ロンドンの中華街は横浜よりおいしいって本当?実際に行って検証してみました
イギリス

ロンドン中華

「ロンドンに行ったら食べるべき」といわれているのが、中華料理。

ロンドンでアジア料理というのも意外な気がしますが、かつて香港がイギリスの植民地だった背景もあって、大規模な中華街のあるロンドンの中華料理はヨーロッパで最高峰と言われています。

「ロンドンで一番おいしいのは中華料理」と豪語するロンドナーもいるほどで、一部の日本人のあいだでも、密かに「横浜の中華街よりもおいしいのでは」と噂されています。

ロンドンの中華街が日本を代表する横浜中華街よりおいしいだなんて、決して見過ごすことのできない噂……というわけで実際にロンドンの中華料理の実力を確かめてきました。

ヨーロッパ最大、ロンドンの中華街

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ロンドンきっての繁華街、ソーホー地区にはヨーロッパ最大規模の中華街があります。

数々の中華料理店や漢方薬局、中国系のスーパーや中国系のパン屋のみならず、ベトナム料理店やインドネシア料理店、日本料理店までが並び、ロンドンに一大アジア街を形成しています。
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目と鼻の先にはロンドンが誇るミュージカルが上演される劇場街がある一等地に、アジアの香り漂うチャイナタウンがあるというミスマッチ感はインパクト絶大。不思議な別世界に迷い込んだような気分になれる、歩くだけで楽しい場所です。

本格飲茶が味わえる人気のレストラン「JOY KING LAU」

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香港がイギリスの植民地であったことから、ロンドンの飲茶には定評があります。ロンドンの中華街に店を構える人気店のひとつが、「JOY KING LAU」。

JOY KING LAUは、物価の高いロンドンでは比較的手ごろな値段で本格的な飲茶が味わえるとあって、ロンドン在住の華人や日本人にも評判のお店。店頭にはさまざまな旅行サイトやガイドブックによる推薦のステッカーが貼られていて、その味への期待が高まります。

ヨーロッパで本格飲茶が味わえる店は少ない

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実は、ヨーロッパにおける中華料理事情を知っている人にとっては、飲茶レストランがあるという時点で感動モノ。日本であれば本格的な飲茶が楽しめる店を見つけるのはそう苦労しませんが、ヨーロッパではそうはいきません。

ドイツに住む筆者はヨーロッパ10ヵ国以上で中華料理店を利用してきましたが、ヨーロッパの中華料理店は、飲茶どころか広東料理や四川料理、北京料理といったジャンル分けすらされていないことが多く、単に「中国レストラン」という看板を掲げて色々な料理を出している店が多数派です。

さらに「中国・タイ・ベトナムレストラン」をうたっている店も多く、そういうお店では高確率で寿司のメニューがあります。

ヨーロッパでは、中華料理や日本料理、タイ料理、ベトナム料理などがひとまとめに「アジア料理」「オリエンタルフード」として括られ、しばしばその境目が曖昧になっていることが多いのが現状なのです。

天心を出す店もなくはないのですが、どちらかというと食べ物よりも中国茶が売りであったり、ヨーロッパ人受けを狙ってか、やけにカラフルな天心が出てきたりと、本場の天心とは違うという印象をもつことも。

ヨーロッパでも比較的認知度の高い春巻を除き、ヨーロッパでおいしい天心を見つけるのは簡単ではありません。

香港にいると錯覚してしまいそうな店内

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JOY KING LAUの店内はこぎれいな印象ではありますが、特別高級感があるわけでもなく、1人でも気軽に入りやすい雰囲気。

お客さんの8~9割が中国系で、観光客風の人もいれば在住者風の人もいました。スタッフも全員が中国系で、なんだか香港の飲茶レストランにいるような気分になります。

天心はひとつ3~4ポンド程度で、物価の高いロンドンにあってはかなり良心的な価格。メニューが豊富なので迷いつつ、エビ春巻とエビの水餃子、小籠包、鶏肉まんを注文しました。
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中国茶は1.3ポンド。大きなポットで出てくるのでお得感があります。

どれもハズレがなく感動モノのおいしさ

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エビ春巻は衣がサクサクで、大ぶりのジューシーなエビがごろんと入っていてびっくり。噛むとエビの甘みが口いっぱいに広がります。中のエビ自体に味が付いているので、何も付けなくても十分おいしくいただけます。
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小籠包が出てきた瞬間、その大きさにびっくり。一般に日本人が思い浮かべる小籠包の倍ほどのボリュームがあるのではないでしょうか。

厚めのモチモチした皮の中には大量のスープが隠れています。しょうががきいた具は豚肉の臭みがなく、ボリュームたっぷりながらすっきりといただけます。

どれもハズレがなく、「ヨーロッパでこんなにおいしい天心が食べられるなんて!」と感動するレベル。ここの天心は「ヨーロッパの中華料理」と期待値を下げるためにわざわざ断る必要のない、本物の天心です。
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どれもおいしくいただきましたが、なかでも印象的だったのはエビ春巻きやエビ餃子など、エビを使った天心。肉厚のプリプリエビがたっぷりと入っているので、JOY KING LAUではぜひエビを使ったメニューをお試しあれ。

ロンドンの中華街は横浜の中華街よりおいしいのか

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ここで、肝心の「ロンドンの中華街は横浜よりおいしいかも」という噂の検証です。

筆者は過去に東京に住んでいたため、横浜中華街には何度も足を運んだことがありますが、正直言って横浜の中華街でこれほどおいしい天心を食べたことはありません。

もちろん、横浜中華街には筆者が訪れたことのない名店がたくさんあるので、それだけで「ロンドンの中華街のほうが横浜の中華街よりもおいしい」と言うことはできませんが、ロンドンの中華料理がヨーロッパで一番おいしいというのはおそらく本当で、少なくとも横浜の中華街にも負けない水準であると言えるでしょう。

ロンドンの中華料理のレベルの高さに、「ヨーロッパの中華料理もなかなかやるな」と見直しました。

JOY KING LAU
3 Leicester Street, London, WC2H 7BL
公式HPはこちら

ロンドナーが羨ましくなったほど

ロンドンの中華街の人気店は、「ヨーロッパで食べる中華にしてはおいしい」というレベルを超えていて、このお店がもし日本にあったとしても、きっと「あそこの天心はおいしい」と人気が出るはずです。

筆者が住んでいる地域では、こんなにおいしい天心を食べることは不可能なので、ロンドンに住んでいる人たちが少し羨ましくなりました。「もしロンドンに住んでいたとしたら、きっと月に1回は通っただろうなぁ……」なんて、想像してしまいます。

この記事を書いた人

はるぼぼ

はるぼぼドイツ在住ライター・ブロガー

和歌山出身。東京での会社員時代、旅先の長野で9歳年下のドイツ人夫と出会う。
2015年11月、ドイツ移住を機に、トラベルライター&ブロガーに転向。ドイツを拠点に、各国を飛び回りながら執筆中。特に目がないのが、旧市街など、歴史を感じる街を歩くこと。
これまでの訪問歴は54ヵ国220都市。旅の「ワクワク」をお伝えします。

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