秩父パワースポット巡りの休息に「西武秩父駅前温泉 祭の湯」を使いこなせ!館内レポート!
日本

度々、埼玉県の秩父でひとり歩きをして感じていたことがあります。秩父はどちらかと言うと通過するだけのエリアでは無かったでしょうか? 日帰り温泉を楽しむ旅行者が多いにも関わらず、人が集まって時間を過ごす観光地の市街地としては、ひとりの旅人として物足りない気持ちでいっぱいでした。

そんな西武秩父駅前に、2017年4月24日(月)、ついに複合型温泉施設「西武秩父駅前温泉 祭の湯」が誕生しました。今回、オープンに先駆けて行われたプレスプレビュー行ってきましたので、秩父パワースポットマニアの目線で待ちに待った新しい温泉スポットをご紹介します。

コンセプトは秩父名物の祭


今まで、ありそうで無かった駅近の温泉として、「西武秩父駅前温泉 祭の湯」はオープンしました。駅舎に隣接していた西武秩父仲見世通りをリニューアルしたので、徒歩0分の好立地にあります。専用駐車場は普通車39台完備されています。

その名前から想像できるように、祭をコンセプトにした温泉施設です。

赤い提灯にジブリマニア思考が働く!


建物の外観は、ユネスコ無形文化遺産に登録された、「山・鉾・屋台行事」を代表する「秩父祭の屋台行事と神楽」を再現し、屋台の水引幕に使われている「赤」を基調にしています。

とにかく赤い提灯がたくさんついている建物です。この建物、ジブリマニアの目線で観ると「千と千尋の神隠し」の背景に見えて仕方なく、知らず知らずテンションが上がります。

「超マニアックな話」になりますが、千尋家族が不思議な世界に迷い込む入口の「楼門」、豚にされる前の母親が千尋に話しかけているとき背景に映るお店、センが働くことになった「油屋」など、いずれも赤い壁の建物です。両親が豚にされた「豚丁横丁通」にも、たくさんの赤い提灯を飾り、お客様を招き入れる背景が描かれていたことを思い出します。

もしかするとここも「神々が疲れを癒しにくるお油屋」なのかもしれません。なお、日本の妻帯者男性は、配偶者を「カミさん」と呼ぶことがあります。頭の上がらない配偶者の奥さんに対して使う「カミさん」は、「上様(かみさま)、神様(かみさま)」のように敬う呼び方と言えます。「女性が疲れを癒しにくるお油屋」と言えるのかもしれませんね。

テーマソングの「ちちぶったまげ!」に興味津々


この日はプレスプレビューということもあり、祭の湯ガールズのジャスミンさんが、「祭の湯音頭」というテーマソングを歌いながら踊っていました。カツラなのでしょうか? 頭のてっぺんあたりが、「湯婆の髪型」に観えるのはワタシだけでしょうか? 

振り付けをしたパパイヤ鈴木さんもいました。

この歌は公式HPでも聞けるのですが、「ちちぶったまげ!」と連呼しながら地域の特徴を並べた歌詞で、一度聞くと耳から離れなくなります。「ちちぶったまげ!」という言葉は一般的に考えれば「秩父は凄く驚く!」という方言として解釈できますが、ジブリマニアの思考は、ちょっと違います。

「たまげ」は「たまげる」という言葉ですが、漢字で「魂消る」と書き、魂が消えるほど驚くという意味になります。普段は漢字で書くことが無い言葉なので、字だけ見ると「たましいきえる」と読めてしまいます。何やら、「千と千尋の神隠し」に共通する点が見え隠れする、不思議な言葉が刷り込まれている歌詞のようにも思えます。

秩父には年間300ほどの祭がある、特徴的なエリアということもあり、「西武秩父駅前温泉 祭の湯」のロゴマークに反映されています。秩父夜祭の笠鉾・屋台の唐破風屋根に模した秩父の「父」という漢字と、丸い提灯に秩父の「ち」というひらがなを寄席風文字でデザインしたロゴマークです。

「祭の湯音頭」を聴きながら、「父」という漢字と「ち」というひらがなの間にある、人の鼻のような模様に気づくと、千尋のように不思議な世界への迷い込んでしまうような気がしませんか。

秩父特産品の魅力を凝縮した「ちちぶみやげ市」


「西武秩父駅前温泉 祭の湯」は、「祭の湯」の温泉エリア、「呑喰処 祭の宴」のフードコート、「ちちぶみやげ市」の物販エリアで構成されています。

西武秩父駅の改札口から一番近い場所の1Fに、秩父名産品が揃う「ちちぶみやげ市」の物販エリア。海外からの旅行者向けに免税レジを備えています。


物販エリアを抜けた先に、「ちょい飲みコーナー」が併設されているお店があります。秩父蔵元の日本酒やワインが揃っている「酒匠屋台」です。おつまみと一緒にお酒がその場で楽しめちゃう、お酒が好きにオススメのお店です。

「酒匠屋台」に向かい合ったお店で、秩父の旅先ではあまり見かけない、可愛らしい「秩父銘仙」の小物雑貨が揃えてある「秩父美人屋台」。

秩父と言えば、秩父札所巡りが有名ですが、札所や神社には質素な御朱印帳しか用意されていません。たくさん可愛い御朱印帳や巾着袋を探している、ご朱印マニアにオススメの「秩父美人屋台」です。

「秩父名物」を食べ損ねたら「呑喰処 祭の宴」で舌鼓


秩父には、「美味しい」と評判の名物店がいくつもあります。しかしほとんどの場合が、お店の規模が小さいことなども関係しているのか営業時間も短く、仕込み材料が無くなり次第終了なんてことがあります。

