「食欲の秋」到来。日本の秋は美味しい物が沢山ありますね。ブドウや栗、脂が乗った秋刀魚など、筆者も大好物なものばかりです。
さてドイツにも季節ごとに旬の味覚があります。そのひとつが「アンズ茸」。夏から秋にかけて採れる茸で、毎年この季節を楽しみにしている人も沢山います。
シーズン中にはスーパーやマルクトに新鮮なアンズ茸が並ぶほか、レストランにも「アンズ茸メニュー」が登場するほどの人気ぶりです。
アンズの香りがするからアンズ茸?
アンズ茸は「杏子のような香りがするから」この名前になったと言われています。筆者が嗅いでみてもそこまで杏子の香りは感じませんでした。
普通のキノコっぽい香りはしますが……。ちなみに乾燥させたほうが香りは強くなるそうです。食感はコリコリと歯ごたえがあり、エリンギやマイタケに似ています。
クリームソースとの相性抜群
アンズ茸の食べ方は様々。炒めた物をサラダに乗せたり、オムレツの具やスープなども美味しいですが、中でもクリーム系のソースと合わせるとその味がとても引き立ちます。
例えばクリームソースにしてパスタと合わせたものは鉄板メニューで、シーズン中は大体どこのレストランでも見かけます。
豚肉のステーキにアンズ茸のクリームソースをかけるという贅沢な一品は、筆者がこれまで食べた中でも上位に食い込むほどの美味しさ。量も多いので、ガッツリ食べたい人におすすめです。
実際に作ってみた
皆が大好きなアンズ茸ですが、レストランで食べるだけでなく自分で調理する人も沢山います。筆者も昔々1度だけ調理したことがありましたが、今回再びアンズ茸料理に挑戦してみました。
これが調理前のアンズ茸。キノコは茶色をしているイメージですが、アンズダケは黄金のような黄色をしています。色が目立つので、キノコ狩りの時にも見つけやすいそうですよ。
この状態だとまだゴミが沢山ついているので、調理する前に掃除をします。本当は専用のブラシがあるのですが、筆者はジャガイモ用のブラシを使って表面やひだの部分についているゴミを払い落としていきます。
綺麗になったアンズ茸を玉ねぎと一緒に炒めて、生クリームや香辛料を入れて煮込めば「アンズ茸クリームソース」の完成です。
付け合わせはシュペッツェレというパスタの一種で、南西ドイツに伝わる郷土料理のひとつです。掃除する手間さえなければもっと頻繁につくりたいのに……と思った筆者でした。
夏から秋にかけてドイツに行く方は、アンズ茸メニューにぜひ挑戦してみてください。もしシーズン以外に行く方でどうしても味わってみたければ、スーパーで売っているスープの素を買ってみるのも良いかもしれません。
クリームスープやクリームソースがクノール等のブランドから出ていて、水を入れて煮込むだけで簡単に作れてしまいます。