Photo:Nakadanasou Onsen Resort: Hot-spring 中棚荘 露天風呂 By Matt @ PEK
こんにちは。
先日、島崎藤村ゆかりの温泉宿に泊まってみたら、思いのほかテンションがあがってしまいました。
ということで、文学好きにはたまらない文豪ゆかりの宿、調べてみました。
調べながらテンションが上がった個人的4選のご紹介です。
【島崎藤村】中棚荘―小諸(長野県)
まずは、わたしが宿泊した旅館をご紹介。
小諸は、「夜明け前」や「初恋」の作者・島崎藤村が、処女作「破壊」発表前の6年間を教師として過ごした地。
その際に足繁く通った温泉宿が、中棚荘だそうです。
ロビーやラウンジに飾られた直筆原稿・写真、藤村にちなんだ客室名、ルームキーのキーホルダーには小説の引用、大浴場の脱衣所にも「初恋」の冒頭文が掲げてあったり。
宿のいたるところに藤村を発見しては、おおっ!と反応。
藤村もここを歩いたのか…と思いながら、敷地内をばっちり踏みしめてきました。
しかも料理処はりこし亭では、食べログ2013長野部門に選出されている創作懐石をいただきました。ほっぺの落ちるお味で、感無量です。
温泉水が飲めたり(硫黄臭さもなく、まろやか!)、10月~5月には『初恋りんご風呂』なんて珍しい露天風呂も登場するそうです。
【太宰治】旅館たにがわ―谷川温泉(群馬県)
photo:旅館たにがわ
わたしが1番好きな文豪・太宰治のゆかりの宿でございます。
「人間失格」を書くきかっけとなった「創世記」の執筆活動が行われただけでなく、「姥捨」の舞台にもなった旅館です。
太宰治ミニギャラリーには資料・石碑、さらには太宰の定期券といった貴重なアイテムも飾られているんだとか。
太宰ファンのわたしにとってはかなりたまらない!!太宰がここに来たのかと思うだけでもかなりテンションが上がる!!
もちろん温泉としても、とっても魅力的。
谷川温泉は、江戸時代から湧き続けており、効能も婦人病、皮膚病、神経痛等と20種類以上。
たにがわでは、24時間檜風呂に浸かれるだけじゃなく、なんと温泉に浸かりながら升に入った地酒やアイスを食せるんです!(21時まで・600円)
温泉に浸かりながらお酒…温泉に浸かりながらアイス…とても贅沢です。
【志賀直哉】三木屋―城崎温泉(兵庫県)
志賀直哉といえば、「城の崎にて」。自身の湯治記録のような小説ですよね。
そんな「城の崎にて」の舞台が、こちら!
城崎温泉自体、1400年の歴史があり、この三木屋は創業300年と老舗。
志賀直哉の好んだ26号室を見ることができたり、「暗夜行路」に描かれたままの姿を残した庭園もあるのだとか。
小説と重ね合わせながら周辺を歩くという『「城の崎にて」旅行』ができるなんてと、テンションがじわじわ右肩上がりです。
温泉地としての城崎温泉はもちろんですが、竹田城跡や天橋立も周辺観光スポット。
個人的には竹田城跡にかなり惹かれます、なにこの景観…心がぞわぞわする…!
Photo:takeda castle By Norio.NAKAYAMA
【川端康成】伊豆の踊子の宿 福田屋―湯ヶ野温泉(静岡県)
Photo:100_0931 By misawakatsutoshi
天城峠を越えた河津川の先にあるのは、川端康成思い出の地。
「伊豆の踊り子」の舞台となり、川端氏が入浴したお風呂もあります。
川端康成が晩年宿泊した部屋や、「伊豆の踊子」主人公宿泊の部屋、「伊豆の踊子」ロケ地に加えて太宰治が執筆に利用した部屋まで…!
川端康成と太宰治ゆかりの宿だなんて、1度で2度美味しい。
館内の、踊り子資料館も要チェックですね。