大阪・関西万博には人それぞれ多様な楽しみ方があります。私がおすすめしたいのが、簡単に挑戦できる、「コーヒーベルトの国」めぐり。パビリオンによってはカフェエリアはパビリオン列に並ばなくても利用できるので、混雑している日や時間帯でも比較的ストレスなく利用できます。国による味の違いや飲み方の特徴などを楽しんでみませんか?
コーヒーベルトとは?
コーヒー好きならご存じの「コーヒーベルト」という言葉。これは、赤道をはさんで北緯25度・南緯25度の、コーヒーの栽培に適した気候・土壌を持っているベルト地帯のことです。つまり有名な産地であるブラジル、コロンビア、エチオピア、グアテマラなどはこのベルト地帯に位置しているということです。
このコーヒーベルトに位置していても、国によってコーヒーの飲み方は様々なのが面白い! 万博では大屋根リング内で、遠く離れた国々のコーヒーめぐりが一気に楽しめるのです。
ヨルダンのコーヒー(イートインスペースあり)
ヨルダンパビリオンは、ドーム内に敷き詰めた赤い砂漠を裸足で楽しめるのが魅力。コーヒーを提供するカフェは、ドームを出た場所にあります。

メニューは「デーツシェイク」「ヨルダンコーヒー」「ヨルダンミントティー」の3種類。シンプルでわかりやすい。

ヨルダンコーヒーはカルダモンが入っていて、デーツと一緒にいただきます。デーツシェイクも人気でしたよ。
サウジアラビアのコーヒー
サウジアラビアコーヒーもヨルダンと同じくカルダモン入り。メニューはこんな感じ。

もちろん「伝統的なサウジアラビアのコーヒー」をオーダー。

カルダモン入りなのはヨルダンと同じですが、サウジコーヒーのほうが小さいポーションで、しかもカルダモンが力強い。色も、普段私たちが親しんでいるものと全く違うので、異文化の雰囲気をより一層強く感じられます。なによりも現地のおにーさんたちが現地のお作法で目の前で淹れてくれるのが楽しいですね! こちらもデーツ付きでした。
ブルンジのコーヒー
最近急に人気が出てきたブルンジ。アフリカ大陸の赤道のすぐ南に位置する国です。

私が訪れた日はコーヒーもパフェも普通に買えたのですが、大人気のため今はパフェに制限がかかっていて、午前と夕方しか買えないみたいです。

コーヒーは甘みと酸味のバランスが良く、飲みやすい。ブルンジはコモンズAの中に入っているので、購入後は外に出て目の前のベンチや大屋根リングでゆっくりと楽しむのがいいでしょう。
コロンビアのコーヒー
こちらも大人気のコロンビアのカフェ。パビリオンとは入口が別に設けられているのですが、いつも列ができています。

並び方にちょっとクセがあって、コーヒーの列とその他の列が異なります。メニューには耳慣れない「ネバドス」というものがあるのですが、上にクリームが乗っているフラペチーノみたいなドリンクのことのようです。

今回はカフェラテをチョイス。イートインスペースはないので、カップに蓋をされて大屋根リングのベンチに移動。味は安定の美味しさ! 中東のコーヒーのように「何?この味?」という驚きはないですが、冒険したくない人に間違いなくおすすめです。
チュニジアのコーヒー(イートインスペースあり)
地中海に面したチュニジア。コーヒーベルトからは少し外れるのですが、コーヒーの飲み方が特徴的なので、ご紹介させてください。

チュニジアパビリオンのコーヒーは、砂の上で熱していました。さらに最後に香りづけにフラワーウォーターを投入。私が訪れた日はローズウォーターを最後にバシャっと入れておられました。香りの優雅さと所作が相反していて、ちょっとカルチャーショック! ローズウォーターの香りは素晴らしく華やか。ですがコーヒーの香りのほうが強く、お花の香りはすぐに飛んでしまうので、香りが消えてしまうまでに存分に楽しみましょう。

SNSでは「私の時はオレンジウォーターだった」という人もいるので、その日によって違うのかもしれませんね。