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    単純ではないモロッコの物価。リアルな金額を現地調査してきました
    モロッコ

    モロッコ物価

    キュートな雑貨やエキゾチックな街並みが人気のモロッコの物価、いったいどのくらいだと思いますか?「先進国ではないので物価は安いはず」と思っている人が多いかもしれません。

    モロッコの物価について、とあるガイドブックは「日本よりもかなり安い」といい、また別のガイドブックは「日本より少し安い~ほぼ同じ」といいます。

    矛盾しているようですが、どちらかが間違っているというわけではなく、どちらも正しいのです。というのは、モロッコの物価に対する印象は旅のスタイルに大きく左右されるから。

    そこで、モロッコを周遊した筆者が実際に支払った金額を例に、【買う・食べる・泊まる】の3つのカテゴリーからモロッコの物価を読み解いてみましょう。

    一筋縄ではいかないモロッコの物価

    モロッコ物価
    総合的に見れば、モロッコの物価は日本よりも明らかに安いです。しかし、何にお金を払うかによって物価水準は大きく変わるので、「モロッコの物価は日本の〇分の1である」などと単純に言うのは難しいのが現実です。

    安宿に泊まり、地元の人に囲まれながら庶民的な食堂で食事をとるような旅なら、モロッコの物価はおおむね日本の2~3分の1程度に感じられますが、高級宿に泊まり、外国人観光客向けのおしゃれなレストランで食事をすれば、日本と大差ないように感じられます。

    日本をはじめとする先進国に比べると、経済的にさほど豊かとはいえないモロッコでは、現地の庶民が利用するモノやサービスの価格と、外国人観光客や富裕層が利用するモノやサービスとのあいだに、日本以上に大きな価格差がある印象です。

    なお、2018年3月現在、1モロッコディルハムは約12円です。

    【買う】スーク(市場)

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    モロッコ旅行の楽しみのひとつが、迷路のようなスーク(市場)でのショッピング。「日本で同じようなものを買ったらどのくらいするか」と考えると、おおむね日本の3分の1程度の値段でさまざまな雑貨を手に入れることができて嬉しい限りです。

    とはいえ、スークで定価販売をしているお店はごく一部。ほとんどのお店が値段交渉制をとっているため、いくらで買えるかは買い手の交渉スキルや売り手の手ごわさによって変わってきます。

    筆者が実際に購入したものを挙げると、バブーシュ(革スリッパ)50ディルハム、クッションカバー3枚で70ディルハム、ティーポット50ディルハム、ハンドメイドのビーズのアクセサリー50ディルハムなど。スークで値段交渉をするときの参考にしてみてください。

    【買う】オーガニックコスメショップ

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    モロッコ土産の定番のひとつが、アルガンオイル。特に女性なら、現地でアルガンオイルがいくらぐらいで手に入るのか、気になる人も多いのではないでしょうか。

    筆者は、マラケシュのオーガニックコスメショップ「M’AROME」で60ミリリットル入りのアルガンオイルを90ディルハムで購入しました。

    100パーセントピュアなオーガニックアルガンオイルで、かつおしゃれな容器に入っていることを考えれば、妥当な値段といえるでしょう。アルガンオイルの産地に近いエッサウィラでは、40ディルハム程度から売り出しているお店もあります。

    【買う】アートギャラリー

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    ただでさえ値段の付けにくいアート作品がモロッコならいくらで買えるのか、なかなか想像がつきませんよね。

    「アートの街」として知られるモロッコ南部の港町・エッサウィラで購入した小ぶりの絵画は2枚で130ディルハム。アーティストが路上販売している作品のなかには、1枚20ディルハムで売られているものもありました。

    もちろん有名アーティストの作品ともなれば値段は跳ね上がりますが、日本ではいくら無名作家の作品でも数百円で絵を買うことはできないことを考えると、モロッコでアートを買うのはお得だといえそうです。

    【買う】おしゃれなセレクトショップ

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    これまでの例を見ると、モロッコの物価はかなり安いという印象を持たれたのではないでしょうか。ところが、場所によってはそうともいえないのです。それが、外国人旅行者や外国籍の在住者をおもなターゲットにしたおしゃれなセレクトショップ。

    モロッコのハイセンスなセレクトショップはフランス人やスペイン人など、ヨーロッパ人がオーナーやデザイナーを務めているお店が多く、扱っている商品もモロッコの一般的な物価水準に照らし合わせると高額なものばかり。

    かごバッグやスカーフが1,000ディルハム、チャイグラスひとつが700ディルハムなど、値札を見てびっくりしてしまうことも少なくありません。

    北部の港町タンジェにあるコンセプトストア「LAS CHICAS」で購入したハンドメイドのポーチは210ディルハム。スークで値段交渉をして買う雑貨に比べるとお高いですが、おしゃれブティックでは交渉制のお店にはないような洗練されたアイテムや、ユニークなアイテムが手に入るのが魅力。