わらじカツ丼で有名な「安田屋」や、炭火焼きの豚みそ丼で有名な「野さか」など、お店に入れたらラッキーという名物店まであります。そんな秩父名物のメニューを味わうことができるフードコートがこちら。

わらじかつ丼大(3枚)味噌汁・しゃくしな漬付き1250円


秩父札所巡りをしていると、大きな「草鞋(わらじ)」が山門にかかっている札所を観ることができます。

そんなわらじを想像させる大きなトンカツが載ったのが「わらじかつ丼」です。ボリューム満点なトンカツがのっているので、なかなかご飯に辿り着けません。あっさりしたソースがかけられていますが、個人的にはドロドロソーズのほうが合うように感じます。

炙り豚味噌丼大(とろろ添え)味噌汁・しゃくしな漬付き1100円


豚肉の味噌漬けを香ばしく焼き上げてあります。

炙った香りに、しっかりとした厚みのある豚バラ肉は食べ応えがあり、「肉、肉、肉」という感じです。あまりの肉の量に飽きてきたら、とろろをかけて食べることをオススメします。ノド越しが良く、どんどん食欲が増していっちゃいますね。名物店で食べ損ねても、「西武秩父駅前温泉 祭の湯」のフードコートで食べることができるようになりました。

疲れを癒すためのお油屋!「祭の湯」の温泉とは?


さて、「西武秩父駅前温泉 祭の湯」の目玉というべき温泉は、いったいどんなお油屋なのでしょうか? 潜入してみたいと思います。

ここからは入館料が必要になります。おとな平日980円~、土・日曜日・祝日・特定日1,080円~。平日に訪れたワタシは、館内着とタオルのセット(おとな 1,330円)で入館。

受付から階段を上がり、2Fはすべて温泉エリアになっています。

階段からまっすぐ延びる通路の両側には、「プレミアムラウンジ、ほぐし処、くつろぎ処、寝ころび処、岩盤洞・岩盤浴」が設備されていますが、後でご紹介することにして突き当りまで進みます。

内湯


こちらはシルク湯。名前通り絹(シルク)のように滑らかで真っ白な浴槽水が、柔らかく肌を包み込みます。入ってみると確かに、肌触りが「ツルッツル」になりますね。

こちらは高濃度人工炭酸泉。効能などの案内板がありましたが、文字が小さすぎて読めませんでした。細かい気泡が肌にくっついて、シャンパンやラムネの中に入っているような感覚です。体の芯から温まり、湯上りのあとも体がポカポカ温かく、温泉に入った感覚の持続性が強いことが特徴です。他にもジェットバスと、水風呂があります。

なお、女湯にだけ「塩サウナ」が設備されています。美肌効果を期待できるからなのでしょうか? ナゾです。

露天風呂


庭園風の中の「花見湯」は、熊本の黒川温泉を再現したモノです。屋根付きの風情を感じる露天風呂と、岩風呂が隣り合わせになっています。春先の陽射しがあれば良い湯加減ですが、風が吹くと寒く感じてしまいます。

おひとり様専用の「つぼ湯」に入れば、露天風呂の独り占めを満喫できますね。

あまりの気持ち良さに、昼寝要注意の「寝ころび湯」は、「花見湯」同様に黒川温泉の湯を再現したモノです。

岩盤浴・岩盤洞


岩盤浴は11床あり、薬宝玉石(薬黄石・甲翠)、ゲルマ鉱石、トルマリンの4種類の岩盤を用意されています。ジワジワと汗が吹き出し、気持ちいい~。

こちらは岩盤洞。サウナほどでは無いですが、薄暗い中で60℃前後の熱気にカラダが慣れるまで、時間がかかりそうです。

入浴後のリラックスタイムにお勧め


カラダが温まったら、隣接の「ほぐし処」でボディケアはいかが?

畳が無いと落ち着かないという人は、寝ころんでゆっくりできる「寝ころび処」へ。

ちょっとしたファーストクラス感覚を味わえる「くつろぎ処」には、リクライナー(テレビ・コンセント・読書灯つき)が38席用意されています。金・土曜日・祝前日・特定日には宿泊が可能です(別途料金2,490円)。

人目を気にせずゆっくり過ごしたい!という方におすすめなのがプレミアムラウンジ。

おとな平日2時間540円からと有料になりますが、個室になっているのでプライバシーが保たれます。こちらも金・土曜日・祝前日・特定日に宿泊可能(別途料金3,460円)。女性専用のプレミアムラウンジもあるので、女性でも安心です。

秩父の旅がより楽しく!

これまで、秩父エリアに観光地としての物足りなさを感じていた人もいたことでしょう。しかし、これからは違います。かゆいところに手が届く的な存在に、「西武秩父駅前温泉 祭の湯」がなってくれることを、秩父マニアとして願わずにはいられません。

「ちちぶったまげ!」という言葉からジブリマニア目線で、「千と千尋の神隠し」のイメージカラーの「赤」を基調にしている「お油屋」として観ると、良い観光スポットができたことがとても嬉しいです。温泉に入って、名物を食べて、お土産も買ったことだし、気持ちに余裕ができたかな。

自分に「ちちんぶいぶい!」と、心におまじないをかけて、秩父の新しい寄り道スポットを探してみようっと。

「西武秩父駅前温泉 祭の湯」
埼玉県秩父市野坂町1-16-15
公式HPはこちら

この記事を書いた人

MAKIJI

MAKIJI

秋田生まれ東京育ち。中年デビューのスピリチュアル系フリーライターとして、都市伝説でウワサされる神秘的なエリアをotaku感覚で追いかけます。日本人が忘れかけている魅力的なスポットの隠された謎を一緒に紐解きしませんか?五感をフル活用した情報であなたの背中をそっと後押したいと思います。

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