欧米圏ではライフスタイルの1つとして確立しているオーガニック。日本でもオーガニックやエシカルプロダクトは人気が高く、トレンド感も否めませんが選択肢の1つとしてはいいんじゃないかな、と個人的には思います。
そして急速に経済発展を遂げつつあるベトナムでも、2000年以降オーガニックや自然素材を選ぶ人が増えてきました。多少割高ですが、食の安全を求める声や環境保護の意識の高まりから、あえてオーガニックやエコフレンドリーな品物を選ぶことにつながっているようです。
ダナンの町でもここ1、2年でオーガニック関連のお店が続々オープンしており、ニーズの高さをうかがい知ることができます。というわけで今回はダナンのオーガニック&ナチュラル事情にフォーカスを当ててみました。
オーガニック&ナチュラルを愛する旅行者の方にとっても、お土産選びや思い出作りのご参考になればうれしいです。
ベトナム&中部のオーガニック事情
野菜や果物が売られているお店の看板で「An toàn(安全)」の文字を目にすることがあります。これは減農や無農薬の野菜や果物を売っているというメッセージ。このようなお店は若干割高ですが、外国人や中流層以上のベトナム人がよく買い物をするそうです。
私自身は在住時代、野菜は近所の市場かスーパーで買っていましたが、在住日本人や知り合いのベトナム人の中には「市場の野菜は信じられない」と言い、信用できるお店でしか買わないという人もいました。
というのもここ数年、外国産野菜の残留農薬問題や、見栄えをよくするための薬品使用疑惑など、「流通の裏話」がテレビのニュースやSNSなどを通して拡散されており、外国産のみならずベトナム産農作物への不信感が市民の間で高まったという経緯があるのです。
そのような背景もあり、2012年以降、ベトナム中部地域で「安全」をうたった八百屋やオーガニックショップのオープンが続いています。
ダナンで注目を集めるオーガニック&ナチュラルスポット
ダナンは暮らすことでその魅力が理解できる街なので、観光となるとホイアンやフエには引けを取ってしまうところがあります。しかし、最近はショッピングスポットやおしゃれなカフェ&レストランなどが増えてきていて、街歩きも楽しめる街に変身しつつあります。
そんなダナンで「オーガニック&ナチュラル」スポットを巡ってみると、また違った一面が見えてくるかもしれません。
①ORGANICA
数か月前にオープンしたばかりの最新オーガニックショップがこちら。
清潔感溢れる店内にはオーガニック野菜はもちろんのこと、欧米から輸入された商品も揃っているので、在住外国人の間でも注目を集めています。ダナンで活動する日本のNGOが支援する村で採れたお米も販売されています。
お土産におススメなのがオーガニックティー。1箱65,000ドン(約350円)なので、大人買い可能な安心価格です。
英語名も書かれていて中身が分かるのが嬉しいですね。ただ、なぜか右から2つ目の黄緑色のパッケージのお茶だけ内容が分からない(笑)。調べてみたところ、ハイビスカス&パイナップルのフルーツハーブティーのようです。これも「ベトナムあるある」と笑って許してください。
②ダナン発オーガニックコスメArya Tara
オーガニック&ナチュラル好きにはたまらないショップが、ついにダナンに登場。個人的に「ダナンの銀座」と呼んでいるチャンフー通りを歩いていくと、ダナン聖堂近くにそのお店、Arya Taraはあります。
実はここはユルワが住んでいたアパートの数軒隣で、当時はこんな洒落たお店ができるとは予想だにしていませんでした。帰国から10か月経っただけでこう激変するとは、空恐ろしさすら感じます(笑)。
ともかく、この界隈は英語でコミュニケーションが取れるお店も多いので、外国人でも気軽に買い物できます。
ナチュラルな内装の店内は、目に優しく光を押さえた照明の明かりに包まれ、スキンケア用品からリップなどのコスメなど一式揃っています。
天然素材のリップスティック。ナチュラルさを演出しようという気持ちはわかるけれど、なんだか豪快なディスプレーにちょっと笑ってしまいました。
ダナンに立派なオーガニックコスメのお店ができたことが嬉しくて何か買いたくなったので、お手頃価格且つすぐにでも使えるものを物色。結果、ハンドクリームをお買い上げ。
ローズやラベンダーと言った王道のアロマもいいのですが、せっかくのベトナムプロダクトなので、薬効があるというベトナムの木の香りがするものを選んでみました。買い物したらレジ袋ではなく、リネン素材の巾着に入れてくれたのが嬉しかったです。