    モロッコ旅ではスークとセレクトショップをうまく使い分けたいものです。

    Las Chicas
    Place du Tabor, Tangier, モロッコ
    公式HPはこちら

    【買う】パティスリー

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    老若男女問わず甘いもの好きが多いモロッコでは、街のあちこちに小さなパティスリーがあり、クッキーやケーキを売っています。こちらのスマイルがあしらわれたクッキーは全部で13ディルハム。

    個人経営の名もないようなお店では、大きなクッキーや甘食のようなものがひとつ1ディルハム程度で売られていることも多く、「手づくりのお菓子がこんなに安く買えるなんて!」と嬉しくなります。

    【買う】街角の個人商店

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    モロッコでは近代的なスーパーマーケットは新市街にあり、観光の中心地からは離れていることが多いため、旅行者がお世話になる機会が多いのが、メディナ(旧市街)のいたるところに店を構える個人経営の小さな商店。

    水やお菓子、ヨーグルトなどの食品や、洗剤などの日用品を売っていることが多く、モロッコ版コンビニといったところでしょうか。

    モロッコの街歩きに必須の水は、たいてい500ミリリットルが3ディルハム、1.5リットルが6ディルハムほど。場所によってはもう少し高いこともありますが、筆者の経験では10ディルハムを超えるようなことはありませんでした。

    【買う】青果店

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    メディナやその周辺でフルーツを買うとなると、やはりスーパーではなく個人経営の青果店。一応店舗の体裁をなしているものから、路上に出ている屋台まで、そのスタイルは色々ですが、日中ならばメディナのあちこちで見つかる便利な存在です。

    このブドウとバナナは合わせて9ディルハムで、ブドウが6ディルハム、バナナは3ディルハムです。値段が表示されている場合はたいてい1キロあたりの値段で、ほとんどの果物を1キロ20ディルハム以内で購入することができます。

    【食べる】地元の人も利用する大衆的なレストラン

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    マラケシュのフナ広場からほど近い、地元の人とヨーロッパ人観光客が約半々の食堂風の大衆的なレストランでは、野菜のタジンを25ディルハム、ミントティーを6ディルハムでいただきました。

    ローカルな食堂で、ある程度こぎれいなところでは、おおむね野菜のタジンが25ディルハム~、チキンのタジン30ディルハム~、ミントティー6ディルハム~、ハリラ(モロッコのスープ)5ディルハム~、豆の煮込み10ディルハム~、サラダ10ディルハム~など。

    パンは無料でついてくるので、食欲旺盛な人でも50~60ディルハム出せばお腹いっぱい食べられるはずです。

    【食べる】スナック(ファストフード店)

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    モロッコで安く食事をとるならなんといっても「スナック」と呼ばれる簡易的なレストランが便利。

    ファストフード店のようなもので、ピザやサンドイッチ、ハンバーガーやタコスなどを置いているところが多いですが、タジンやハリラ(モロッコのスープ)などが食べられるお店もあります。

    首都ラバトのメディナで利用したスナックでは、ミニサイズのピザが15ディルハムでした。ミニサイズといっても女性には十分なサイズでしょう。なかにはピザ5ディルハムからというお店もあり、まさに庶民の味方。

    【食べる】おしゃれなレストラン

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    エッサウィラで利用したおしゃれなレストラン、「La Cle de Voute」。お客さんのほとんどがフランス人をはじめとする外国人です。こういったお店では、出される食事もヨーロッパ料理やモロッコ料理をヨーロッパ風にアレンジしたものが多く、モロッコの大衆食堂で食べる料理とは大きく異なります。

    ここではカニのラビオリ90ディルハム、モロッカンサラダ25ディルハム、焼きリンゴのデザート45ディルハムで、計160ディルハム。

    日本でも1,000~2,000円出せば豪華なランチが食べられることを思えば特に割安感はありません。総合的には日本より物価の安いモロッコといえど、外国人観光客向けのおしゃれなレストランでは、日本と同等の価格設定なのです。

    La Cle de Voute
    76, rue derb Lallouj, Essaouira 44000 モロッコ

    【食べる】ジュースバー

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    モロッコでちょっと何か飲みたい、食べたいというときに便利なのがジュースバー。というのも、地元の人が利用するカフェはお客さんのほとんどが中高年の男性で外国人旅行者、特に女性には少々入りづらいからです。

    モロッコ滞在中、各地でジュースバーを利用したところ、値段はオレンジジュース9ディルハム、ラズベリージュース18ディルハム、オレンジ&マンゴージュース18ディルハム、キウイ&オレンジジュース15ディルハム、アーモンドケーキが10ディルハムでした。

