お菓子天国フランス・アルザス地方で食べたい名物スイーツ7選
フランス

アルザスお菓子

フランス北東部、ドイツとの国境に近いアルザス地方は、パリにも負けないほどおいしいお菓子に出会える場所。世界的に有名なピエール・エルメ氏をはじめ、アルザス地方出身のパティシエは多く、日本人パティシエも数多く修業に訪れています。

歴史上、フランス領とドイツ領のあいだを行き来してきたこの地方では、フランスのほかの地方とはひと味違った郷土菓子が楽しめるのが魅力。

アルザスに行ったらぜひ食べてみたい、7種類の名物スイーツをご紹介します。

ソクたびソクたび

クグロフ

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アルザス地方の郷土菓子の代表格が、王冠のような形をした焼き菓子「クグロフ(Kouglof)」。「クグロフのある風景=アルザス」といっても過言ではなく、アルザス地方を旅すれば、あちこちのパティスリーやベーカリーでこの素朴なお菓子を目にするはずです。

アルザス地方では、クグロフはクリスマスやイースターなどの年中行事、結婚式や子どもの誕生などのお祝いごとに欠かせないお菓子。日曜日などにはちょっと贅沢な朝食としても食べられます。

 

マリー・アントワネットの大好物だったことはよく知られており、毎日のように朝食として食べていたというエピソードも残っています。

お菓子といってもクグロフはむしろパンに近く、飽きのこない素朴な味が魅力。本場のクグロフややパサつきがあるのが特徴ですが、店によって味や質感もさまざまです。

クッキー

アルザスお菓子

お土産としておすすめしたいのが、クッキー。焼き菓子に定評のあるアルザス地方では、一見何の変哲もないクッキーが絶品です。

サクサクした食感にバターの香ばしい香り……奇をてらわずに伝統的な製法で作られたアルザスのクッキーは、ほっとなつかしい気持ちになれるおいしさ。

 

たとえるなら、「料理上手なおばあちゃんが焼いた手作りクッキー」。優しく素朴な味わいのクッキーは、一度食べ始めると止まらなくなります。

アルザス地方はクリスマス菓子が豊富なことでも有名で、特にクリスマス時期に食べられるクッキー類は「ブレデル(Bredele)」と呼ばれます。

アルザスマカロン

アルザスお菓子

日本人がマカロンと聞いてイメージするのは、カラフルで洗練されたパリのマカロン。ですが、フランスの地方ではその土地ならではのマカロンに出会えます。

アルザスのマカロンは、そうと知らなければ絞り出しクッキーのような見た目。イタリアからフランスに伝わったころの、マカロンの原型に近い形をしています。

アルザスマカロンの特徴は、生地にココナッツが入っていること。鼻を近づけるとココナッツの甘い香りがふわり、噛むとココナッツ特有のシャリシャリした食感が楽しめます。

 

一口に「マカロン」といっても、アルザスマカロンは見た目も、食感も、味もパリのマカロンとはまったくくの別物! プレーンだけでなく、オレンジ味やピスタチオ味、レーズンを加えたものなどさまざまなバリエーションがあります。

プレッツェル

アルザスお菓子

「プレッツェル(Brezel)」と聞いて、「あれ、プレッツェルってドイツ名物じゃないの?」と思われた方もいるかもしれませんね。プレッツェルはドイツ名物であり、アルザス名物でもあるんです。

というのも、アルザス地方はナチス・ドイツの崩壊でフランス領になるまでは、三十年戦争、普仏戦争、第1次世界大戦と、ドイツとフランスが戦った戦争のたびにドイツ領になったりフランス領になったりを繰り返していました。そのため、アルザスは食文化の面でもドイツとの共通点が多いのです。

 

スイーツ大国フランスだけあって、アルザス地方のプレッツェルはドイツとは異なる独自の進化を遂げています。

ドイツでプレッツェルといえば、しょっぱいものがほとんどですが、アルザス地方ではスイーツにアレンジされたプレッツェルも多く、なかにはクッキー生地でできたプレッツェルも。

