「水が綺麗な所に都は栄える」
生活や文化、産業の発展に水は不可欠で平安京が栄え、豆腐や湯葉、京漬物の食文化を支えてきたのは京都盆地の下に蓄えられている良質で豊富な水のおかげだと言われています。
今でも飲める名水として茶道やお酒造りにも重宝されている京都のお水。
今回ご紹介するのは京の三名水の一つで唯一今でも枯れずに水が湧き出ている「染井の水」。実は梨木神社の境内に井戸がありその場所からしてもご利益たっぷりな名水です。
「染井の水」がある梨木神社とは?

御所の東側、閑静な住宅街の中に位置する梨木神社。別名「萩の宮」と呼ばれ秋になると500株のピンク色の可憐な萩の花が咲き誇り境内を華やかに彩ります。

ご祭神は明治維新に尽力した三條實萬(さねつむ)公と、三條實美(さねとみ)公。学問や和歌の文芸に秀でていたことから学問成就の神様として知られています。
境内にある「染井の水」とは?

参道から少し入った所にある手水舎の井戸の「染井の水」。平安時代、御所周辺にはたくさんの湧き水があり「染井の水」は宮中の女官が衣服の染め物用に使っていたと言われています。なんと約1000年以上、今でも枯れずに湧き出ている唯一の名水。

実は設置されている蛇口からペットボトルに水を入れ持ち帰ることができます。大事な名水を守るため月に一回有志の方々が清掃活動を行っています。マナーを守りながら、神聖で美味しい名水をいただきましょう。(境内に注意書きがありますのでそちらを必ず読んでください)

社務所近くにはこの染井の水を使ったおみくじで占うこともできます。
境内にあるカフェCoffee Base NASHINOKIで名水を味わおう!

お参りを済ませ、ぜひ立ち寄っていただきたいのが境内にあるカフェCoffee Base NASHINOKI。宮中で茶室として使われていた歴史ある建物を御所から移築しリノベーションしてお洒落なカフェへと生まれ変わりました。

こちらのおすすめはやはり「染井の水」を使った水出しコーヒー。
名水の良さを味わうにはアイスコーヒーが一番ということで人気の栗まんじゅうセットをいただきました。
「水が変わればコーヒーの味が変わる!」まろやかで雑味のないほんのり甘さを感じるアイスコーヒー。まさに名水の美味しさを感じるアイスコーヒー。実は氷も染井の水を使っていて最後まで美味しくいただくことができます。

お天気が良ければ縁側に座りのんびりと。

木漏れ日が優しく降り注ぐ境内の落ち着いた雰囲気で小休憩。
周辺には紫式部の邸宅があった「蘆山寺」や「御所」などの観光名所があり訪れやすい場所にあります。ぜひ京都の名水を一度味わってみてください!
●梨木神社
京都府京都市上京区染殿町680




