自分だけの本の装丁を作る!「ブックバインディング」に挑戦してみた
イギリス

bookbinding01

お彼岸を過ぎ、秋の気配が深まる今日この頃。みなさん、秋の夜長の一冊はもう決まりましたか?

近代まで、ヨーロッパでは「本」と「装丁」は別々に行うものでした。愛読家たちは、書店で手に入れたお気に入りの1冊を装丁屋に持ち込み、思い思いの素材やデザインを選び自分だけのコレクションを増やしていったのです。

電子書籍が増え、出版不況が叫ばれる昨今ですが、今でも職人たちの丁寧な手仕事はヨーロッパの人々に愛され続けています。

そんな本の装丁技術の1つ「ブックバインディング」を、ロンドンの歴史あるカンパニーで体験することができます。

本好き、手仕事好きが集まる小さなワークショップは、ガイドブックでは見つけることのできない貴重なロンドン体験になるはずです。

※制作過程について、ネタバレとなってしまうため細部の技術は省略して掲載しています。ぜひ現地で体験してみてください!

ブックバインディングのマテリアルショップ “SHEPHERDS”

bookbinding18
ロンドンVictoria駅から徒歩7〜8分ほど。ガラス戸を潜りまず目に飛び込んでくるのは、壁一面の棚、棚、棚! ブックバインディングに使用する紙や布、皮などの素材がびっしりと並んでいます。
bookbinding02
オトナ女子の心をくすぐる色とりどりのリボンや、
bookbinding03
なんと和紙まで揃う充実ぶり! 店内に所狭しと積まれた素材を眺めているだけで、創作意欲がくすぐられます。
bookbinding04
入り口の左手に棚に囲まれた長机があり、そこが作業スペースとなっています。カラフルな素材に囲まれて、いざワークショップ体験スタート!

Bookbinding Taster Course

bookbinding05
今回体験したのは、初心者向けの入門コース。必要な素材や道具はすべて用意されているので、手ぶらでOK!

本文作り

bookbinding06
まずは、本文にあたる部分の作成から。A4サイズの紙を半分に折り、6枚重ねます。
bookbinding07
喉の部分にキリで穴を開けて……ここを糸で留めます。
bookbinding08
端を処理したら、本文はいったん置いておきましょう。

表紙作り

bookbinding09
次はいよいよ表紙作り! まずは厚紙を2枚用意します。
bookbinding10
背表紙となる布と位置を合わせて……
bookbinding11
しっかりと糊付けをしたら……
bookbinding12
表紙のベースが完成! この背表紙の布は、店内にある素材の中から自由に選ぶことができます。私は、ちょっと厚めで手触りの良いエンジ色をチョイス。

ここで渋めの色を選ぶと、アンティークな雰囲気に仕上がります。ネイビーやモスグリーン、深めのマスタードなどを選んでも素敵ですよ。
bookbinding13
さらに、表紙と裏表紙の部分に絵柄のある紙を貼り付けると、だいぶ本の形が出来てきました。ガーリーな小花柄からエレガントなマーブリング、深みのある無地の生地など、素材の種類はたくさん!

ここでのチョイスが仕上がりの雰囲気を決めるので、じっくり選んでお気に入りの1枚を見つけてくださいね。

完成

bookbinding14
脇によけておいた本文部分を挟み込み糊付けしたら、世界に1冊だけの本が完成です!

糊が完全に乾くまで時間がかかるので、持ち帰り後は重石をして置いておくのがベターです。実は今回、最後の糊付けに失敗して、私が作った本は通常よりもページ数が少なかったりします。

そんなハプニング(……というよりもミスですが)があっても先生がちゃんとフォローしてくれるので大丈夫! 納得のいく出来栄えのものをお持ち帰りできますよ。

ワークショップ受講特典

bookbinding15
自分でもっと作ってみたい方は、10%オフで素材を購入することができます。

ブックバインディングの素材は、アルバム作りやグリーティングカードなどにも応用できるものがたくさんあるので、手作り好きには嬉しい! お土産用のラッピング素材として購入しても良いですね。

先生からメッセージ

bookbinding16
今回のワークショップを担当してくれたのは、笑顔がとってもキュートなFreyaさん。ポーツマス大学を卒業後、このカンパニーで技術を習得し、講師としてブックバインディングを教えています。

そんなFreyaさんから、日本の読者の方々へメッセージが。「ブックバインディングを楽しんでね! これはとっても素敵な手仕事であると同時に、リラックス効果もあるのよ。」

まとめ

少人数で和やかな雰囲気の中、初心者でもとても楽しく体験を終えることができました。英語に自信のない方でも、丁寧にゆっくり進めてくれるので大丈夫ですよ!

体験中は、紅茶やコーヒーをサーブしてくれるので、疲れたときはホッと一息休憩を。紙に触れ、無心に手を動かしていると、あれも作りたいこれも作りたいと想像力が掻き立てられます。

アイディアが枯渇してしまったとき、行き詰ってしまったとき、ひらめきやインスピレーションを与えてくれる場所です。ぜひ、ロンドンの手仕事に触れてみてください。

SHEPHERDS
30 Gillingham St, Pimlico, London SW1V 1HU イギリス
《SHEPHERDSオフィシャルサイト》はこちら

ワークショップの申し込みはネットから簡単にできます。今回ご紹介した初心者向けコースの他にも、日本の和綴じやペーパーカッティングなど多彩なコースが揃います。季節に合わせた特別コースが開催される月もあるので、ロンドンへ行く方はぜひチェックしてみてくださいね。

番外編

今回、私は背表紙にエンジ色を選びましたが、イメージの参考にしたのがこちら。150周年記念の愛蔵版としてMACMILLAN社から出版されたアリスです。1冊好きな本を決めていくと、紙選びの際にイメージが膨らみやすいですよ。
番外編

この記事を書いた人

Yuki

Yuki

横浜生まれ。大学卒業後、制作会社勤務を経て現在はフリーランスのDTPデザイナーをしています。ロンドン在住をいいことに、日本の第二都市は横浜だと吹聴してます。歴史と文学と美術にまつわる旅をビール片手に一人で楽しむのが至福。こちらでは、歴史好きと飲兵衛さんに有益な情報をお伝えしていけたらと思っています。

ピックアップ

ピックアップをもっと見る

チャンネル

チャンネルをもっと見る