ドイツ、スイス、オーストリアにまたがるボーデン湖。ドイツ人のみならず、周辺のスイスやオーストリアからも人々がバカンスに訪れるリゾート地であり、特に夏は大変な賑わいを見せます。
湖の周辺には美しい町がいくつもあるほか、太陽の光を受けてキラキラ輝く湖はまるで地中海のよう……と言ったら言い過ぎですが、現実から離れてバカンス気分が味わえるので筆者も大好きな場所のひとつです。
そんなボーデン湖から、おすすめのスポットをいくつかピックアップして紹介します。
コンスタンツ
ボーデン湖を観光する拠点としておすすめなのがコンスタンツ。周辺の町へのアクセスもしやすく、ホテルの数も豊富です。
世界史を授業で取っていた方は「コンスタンツ公会議」という言葉を聞いた事があるかもしれませんが、名前から見て分かるようにその会議が行われた場所でもあります。
教会大分裂を終結させるために行われたカトリックの公会議だったわけですが、詳しい内容はみなさん各自で復習してくださいね。
旧市街を歩いていると、美しいフレスコ画の描かれた建物が時々現れます。
港にあるインペリア像は、高級娼婦をモデルにして作られたもの。先ほど触れた公会議の開催中に、その娼婦はこの町に集まった聖職者たちをほしいままに操っていたのだとか。
花の島「マイナウ」
花で埋め尽くされた島マイナウは、花が好きな方ならおそらく1日中いても飽きない場所です。
花にそこまで興味が無くても、美しく整備された花壇や日本ではあまり目にしないような珍しい花々、色とりどりの蝶が放し飼いされている温室など、楽しめる要素が沢山あります。
そしてこの島の魅力は、季節を選ばず楽しめるという事です。真冬は花も減ってしまうので微妙かもしれませんが、春から秋にかけてはそれぞれ季節の花が咲いています。
筆者は4月と9月に行ったことがありますが、4月は絨毯のように一面に広がるチューリップやビオラ、9月だとバラ園や満開のダリアが特に美しかったです。
ライヒェナウ
世界遺産にも登録されているライヒェナウには、3つの教会があります。島の中を回るのは車が一番楽ですが、夏は島の中を巡回するバスもあります。天気が良ければレンタルサイクルも気持ちが良さそうですね。
教会巡りの他は、のんびり島の中や湖畔を散歩するのが、ライヒェナウでのおすすめの過ごし方です。島内では至る所で野菜畑が広がっているほか、家々の庭も美しい花で彩られています。
メーアスブルク
ワインが好きな方にぜひ訪れて頂きたい町がメーアスブルク。ワイン生産が盛んで、ワイナリー直営のレストランや州立ワイナリーもあります。
カラフルな家が並ぶ旧市街やツェッペリン博物館など見どころも豊富。ツェッペリン博物館の展示品は全てオリジナルで、日本へ飛んだ際のチラシみたいな物もありました。
お城はバロック建築の美しい新城と、中世の生活を垣間見る事のできる旧城の2つがあります。
新城の中庭から見下ろすボーデン湖は、まさに息を飲むほどの美しさです。
シュタイン・アム・ライン
ボーデン湖の拠点として紹介したコンスタンツから電車で30分ほどの場所にあるスイスの町シュタイン・アム・ライン。この町の魅力は何といっても、旧市街の建物の壁に描かれた繊細なフレスコ画です。
壁一面が絵画だらけで、まるで青空美術館みたいだと思いませんか? 300メートルほどの短い通りですが、そこにはこの町の魅力が凝縮されています。
またシュタイン・アム・ラインからはライン川クルーズに参加する事も可能です。クルーズをしながらさらに先のシャフハウゼンという町へ行けば、ヨーロッパ最大の滝である「ラインの滝」もすぐそこです。
ほかにも魅力的な場所が沢山
ボーデン湖周辺には他にも紹介できなかった魅力的な場所がまだまだ沢山あります。今回は筆者のおすすめスポットを紹介しましたが、皆さんも自分のお気に入りをぜひ探してみてください。