天狗の御朱印で有名な古峯神社で、好きなデザインをいただく方法
日本

神社やお寺をお参りした証としていただく御朱印のブームが依然として治まる気配がありません。中でも栃木県の古峯(ふるみね)神社は天狗の絵を描いた見開き御朱印がいただけるという事で愛好者の間では有名です。

今回、念願かなってこちらの御朱印をいただいてきましたので、その様子をお伝えします。

昨今の御朱印ブーム


御朱印は紙に朱印を押し、その上に御本尊や神社名を書いたもので、元々は寺院に写経を納めた受領証のような意味合いでした。

朱印の赤と墨の黒が織りなすコントラストに加え、それぞれの寺社ごとに筆跡やデザインが異なるため、その個性的な美しさが女性を中心に人気となり「御朱印ガール」という呼び方も発生するまでになっています。

今や人気のある寺社では週末には御朱印所に長蛇の列ができ、期間限定の「レア物」御朱印ともなると1時間待ち、2時間待ちというのは当たり前というような状況です。

愛好者なら欲しい! 栃木県の古峯(ふるみね)神社の御朱印

御朱印の中には御朱印帳2頁を使って見開きで書くような珍しいものもありますが、中でも栃木県の古峯(ふるみね)神社は天狗の絵を描いた見開き御朱印がいただけるという事で愛好者の間では有名です。

古峯神社の天狗の御朱印は何と全27種類もありますが、それぞれ書き手が異なるためいただける御朱印は当日の出社状況次第という何とも悩ましい話です。

実に興味深い話であり愛好者としてはぜひ一度お参りしたいものですが、神社の場所を地図で見てたじろぎました。

後に日光を開山した勝道上人がすぐ近くで修業したといわれるだけあってとんでもない場所です。これは日光から足尾方面へとぐるりと回り込まなければならず、泊りがけじゃないと無理だとずっと思いこんでいました。

しかし、ある日神社のHPをよく見ると隅っこに「鹿沼ICまで約34㎞」と書かれているのを発見。それなら高速を下りて1時間ちょっとで行けるではないですか。ということで矢も楯もたまらず行ってきました。

いざ古峯神社へ


鹿沼ICを利用するのは初めてだったので多少不安でしたが、曲がるべき角にはことごとく神社の巨大な看板が立っていたので道を間違えようがありませんでした。まだ20㎞以上ある場所に早くも「古峯神社参道」という石碑が建っていました。

神社まで約6㎞の場所にある「一の大鳥居」です。高さ約25m、幅約34mで、建設当時は日本一の大きさだったそうです。

予想通りICから1時間少々で到着しました。鳥居をくぐるとどことなく神秘的な空間が広がっています。

本殿は堂々たる茅葺屋根の建物です。向かって右側の入り口から本堂に上がってお参りします。本堂は広々とした畳敷きの部屋で、奥の方に授与所があって御朱印はそこで受け付けてくれます。

希望に近い御朱印をいただく方法


授与所の横の廊下を進むと出来上がった御朱印を受け取る場所があるのですが、その廊下の壁に立てかけてあるこちらのパネル、要注目です。

既に書いたように古峯神社の御朱印は全部で27種類あってどのタイプの天狗になるかは当日の書き手の出社状況によりますが、逆に言うと「今日は頂けるのはどの御朱印ですか?」と聞くことはできます。

こうすることで、希望通りとはいかなくても、希望に近い御朱印をいただけます。そのためにもこのパネルを事前に見ておく必要があります。

どのような御朱印があるのか把握していないと「絵柄はお任せ頂けますか?」と聞かれたときに「はい」と答えるしかありません。私はそう言って御朱印帳を預けた後にこのパネルを発見しました。

本堂に上がったら授与所の横の廊下をまずチェックしましょう。気が付きにくい場所ですので、見逃さないようにして下さい。

尚、印刷された紙の御朱印は全タイプ揃っているので番号を言えばすぐいただくことができます。

私がいただいた御朱印です。果たしてどのタイプになっているか御朱印帳を開くときドキドキしました。一番欲しかったものではありませんでしたが、これはこれで満足しています。

日本庭園も見逃せない

古峯神社の魅力は御朱印だけではありません。敷地内にある古峯園(こほうえん)という日本庭園にもぜひ注目してください。


自然の地形を活かした広さ約82,500㎡の庭園は手入れが行き届いており、山や森といった自然と石垣や建物といった人工物のバランスがとれていて大変な美しさでした。

私がこれまで見た中で最も美しいと思った庭園は島根の足立美術館の日本庭園ですが、こちらは美術館の窓を通してしか見ることができず、中を歩くことはできません。

実際に散策できる庭園の中では高松の栗林公園や金沢の兼六園よりも古峯園は美しかったのではないかと思います。

案内に「園内の撮影は禁止されております。」と書かれていて驚きましたが、職員の方に確認すると「今は苔の生えている場所に入り込まなければ問題ない。」ということでした。

まとめ

古峯神社は秘境と言ってもよいような山奥に鎮座する神社ですが、実は都内から3時間弱で行くことが出来るような場所でした。

古峯神社には行きたいけど大変そうと思われている御朱印ガールの皆様もぜひ訪れてみて、自慢の御朱印帳に希望に近い天狗の御朱印を書いてもらってはどうでしょうか。

古峯神社
栃木県鹿沼市草久3027
公式HPはこちら

この記事を書いた人

鶴間正二郎

鶴間正二郎

徳島県出身。いまどきMT車にこだわる車好きだが、鉄道好きでもある。善光寺御開帳の際に御朱印の美しさにはまり、現在各地の寺社をせっせとまわっている。最近では厚木基地に離発着する飛行機の撮影に挑戦を始めた。

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