アルザスならではのユニークなプレッツェルを見つけてみてください。

パン・デピス

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最近日本でも有名になりつつある「パン・デピス(Pain d’épices)」。「エピス(Épice)」はフランス語でスパイスを意味し、「パン・デピス」は「スパイスを使ったパン」のことです。

11世紀以降にフランス各地で作られるようになったパン・デピスですが、特にブルゴーニュ地方のものと、アルザス地方のものが有名。アルザスでは、パウンドケーキタイプだけでなく、クッキータイプのパン・デピスも人気があり、パン・デピスの専門店も各地で見つかります。

 

スパイス香るどっしりとした重量感のあるパン・デピスはまさに大人の味。さまざまなドライフルーツやナッツ、お酒、チョコレートなどを使ったアレンジが豊富で、お店によって、また商品によって味も食感もずいぶん異なります。

スパイスが強いものは好き嫌いが分かれると思いますが、慣れていない人はまず「スパイスが強くないものはどれですか?」と聞いてみて、マイルドなものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

リンツァートルテ

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1600年代にオーストリアで生まれたといわれる「 リンツァートルテ(Linzer Torte)」。ドイツでもポピュラーなお菓子で、ドイツ文化の影響を受けたアルザスでもよく食べられます。

スタンダードなリンツァートルテは、アーモンドやくるみの粉末とシナモンやナツメグなどのスパイスを混ぜた生地に、アカスグリのジャムを挟んで焼いたもの。

アルザス地方ではラズベリーのジャムが使われることも多く、甘酸っぱいベリーのジャムと、スパイスの効いた生地が独特のハーモニーを生み出します。

 

日本にはなかなかないタイプの味のスイーツなので、最初はとっつきにくく感じられても、慣れてくるとハマってしまうかもしれません。

筆者自身、初めて食べたときは少々苦手でしたが、だんだんと甘酸っぱくてスパイシーなこのお菓子が好きになりました。

チーズケーキ

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フランスは世界屈指のチーズ大国ですが、意外にもチーズを使ったケーキを見かけることはあまりありません。

でも、ドイツの影響を受けているアルザス地方では、フロマージュ・ブランを使ったチーズケーキ「タルト・オー・フロマージュブラン(Tarte au fromage blanc)」がとってもポピュラー。

パティスリーやベーカリー、カフェなど、あちこちで手に入る身近な存在です。

 

日本で「スフレチーズケーキ」と呼ばれるようなフワフワした軽いものから、「ベイクドチーズケーキ」と呼ばれるようなずっしりしたものまでさまざまですが、素朴な見た目と味わいのものがほとんど。

チーズ大国だけあって、チーズのまろやかさが引き立つ優しい風味のチーズケーキはクセになるおいしさです。

アルザスお菓子

素朴で優しい味わいの伝統菓子が食べられるのが魅力のアルザス地方ですが、その一方でパリにありそうなモダンなパティスリーも多数あります。

昔ながらのお菓子と、洗練された現代的なお菓子がともに並んで愛されているのが、アルザスのお菓子文化の特徴といえるでしょう。

お菓子は歴史を語る

アルザス地方のお菓子を見ていて面白いと感じるのは、隣国ドイツの影響を強く感じるところです。
地理的にドイツに近く、かつてドイツ領だったこともあるアルザス地方は、南西ドイツと共通の文化圏を形成していた時期もあります。アルザスのお菓子を見れば、現在の国境では区切れない文化の広がりのようなものを感じることができますね。

その一方で、プレッツェル型クッキーなど、ドイツではあまり見かけないようなバリエーションが生まれていることにも注目。アルザスのスイーツから今後も目が離せません。

この記事を書いた人

はるぼぼ

はるぼぼ旅するライター・ブロガー

和歌山出身。東京での会社員時代、旅先の長野でドイツ人夫に出会う。5ヵ月間のアジア横断旅行と2年半のドイツ生活を経て、2018年7月日本に帰国。これまでの海外旅行歴は60ヵ国240都市。特に目がないのが、「旧市街」「歴史地区」と名のつく古い街並みを歩くこと。旅のリアルな「ワクワク」をお伝えします。

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