国内のみならず、世界各国から観光客が集まる日本の古都―京都。その魅力は枚挙に暇がなく、定番の神社仏閣や和スイーツ巡りだけではありません!
京都は通えば通うほど、お気に入りが増える奥の深い街です。中でも今回は「本とカフェを愛する」あなたにオススメスポットを厳選。古都京都で味わう読書散歩にうってつけの個人書店&ブックカフェを6カ所ご紹介します!
①恵文社(一乗寺)
まずは世界的な評価を受けた書店「恵文社 一乗寺店」から。
2010年7月イギリスガーディアン誌にて、「The world’s 10 best bookshops」(ワールドベストブックストア10選)の1つとして選ばれた実績を持つ書店です。
漢字の店名なので、老舗風の店構えをイメージしがちですが、実際に足を運んでみると、外国の街にあるようなレンガの壁が印象的なかわいらしいお店でした。
HPによると「本にまつわるあれこれのお店」というのがコンセプト。
店内は意外と広く、スタッフのセンスあふれるセレクトとディスプレーにつられて、本だけではなく、雑貨も含めてあれもこれもと欲しくなってしまいます。
京都本はもちろん、旅や文学(特にフランスなど外国のもの)からアート系まで幅広いジャンルが網羅されています。
ギャラリーと雑貨販売の店舗も併設されており、書店側から中庭を通って移動できる形になっています。お手洗いもあるので、じっくり時間をかけてのブックハンティングも安心。
中庭の扉がどこかヨーロッパ風で、小さな仕掛けに心が躍ります! これらをひっくるめて、世界的な評価につながるのでしょう。実際に店内には外国人の姿もちらほら見かけました。何度でも訪れたくなる本屋さんです!
●恵文社 一乗寺店
京都市左京区一乗寺払殿町10
②誠光社(丸太町)
次の書店は京阪本線神宮丸太町駅から徒歩5分ほどの「誠光社」。上記の恵文社一乗寺店で長年スタッフ&店長を務めた方が、「本屋の新しいあり方を提案すべく」始めたという、野心的な試みの独立系書店です。
街の書店が日本から消えつつある現状を打破すべく、近年こうした個人書店の活動がじわじわと全国各地に広がっています。こちらの誠光社も店主のセレクトによる本が所狭しと並んでいるので、宝探し感覚で本選びが楽しめますよ。
こぢんまりとしたサイズ感だからこそ一冊ずつ吟味できるので、本とじっくり向き合いたい方にオススメの本屋さんです。
また、近くの寺町通り界隈は、こだわりある小さなお店が並んでいるので、ぶらぶらするのがとにかく楽しい! 筆者的イチオシの町歩きエリアです。
●誠光社
京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町437
③レティシア書房(二条)
本をテーマにした京都散歩。次にご紹介するのは、異国情緒漂う店名が印象的な「レティシア書房」です。
店内には新刊と古本、地方発信の雑誌、リトルプレス(個人による自主出版物)など、一般的な書店では入手困難なレアものに至るまで、こだわりが光るセレクト。
個人による独立系書店は、お店ごとに特色があるので何軒ハシゴしても飽きませんね。むしろ独立系書店に通うことで、自分自身の読書世界が広がっていると感じます。ネットで何でも検索できる時代ではありますが、やはり書物が与えてくれる知識・情報世界や、感性を磨く力は何物にも代えられませんね。
数週間単位で入れ替わる展示、作家などを招いたイベント。頻繁に通いたくなる仕掛けも満載ですので、ぜひインスタで最新情報をチェックして足を運んでいただけたらと思います!
●レティシア書房
京都府京都市中京区高倉通二条下る瓦町551
④キクオ書店(三条)
京都河原町三条。多くの人が行き交う細い道沿いに、間口の狭い昔ながらの古書店が一軒。それが「キクオ書店」です。店頭には古いリトグラフや浮世絵、和綴じ本がディスプレーされており、日本人以上に外国人の目を惹きつけている様子。
チェーン店の飲食店が立ち並ぶ中で、趣のある古書店がさりげなく自己主張しているようで、この道を通るたびに筆者は足を止めてしまうのです。
日本古書籍商協会のHPによると、創業者は稼ぎ頭の父を失った10歳の菊雄少年が、自宅軒下で古本を売って日銭を稼いだことに端を発するのだとか。昭和15年に現在の店舗となり、京都の歴史を知る老舗的存在になっているそうです。
キクオ書店では、日本の歴史風俗関連の書物はもちろんですが、お手頃価格で古い版画も入手できるので、お土産選びにも良いでしょう。
三条のアーケード街にはほかにも趣のある古書店もあるので、下手をすれば博物館クラスの貴重な品を至近距離で拝婿とも可能。京都情緒を感じさせる古書店がお好きな方はぜひこのエリアを散策してみてくださいね。
●キクオ書店
京都府京都市中京区河原町通三条上る恵比須町430
⑤カフェビブリオティックハロー(二条)
書店ハシゴで疲れたら、お茶やスイーツで一休みしたところ。本好きにオススメしたいのが「カフェ ビブリオティック ハロー(Cafe Bibliotic Hello!)」です。
こちらは海外でも有名らしく、外国人観光客のあいだでも大人気。時間帯によっては待たされることも。実際に筆者が訪れた平日15時過ぎでも、10分ほど待ってから席に着くことができました。
照明が落とされた空間に、壁一面広がる本棚が浮かび上がる幻想的な内装のおかげか、とてもリラックスできました。読書するには暗めかもしれませんが、本棚のアート本や雑誌のバックナンバーをパラパラめくって過ごす時間は本好きにとっては至福のひととき。
地下鉄烏丸御池駅にほど近く、先述のレティシア書房や京都国際マンガミュージアムも徒歩圏内ですので、併せて訪れるプランもオススメです!
●カフェ ビブリオティック ハロー(Cafe Bibliotic Hello!)
京都市中京区二条柳馬場東入ル晴明町650
⑥TSUTAYA Share Lounge京都店(四条)
京都随一の繁華街四条河原町エリアで、本を片手にお茶できるということでオススメなのが、TSUTAYAのShare Lounge。こちらは以前筆者が東京渋谷店をご紹介しましたね。(『2024年7月OPEN 渋谷サクラステージ ノマドワーカーの味方 -今流行のシェアラウンジに行ってみた!』)
ラウンジ内々には閲覧可能な本が沢山あるので、座席を確保したらじっくり本を選んでください。ドリンクの種類も豊富なのに加え、ちょっとしたスナックも用意されているので空腹も満たされることでしょう。
*京都店は東京店とは料金体系が異なります。
・1時間1,100円
・1日利用3,850円
(ソフトドリンクのみの場合)
旅人にはありがたい、高速WiFiと電源完備。スマホの充電をしながら、おいしいお茶やコーヒー片手に読書で一休み。そんな時間も京都での思い出になることでしょう。
●TSUTAYA Share Lounge 京都店
京都府京都市下京区四条通寺町東入二丁目御旅町35 京都髙島屋S.C.[T8]6F
京都―本を巡る冒険
「京都は歩けば歩くほど、自分のお気に入りが発見できる街」
冒頭でもお伝えした通り、どのガイドブックを開いても紹介される定番の観光名所だけではなく、大通りから路地裏全てをして、あなただけの「名所」が隠れている場所なのだと思います。
京都には何度も通い、数週間ほど滞在経験がある筆者でも、まだまだ発掘し切れていない宝物に毎回出合えています。
今回はあえて定番の観光スポットではなく、「書を巡る京都散歩案内」という切り口で京都の魅力をお伝えしました。次の京都訪問のご参考となりましたら大きな喜びです。