にトップブランドにのし上がったというのですから、その実力のほどがわかりますね。

 

「Oettinger Weizen&Grapefruit」はヴァイツェンビアとグレープフルーツ風味の清涼飲料水を半分ずつブレンドしたフレーバービール。香りもよく、フルーティーで飲みやすい組み合わせで、ビール独特の苦みや臭み、重みなどがほとんど感じられません。

 

ほとんどグレープフルーツソーダのような感覚で飲むことができるので、これがお酒だということすら忘れてしまいそうです。ビール好きには物足りないかもしれませんが、普通のビールが苦手でかつ甘い飲み物が好きな方におすすめです。

Beck’s(ベックス) Green Lemon

フレーバービール

「Beck’s(ベックス)」は、世界で最も有名なドイツのビールブランドのひとつ。飲んだことはなくても、なんとなくロゴに見覚えがあるという人も多いのではないでしょうか。

1873年に北ドイツのブレーメンで創業したビールメーカーで、ドイツビールとしては輸出量ナンバーワンを誇ります。

 

「Beck’s Green Lemon」はドイツでよく知られたフレーバービールのひとつで、日本でもよく飲まれるピルスナービールとレモン風味の清涼飲料水を半分ずつミックスしています。

 

かなりすっきりした軽い飲み口。ビールらしい苦みや重さがないのは「OETTINGER Weizen&Grapefruit」と同様ですが、こちらのほうが甘さ控えめでさっぱりとしています。

 

「Green Lemon」というだけあって、レモンというよりはライムのようなより爽やかな風味。夏によく似合います。

Fürstenberg(ファステンバーグ) Radler

フレーバービール

「Fürstenberg(ファステンバーグ)」は、1283年に南ドイツのドナウエッシンゲンで設立された老舗ビールブランド。日本でも主流のピルスナービールでよく知られる存在です。

 

「Fürstenberg Radler」は、ピルスナービールとレモネードをブレンドしたフレーバービール。ビールとレモネードを混ぜた「Radler(ラドラー)」は、ドイツで最もよく飲まれているフレイバービールの一種で、レストランやカフェのメニューにも必ずあります。

 

ファステンバーグだけではなくさまざまなメーカーから同様の商品が出ており、同じラドラーでもメーカーによって風味が異なるので、いろいろと飲み比べてみるのもいいでしょう。

 

ファステンバーグのラドラーは甘すぎず苦すぎず、すっきりとした軽いのどごしが特徴。飽きのこない味わいで、どんな料理と合わせても邪魔になりません。

Qowaz(コーワーツ) weizen&Cola mit Lemongrass

フレーバービール

ファステンバーグのロゴはないものの、「Qowaz(コーワーツ)」はファステンバーグ社から発売されているフレイバービール。
ヴァイツェンビア65パーセントと、レモングラス風味のコーラ35パーセントをミックスしたもので、さっぱりとしたビールを少し甘くしたような感じがします。

普通のコーラほどの甘さやはっきりした味はなく、ハリボーグミのハッピーコーラの味を薄くしたような、ハーブ配合ののど飴にも似ているような、ちょっと不思議な味わいです。

バーやレストランで飲むバナナビール

フレーバービール

スーパーなどで買えるボトルに入ったフレーバービールのほかに、バーやレストランで飲めるユニークなフレイバービールもあります。

 

それが、ヴァイツェンビアとバナナジュースを混ぜた「Bananenweizen(バナーネンヴァイツェン)」。筆者がその存在を知ったとき、「ビールにバナナ!?」と驚いたのですが、これが意外に合うんです。

 

ヴァイツェンビアはもともとバナナのようなフルーティーな風味をもつものが多いので、バナナジュースを混ぜても味や香りがケンカしません。

ビールにコクとまろやかさと甘みがプラスされ、普通のビールが苦手でも試してみる価値はあり。ドイツを訪れたら、ドイツならではの多彩なビール文化に触れてみてはいかがでしょうか。

 

今回ご紹介したもの以外にも、ドイツにはたくさんのフレーバービールがあります。グレープフルーツ味のフレーバービールだけでもいくつもの会社から出ているので、ぜひお気に入りの一本を見つけてください。

この記事を書いた人

はるぼぼ

はるぼぼ旅するライター・ブロガー

和歌山出身。東京での会社員時代、旅先の長野でドイツ人夫に出会う。5ヵ月間のアジア横断旅行と2年半のドイツ生活を経て、2018年7月日本に帰国。これまでの海外旅行歴は60ヵ国240都市。特に目がないのが、「旧市街」「歴史地区」と名のつく古い街並みを歩くこと。旅のリアルな「ワクワク」をお伝えします。

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