開運のためには悪運に負けないことも大切です。
その悪運を避けるために、神社で厄除けをしてもらうのも一案です。特にどこへ行っても悪運を避けられるという「八方除け(はっぽうよけ)」のご利益をいただくなら、神奈川県に鎮座する「寒川神社」がオススメです。
筆者は八方除けのご祈願後、境内裏のさらに強いご神気にあふれるご神苑にも足を踏み入れてきたので、今回余すことなくご紹介したいと思います!
関東最強の厄除け神社―寒川神社とは?
開運や占いに造詣の深い知人から「神奈川の寒川神社は、方位や日時の凶作用から守ってもらうご利益で有名」と聞いたことがあります。金運や縁結び、合格祈願など開運のご利益で有名な神社はたくさんあれど、「凶運を退けるご利益をいただけるなら、この先の人生、恐いもの無しになれるんじゃないか!」と思い、ずっと気になっていました。
関東の守護神
寒川神社は茅ヶ崎にもほど近い、神奈川県高座郡寒川町に鎮座する「相模国一之宮」と称される神社です。その歴史は公式HPによれば1600年ほどとのこと。大変由緒あるパワースポットだとわかりますね。
関東を舞台に活躍した戦国武将達、源頼朝、武田信玄、徳川家も信仰していたと言われており、まさに関東の守護神と言って過言ではないほどです。
さらにご祭神が関東地方を開拓開発した「関東の生みの親」とも言うべき、寒川比古命(さむかわひこのみこと)と寒川比女命(さむかわひめのみこと)の二柱を合わせた寒川大明神ということも大事なポイントです。
そんな関東生みの親が祀られる神社。実はその建築様式にも、厄除けの秘密が隠されています。方位のお話になるのですが、寒川神社は地図で見ると、江戸城(現在の皇居)の南西に位置します。この南西という方角は「裏鬼門」にあたり、「鬼門」と呼ばれる東北と並んで、「鬼が出入りする不安定な場所」つまり「邪気が入りやすい方位」と昔の社会では考えられていました。
そのことから寒川神社の社殿は通常の神社とは異なり、江戸の裏鬼門を守るべく南西を向いていると伝えられています。
●寒川神社
神奈川県高座郡寒川町宮山3916
八方除けとは?
「寒川神社は、古来唯一の八方除の守護神として知られています。その御神徳は、すべての悪事災難をとり除き、福徳開運を招き、生活に限りない恩恵をもたらすといわれています。」
(公式HP「ご神徳」より引用)
そんな日本で唯一の厄除け神社でもある寒川神社でおススメの御祈願が「八方除け」です。八方除けとはつまり「あらゆる方向から忍び寄る災いを防ぐ」というご利益を指します。
昔の人は地相、家相、方位、日柄を重視し、凶の要素を避けて行動していました。吉方位や凶方位という言葉を聞いたことがある方はいらっしゃると思います。
もちろん現代人はさほど気にしない傾向にありますが、神通力で凶要素を取り払ってもらい、開運を願う人も多いのです。自分自身や家族など身近な人が、いつ何時、どこに行こうとも、平穏で幸せな日々を送りたいと願うのが人情。寒川神社はそんなあなたの願望に優しく寄り添ってくれる守り神でもあるのです。
特に引越し、転勤、開業開店、病気平癒、厄年などの変化の局面で八方除け祈願をする方が多いとか。
境内~参拝
寒川神社へのアクセス方法ですが、電車利用ならJR相模線の宮山駅が便利です。駅から徒歩約10~15分で境内に到着。
境内入口から水しぶきの音が聞えるので、音の先へ向かうと噴水がありました。境内を清める結界のような役割があるのでしょうか。
緑に囲まれた参道を進み、手水舎で清めてから神門をくぐると、神社特有の清らかな空気がより一層強まります。
八方除けのご利益を象徴するモニュメントを発見しました。「渾天儀(こんてんぎ)」です。簡単に言えば、天体の動きを表した模型なのですが、いにしえの世界において、天体は宇宙のリズム=運気を読み解く手法でした。ちなみに星座占い(占星術)も同じ考え方ですね。昔はこの渾天儀を活用しながら、開運のヒントを探り、政治や祭儀の日取り決定などに役立てた歴史があります。
寒川神社で見られる渾天儀は、四隅に龍が飛んでいるのが特徴的。龍は天空を支えるという故事を表現しており、筆者のような龍好きなら写真を撮らずには立ち去れないスポットです!
本当のパワースポットは裏にあり-神嶽山神苑(かんたけやましんえん)
寒川神社の境内は、関東の守護神の名に違わず穏やかで良い「気」が巡っているのが感じられますが、さらにご神気が強く感じられるのが、御社殿裏の「神嶽山神苑」です。
ご祈祷をした人しか入れないのですが、筆者は今回の訪問で八方除けのご祈祷をいただき、中へ入ることが叶いました。
過去には禁足地で関係者以外立ち入り禁止されていたそうで、現在でも1~3月上旬までは門が閉じられています。
風水で言うところの「四神相応」という縁起の良い相で、お庭がデザインされています。その空間に入ることで開運が叶うとか。
筆者個人的には「難波の小池」と「裏参拝所」にも強いご神気を感じました。
「難波の小池」は神苑の受付手前の手水舎のとなりにある、こぢんまりとした池なのですが、古来からある池だそうで、寒川神社起源に関わるコアなスポットということでした。
「裏参拝所」は上記の手水舎から少し歩くと目にとまる神嶽山を指します。鳥居も建てられている「裏参り」スポットです。裏参りについては諸説ありますが、社殿表よりも神様に近い場所からお詣りができるということで、通好みのお詣り方法として知られています。
神社によっては社殿裏に回ると、小さな賽銭箱が設けられていることがあるので、気になる方はぜひ訪れた神社の裏側にも足を運んでみてくださいね!
関東の守護神は現代社会でも社会を守る存在だった!
寒川神社が古の時代から、いかに凶運から人々を守ってきたかご理解いただけたと思います。ですが最後にもう一つ、お伝えしたいことがあります。
公式HP「寒川神社の取り組み」を見ると、寒川神社(宗教法人)が病院・介護施設、児童会館やボーイスカウトなどを運営していることを知りました。時を経た現代社会でも、寒川神社が神様からのご利益にとどまらず、現実的な方法で地域社会に住まう人々を守ろうと、積極的に取組み続けているのがわかりますね。現代社会でも寒川神社は「守護神」ということなのでしょう。
そんな強い味方の寒川神社へ、一度はお参りに足を運んでいただけたらと思います!