世界一美しい大学ではないか?美術館みたいなオシャレ大学に行ってみた
リトアニア

こんにちは、ライターの新田です。今回はリトアニアの首都、ヴィリニュスにある観光スポットを紹介します。それは、ズバリ「ヴィリニュス大学」です。

なぜ、大学が観光スポットになるのでしょうか? その秘密を解き明かしていきましょう。

そもそも、ヴィリニュス大学とは? 


ヴィリニュス大学はリトアニアの首都、ヴィリニュスの旧市街にあります。「ヴィリニュス大学」とあるように、リトアニアを代表する大学として君臨しています。近年、次々に日本の大学とも交換留学協定を結んでいます。
▲大学構内にあるヨハネ教会

ヴィリニュス大学が設立されたのは1579年のこと。当時、リトアニアはポーランドに事実上「併合」されていました。

また、ヨーロッパ全体で見ると宗教改革が吹き荒れていた時代。ヴィリニュス大学の設立には宗教改革に対抗するために、カトリックのイエズス会が深く関わっています。

リトアニアは波乱万丈の歴史を送った国として知られていますが、ヴィリニュス大学も歴史の荒波を乗り越えてきました。

1940年のソ連占領では教授を中心に大量の逮捕者が出ました。また、ソ連当局の意向に沿うように大学名も変更されたのです。1991年の独立を期に「ヴィリニュス大学」に戻り、2万人の学生を擁する大学となっています。

見どころ1、中はビックリ! 本屋「LITTERA」


外見はものすごく地味ですが、中に入るとビックリ! それが、大学構内にある本屋「LITTERA」です。中に入り上を見上げると美しいフラスコ画に驚かれるのではないでしょうか。

一見すると昔からありそうなフラスコ画ですが、描かれたのは意外と新しく1978年のこと。リトアニア人の画家、Antanas Kmieliauskasの作品です。

本屋ですから、旅行客も本を買うことができます。店内には英語で書かれたリトアニアの本がたくさんあります。英語の練習がてら、購入されてはいかがでしょうか。もちろん、クレジットカードが使えます。

見どころ2、フォトジェニックなスポット 古書室


フォトジェニックナスポット、それが古書室です。まずは説明の前に写真をご覧ください。アカデミックな雰囲気が満ちた独特の雰囲気ですね。

こちらの古書室も古そうに見えますが、完成したのは19世紀のことです。「古く」見えるのは建築様式のせいで、当時流行していたクラシックな様式で造られています。

一方、蔵書は大変古く、最も古い本は15世紀まで遡ります。写真で見てわかるとおり、中は美術館のよう。

真正面の写真はもちろんのこと、側面をアングルにした写真も絵になります。あまり、混雑していない時間帯に訪れたいスポットです。

見どころ3、見ているだけで楽しくなる言語学部2階ホール 


今まで紹介した「見どころ1」「見どころ2」は重厚なアカデミックな雰囲気でした。一方、言語学部2階ホールは少しウキウキするようなオーラが漂っています。

よくよく観察すると、コミカルな絵に思わず「クスッ」と笑ってしまうのではないでしょうか。このフラスコ画は「自然崇拝」をテーマにしており、1976年から1985年にかけて描かれました。

ホールにはベンチが設置されており、じっくりとフラスコ画を鑑賞できます。

さて、何か気づいたでしょうか。実は「見どころ1」と「見どころ3」はソビエト時代に描かれたものです。一般的に、共産主義陣営では共産主義思想を背景にした絵が描かれるもの。

しかし、これらのフラスコ画からは「共産主義」のみじんも感じられません。このあたりも「リトアニアらしいなあ」と思いながら、絵を見つめていました。

番外編、学生食堂 


せっかく大学に来たのですから、学生食堂に寄ってみましょう。ヴィリニュス大学の食堂は一般の方でも利用可能です。食堂内はバイキング形式となっており、好きなものを取ることができます。

私はリトアニアの定番スープ「バルシチ」をメインに選びました。「バルシチ」は日本で広く知られているウクライナ料理「ボルシチ」の親戚。

とても冷たく少し酸味が効いたスープはやみつきになります。このセットで価格は500円前後! 食事を安く済ませたい場合は学生食堂もアリですよ。

ヴィリニュス大学
公式HPはこちら

この記事を書いた人

新田浩之

新田浩之鉄道&中東欧旅行研究家

1987年生まれ。神戸市在住。専門は鉄道と中東欧です。国内では鉄道系イベントの取材、国外では中欧、東欧、ロシアの歴史スポットを訪ね歩いています。チェコアンバサダー2018

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