東京都港区に位置する六本木は、都内屈指の洗練された繁華街。六本木ヒルズなどの大規模商業施設をはじめ、世界が注目する美術館や各国大使館が集まり、国際色豊かな街としても知られています。
そんな都会の真ん中で心をゆるめる時間を届けてくれるのが、「本と出会うための本屋」をコンセプトに掲げる「文喫(ぶんきつ)」。都営地下鉄大江戸線・六本木駅から徒歩1分と、迷わずアクセスできる場所にあります。
六本木の喧騒を離れ、そっと本と向き合える場所。そんな文喫を訪れてみました。
ビル街の陰にそっと潜む、穏やかな休息地
都営地下鉄大江戸線・六本木駅の出口3を出て左に曲がり、まっすぐ歩くこと1分。「本」と書かれたピンクの看板が見えてきました。


六本木電気ビルディング1階。かつて青山ブックセンター六本木店があったその場所に、文喫はひっそりと佇んでいます。

店内は、無料エリアと有料エリアに分かれています。入ってすぐの無料エリアでは、誰でも気軽に本や雑誌、雑貨を手に取れます。



私が訪れたのは、平日の正午。外国人観光客やビジネスパーソンなど、年齢や国籍を問わず来店していました。そのほとんどが、おひとりで静かな時間を過ごしています。
喫茶室でのんびり、作業も読書も自由に
それでは有料エリアに入ります。今回は平日の9時~18時に滞在できるデイプランを利用しました。

案内は日英併記でチェックできます。

※フロアマップ。文喫より引用
有料エリアは、喫茶室、選書室、閲覧室、研究室に分かれています。
まずは喫茶室でPC作業をして、お昼ご飯を食べることにしました。


喫茶室には、テーブル席のほかにも、ソファ席や寝転がれるスペースが用意されています。



喫茶室は3~4割ほど席が埋まっていました。仕事や作業をしたり、読書に没頭したりなど、一人で黙々と過ごしている方が多い印象です。中には、横になってお昼寝を楽しむ方も。
それぞれが思い思いの時間を、静かに、自由に過ごしていました。


文喫では、珈琲や煎茶などのフリードリンク、そしてドライフルーツやチョコレートなどのフリースナックを楽しめます。

アイスルイボスティーとお菓子を片手に、2時間ほどPCで作業をしました。
図書館ほど静かすぎず、カフェほど騒がしくもない。パーソナルスペースも広く、ゆったりとした環境で作業がはかどりました。

お腹が空いたので、喫茶メニュー(別料金)を注文しました。選んだのは、「ナポリタン半熟卵のせ」。
厚切りベーコンと、小さく切られたナスとパプリカがたっぷり入っています。ソースは丁度よい濃さで、ペロリと間食できました。
選んで、読んで、作業して。文喫ならではの過ごし方
続いて、隣の選書室で本を選びます。文喫では、本はいくらでも読み放題。気に入った本があれば購入も可能です。

人文科学や自然科学、デザイン・アートなどの書籍が約3万冊揃っています。




すぐ隣にある閲覧室を覗くと、8割ほどの席が埋まっていました。ここでも、皆さん静かにPC作業や読書をしています。
そこで、喫茶室のゆったりした席に移動し、読書を楽しむことに。

「締切と時間を考えるブックフェア」から1冊、生活史にまつわる本を1冊、そしてエッセイを1冊チョイス。珈琲とドライフルーツをおともに、本の世界に浸ります。

貸出備品のアームレストクッションを使ったおかげで、疲れにくい姿勢で活字に集中できました。
2時間ほど読書を楽しんだ後はまた席を移動してPC作業を再開し、16時30分頃に退店。
ここでは、PC作業と読書を行き来しながら過ごすのも、便利で快適な使い方かもしれません。
日常からそっと離れて、心地よい時間を

店長の深井さんによると、平日と休日で客層は異なるそう。休日はカップルで来店される方も多く、混雑が予想されますが、朝の時間帯であれば比較的ゆったり過ごせるのだとか。
資本主義の日常から少し離れ、大きく息を吸い込めるような場所でした。
コワーキングスペースやブックカフェとして、いつもとは違うひとときを過ごしてみるのはいかがでしょうか。
●文喫 六本木(ぶんきつ ろっぽんぎ)
住所:東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F
アクセス:地下鉄日比谷線・大江戸線六本木駅 3・1A出口より徒歩1分
営業時間:9:00〜21:00(喫茶L.O. 20:30)
定休日:不定休




