小さな博物館・美術館 〜国立映画アーカイブ〜
日本

「国立映画アーカイブ」は、地下鉄銀座線・京橋駅近くにあります。独立行政法人国立美術館の管理する日本唯一の映像の博物館です。

近くにはアーティンソン美術館(元ブリヂストン美術館)もあります。知名度では少し劣るかも知れませんが、「国立映画アーカイブ」は知る人ぞ知る映像の博物館なのです。

国立の名画座、なんて贅沢なんでしょう

構成は、常設展と企画展、そして、貯蔵するフィルムの上映会。映写室のような小部屋ではなく、310の座席のあるホールで映画を楽しむことができ、都内のシネコンに引けをとりません。

定期的に企画が立てられ、映画が上映されています。2024年5月は無声映画の特集があり、取材で行った際に上映していたのは、1916年の米国映画「シヴィリゼーション」。もちろん無声映画で、英語の字幕に日本語の字幕がついた作品で、スクリーンそばにピアノがありました。映画が始まると、生のピアノの伴奏で映画を楽しむことができました。作品によっては、弁士がストーリーを舞台脇で語るらしいので、伴奏と弁士付きの作品も見てみたかったです。

ちなみに、2024年7月末までは日本映画と音楽というテーマで上映をやっています。

詳しい上映スケジュールは、HPを確認してください。ちなみに、料金は一般520円、学生および高齢者は310円です。チケットは、3日前から「国立映画アーカイブス」のサイトから購入することができます。都内の名画座でも1000円前後は確実にかかるので、この料金は驚異的な安さです。

国立映画アーカイブ_日本映画と音楽

展示だって負けていない

館内の展示も興味深いものばかりです。展示のあらましはこんな感じです。

国立映画アーカイブ_展示の構成

以下は、戦前の映画ポスターや撮影機材です。

国立映画アーカイブ

昔は映画が国策映画と言って国の政策遂行のPR手段として使われていました。その時の資料が展示してあったり、かつて昭和の時代まであったテアトル東京のシネラマの看板、日本映画黄金期のポスター、シナリオなども展示されています。また、その時企画上映しているものに関連する企画展示もあります。

「国立映画アーカイブ」テアトル東京のシネラマの看板
日本映画黄金期のポスター「国立映画アーカイブ」

展示の入場料金は一般250円、学生130円ですが、上映を見た後であれば半券を見せると、団体料金で展示フロアに入ることができます。

アクセス方法

国立映画アーカイブ

銀座線の京橋駅から行くのが最も便利です。1番出口を出て徒歩3分で「国立映画アーカイブ」につくことができます。東京駅からも歩いて、10分程でつくことができます。

どんな映画を上映するかは、告知はしていないので、HPや映画.comのような映画サイトで確認してください。同じ作品を通しで上映してはいませんが、繰り返し上映しており、土日も上映があるので助かります。ハリウッド製の名画は見ることはできませんが、あなたが映画好きなら、たまらない施設になること請け合いです。

「国立映画アーカイブ」

https://www.nfaj.go.jp/

この記事を書いた人

Songben

Songben

「この世界の片隅に」の舞台、広島県呉市の出身。18歳、予備校進学のために上京。大学時代は、都内の名画座の顔になるほど映画漬け。5年の時(?)国境が解放された報を聞き、北京発モスクワ行き国際列車に乗る。これが初めての海外。仕事は全く旅行とは関係ない経理職。毎年のようにどこかに出没。といっても、中国が多く訪中は20回。

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