    ほとんどのジュースが20ディルハム以下で、しかも400ミリリットルほどの大容量。フルーツの値段が高い日本ではあり得ない贅沢が格安でできてしまいます。

    【食べる】おしゃれカフェ

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    フェズで外国人観光客に人気のカフェ「Cafe CLOCK」では、ミックスフルーツスムージーが30ディルハム、キャロットケーキは35ディルハムでした。

    ローカルなジュースバーに比べると2倍近い値段で、日本と比べてもさほど割安感はありませんが、外国人旅行者が気軽にくつろげるカフェがある程度限られるモロッコではありがたい存在です。

    Café Clock
    7 Derb el Magana, Fes, モロッコ
    公式HPはこちら

    【泊まる】バックパッカー向けのドミトリー

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    観光大国であるモロッコには、バックパッカー向けの安宿から5つ星の高級ホテルまで、さまざまなタイプの宿泊施設がそろっています。なかでも最も予算を抑えられるのが、4~10人程度で1部屋をシェアするドミトリールーム(相部屋)。

    筆者がマラケシュで泊まった「Amour d’auberge」のドミトリーは1泊朝食付きで10.5ユーロでした。(モロッコでは宿泊施設の料金はユーロ建て表示が一般的)

    ドミトリーとはいえ、リヤドの1室なので雰囲気は抜群。もちろんもっと安い宿もあり、マラケシュならば7ユーロ程度からドミトリールームに泊まれます。日本でドミトリーに泊まると2,500~3,500円が相場なので、これはかなり安く感じられますね。

    Amour d’ Auberge
    1 & 2 Riad Zitoun Lakdim, Marrakech 40000 モロッコ
    公式HPはこちら

    【泊まる】お手頃なB&B

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    安く泊まりたいけれど、ドミトリーには抵抗があるという人にぴったりなのが手頃なB&B。「リヤド」という名を冠した宿も少なくありませんが、イメージとしてはB&Bという表現のほうがしっくりきます。

    テトゥアンで宿泊した「Riad Dari」は1泊朝食付きで24ユーロ。ちなみに、1人でも2人でも料金はあまり変わらないので、複数人で泊まるとかなりお得感があります。ほかの都市でも、贅沢をしなければおおむね1名1室25ユーロ以内で個室に泊まることができます。

    Riad Dari
    maouan n° 21 Souika (lalla frija)، Tétouan 93010 モロッコ
    公式HPはこちら

    【泊まる】おしゃれなプチリヤド

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    モロッコで一度は泊まってみたいのが、中庭のある伝統的な邸宅を利用したおしゃれなリヤド。首都のラバトで宿泊したリヤド「Riad Dar El Karima」は、高級リヤドとまではいきませんが、上質な感じのする洗練されたリヤドで1泊朝食付きで70ユーロでした。

    これで1泊70ユーロというのが高いか安いかと聞かれたら、高いとは感じませんがとりたてて安いとも思わないというのが正直なところです。それでも、せっかくモロッコを旅行するなら、節約に徹するよりも一度は素敵なリヤドに泊まってプチ贅沢を楽しんだほうが思い出深い旅になります。

    Riad Dar El Karima
    8، Rue Jamaâ Moreno, Rabat, モロッコ

    まとめ

    総合的に見れば日本より大幅に物価の安いモロッコですが、贅沢品になればなるほど、日本との物価差が縮まってくるという印象。

    こうしたモロッコの物価の特徴を知っておけば、出費を抑えるところは抑えつつ、自分にとって重要なところでは惜しまず遣うというメリハリのあるお金の遣い方ができ、より満足感の高い旅になるのではないでしょうか。

    値段に関する驚きがたくさんのモロッコ旅行

    日本とは物価の水準や傾向が異なるモロッコを旅していると「え、これがこんなに安いの!?」、あるいは「これがこんなに高いの!?」という値段に対する驚きがたくさんあります。

    交渉制をとっているお店では、最初の言い値がとんでもなく高い店から「値切らずに買ってもいいか」と思うほど良心的な価格を提示してくれる店までさまざまで、店主の人柄が垣間見えることも。

    庶民の必需品と贅沢品に大きな価格の開きがあるだけでなく、決まった定価がないお店も多いモロッコでは、自分のお金に対する姿勢や価値観が問われているなと感じました。

    この記事を書いた人

    はるぼぼ

    はるぼぼ旅するライター・ブロガー

    和歌山出身。東京での会社員時代、旅先の長野でドイツ人夫に出会う。5ヵ月間のアジア横断旅行と2年半のドイツ生活を経て、2018年7月日本に帰国。これまでの海外旅行歴は60ヵ国240都市。特に目がないのが、「旧市街」「歴史地区」と名のつく古い街並みを歩くこと。旅のリアルな「ワクワク」をお伝えします。

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