こちらのお店について調べてみると、なんとハノイやホーチミンではなくダナンがおひざ元のブランド。30代の若いオーナーが、天然素材にこだわったケミカルフリーのアロマの精油や、コスメをクリエイトするビジネスを始めたのだとか。
③ベトナム全土から集まったオーガニックなお土産
「炎天下のダナンを歩き回るのはイヤ! とにかくオーガニックのお土産をまとめて1か所で買いたい」そんな方にピッタリなのが、以前お土産スポットでご紹介したセレクトショップ、Hoa Ly (ホアリー)です。
オーガニック&ナチュラルが脚光を浴びつつあるベトナムですが、検査機関があるわけではないので玉石混合な状態というのが正直なところ。でも、ホアリーでは数あるメーカーの中から、本当に信頼できるところを厳選しているので安心ですよ。
可愛いベトナム雑貨だけでなくオーガニック製品も多数揃っています。ダナン在住時代に大変お世話になったオーナーさんに、おススメのお品を教えていただきました。
◎AZIALの石鹸
AZIALはホーチミン在住のフランス人による、100%天然素材にこだわったナチュラルコスメブランドです。AZIALのラインナップの中でも、ホアリーではココナッツオイル&アロマ成分が配合されたソープが並びます。
オーナーさん曰く「ココナッツオイルベースで水を使用せずアロエなどの成分で作られているので、保湿効果だけでなく肌へのなじみも抜群。一度使うと病みつきになりますよ。」とのこと。価格は100gで150,000(約800円)。
◎オーガニック・コーヒー
パッケージにはジャコウネココーヒーが描かれていますが、「コピ・ルアック」ではなく、通常のコーヒーです。
こちらもこだわりの一品で、100%オーガニック。ベトナムならではの豆を使用したロブスタと、ロブスタ&アラビカのブレンドタイプとなります。価格は100gで40,000ドン(約200円)。
◎南国フルーツのオーガニックジャム
こちらは大人買い必至のフランス系のメーカー、Le Fruiteのジャム。ホアリー的にも、今年イチオシだとか。
気になるフレーバーは、マンゴー&スターフルーツ(Xoai&Khe)、バナナ&ドラゴンフルーツ(Chuoi&Thanh Long)、ピンクグァヴァ(Oi)、ジャックフルーツ&パッションフルーツ(Mit&Chanh Day)、ザボン&オレンジ(Buoi&Quyt)、桑の実(Dau Tam)の6種類。
どれも南国ならではの味わいで迷ってしまいますね。1瓶40,000ドン(約200円)ですが、6瓶で200,000ドン(約1000円)とお得。バラマキお土産にも最適です。
④ホイアン在住日本人女性が作る絶品ソープ
ダナン在住の日本人の間では、知る人ぞ知る石けんがあります。白地に黒く「SAPO」と書かれた、シンプルだけど上品なパッケージに包まれた石けん。見かけたら即買いすることをお勧めします。
というのも、こちらはハンドメイドのため数に限りがあり、ダナン市内でも限られたところでしか販売されていないため。お店に出るや否やすぐに売れてしまうんです。
SAPOはホイアン在住の日本人女性が立ち上げたナチュラルソープ・メーカー。オリーブオイルやココナッツオイル、そしてベトナム中部産のハーブなど天然素材にこだわりを持つ、自家製の石けんを作っていらっしゃいます。
もともとはご友人へのプレゼントにしていたそうですが、今となってはダナンの五つ星ホテルのギフトショップでも販売されるほど高い評価を得ています。
私自身も石けん作りを習ったことがあるほどの石けん好きなのですが、SAPOのソープで洗顔すると洗い上がりがいつもとは違うと感じました。石けんで洗ったはずなのに、このしっとりしたお肌は何!?と驚きを覚えたことを記憶しています。
SAPOからは石けん以外にもココナッツオイルとシアバターのボディーバター、ココナッツオイルのリップ、アロマ虫除けスプレーなどのラインナップがあります。
そんなSAPOの商品が手に入るのは、下記の通り。
【ダナン市街地】
ホアリー
【リゾートエリア】
Hyatt Regency: 石けん、キッチンソープ、スプレー、ボデイーバター、リップ、虫刺され・かゆみ止めバーム
Fusion Maia: 石けん、ボディーバター、リップバーム(ヴァージンココナッツオイル&シアバターを使った限定商品)
262 Tran Phu St. Hai Chau Dist. Da Nang
まとめ
どれもダナンへ行ったら要チェックですね。お土産選びも楽しくなりそう。帰国してからの美と健康にもつながるおみやげになることは、間違いありません。