土日祝限定で発売されているJR北海道の「一日散歩きっぷ」。札幌近郊が一日乗り放題で、東は美瑛や新得、西は長万部、ニセコや小樽まで利用できる太っ腹の乗車券です。ただ、この切符、クセがあって個人的にちょっとモヤるんです。検索してみると私と同じくモヤる人、怒りまで感じている人も(笑)
今回は、この「一日散歩きっぷ」の購入から使用までをご説明します。
旅行者が新千歳空港駅から「一日散歩きっぷ」を使うには
新千歳空港に到着し、飛行機を降りて意気揚々とJR新千歳空港駅へと向かう。「今回は土曜日だからお得な一日散歩きっぷを買うんだ!」と目論む旅人のココロをくじく現実…。実は、新千歳空港駅では「一日散歩きっぷ」は買えません。
え? でも、フリーエリア内だよね?
そうなんです。新千歳空港駅もしっかりとフリーエリア内に入っているのですが、新千歳空港駅では購入できないのです。なぜそんな仕様に…(苦)
新千歳空港に降り立った旅人がこの切符を買える一番近くの駅が千歳駅。新千歳空港駅から270円の乗車券を購入して、千歳駅で一度改札を出て券売機もしくは窓口で「一日散歩きっぷ」を改めて購入する必要があるのです。
これがモヤる最大のポイントで、結局2540円+270円=2810円かかってしまうというのが旅人から不評の理由。
札幌の旅ライターに聞いてみた
今回は、新千歳空港駅で270円を払って乗車券を購入した後に千歳駅で下車し、そこで「一日散歩きっぷ」を購入し、札幌駅で旅ライターとランチ。
「この切符さぁ…」と切り出すと、札幌在住の旅ライター2人は「あぁ、その切符ね!」と苦笑。「新千歳空港では買えないんだよね」と。「じゃあいったいどういう人向けの切符なのさ?」と聞いてみたところ、どうやら主に札幌辺りに住んでいる“乗り鉄”さんたちが楽しんでいる切符のよう。これには激しく納得。
実は全然太っ腹じゃない理由
最初、この切符で美瑛やニセコに行けるなんて「太っ腹!」と思ったのですが、実はそうではなかった。
というのも、新千歳空港・札幌間は電車の本数も多いけど、地方へ行けば行くほど電車の本数が少なすぎて、そんな遠方まで行って日帰りで帰ってくるなんて旅行者には現実的ではない。下手したら2時間に1本しか電車がなく、私も恵庭から苫小牧に行くのに2時間弱電車がない空白の時間に遭遇してしまった(特急ならある)。これはかなりのロス。
結局、千歳→札幌→恵庭→新千歳空港(切符は販売していないけど切符を持っていれば利用はできる)→苫小牧で一日が終了。2540円で購入した切符で利用した乗車料金を調べたところ、2740円。200円お得だったけど、千歳で無駄な下車をすることを考慮したら、微妙な感じになりました。
本当は白老まで乗ってウポポイに行こうかと考えていたのですが、時間的に断念。白老まで行ったらまぁまぁお得な感じで使えそう。旅人がこの切符を使うなら、札幌滞在2日目とか3日目にガッツリ周遊するならお得かもしれませんね! ご自身の旅程を考えながら上手に利用してください。
利用期間:2024年4月27日~2024年11月10日までの土曜・休日
料金:2,540円