ドイツ南部、バイエルン州の州都ミュンヘン。この町には数えきれないほどの見どころがあります。毎年9月後半から10月にかけてはオクトーバーフェストが開催されるほか、BMW博物館、そしてサッカーが好きな方ならバイエルン・ミュンヘンの試合など、この町では様々な楽しみ方があるのです。
そんなミュンヘンの町では、「ここだけは外せない!」というスポットがいくつかあります。今回はそんな特別なスポットの1つであるレジデンツを、おすすめポイントと共に紹介します。
ヴィッテルスバッハ王家の王宮レジデンツ
ミュンヘンの旧市街にあるレジデンツは、1384年から1918年のあいだバイエルンを統治してきたヴィッテルスバッハ家の王宮として使われていたほか、政府官庁としての役割も果たしていました。
数百年にわたりこの町を治めてきたヴィッテルスバッハ家。彼らの居城であったレジデンツは、何代にもわたり増改築を繰り返していきました。現在のレジデンツはレジデンツ博物館、宝物館、劇場、教会などから成る複合施設となっています。
広大な広さを誇るレジデンツの内部では、至る所で煌びやかな装飾や銀食器などの展示があり、王家の繁栄を伺い知ることができるのです。
一番の見どころ! 長さ68メートルのアンティクヴァリウム
レジデンツの中でハイライトと言える場所が、全長68メートルにもなる大ホール「アンティクヴァリウム」です。博物館の中でも最も歴史のある部分でもあり、建設された時期は16世紀、アルブレヒト5世の時代にまで遡ります。
ルネッサンス様式の丸天井にはいくつものフレスコ画が描かれています。その1つ1つが色鮮やかで美しく、時間を忘れてじっくり見入ってしまいますよ。両側の壁にはアルブレヒト5世のコレクションであった彫刻がいくつも並んでいます。
実はこのホール、写真で見るよりもずっと奥行きがあります。他に誰も居なければ、思わず「ヤッホー」と叫びたくなる衝動に駆られるほどです。
121枚の肖像画が並ぶ祖先画ギャラリー
もう1つの見どころはヴィッテルスバッハ家の肖像画が展示されている祖先画ギャラリーです。飾られている肖像画の数はなんと121枚! 数百年にわたりこの地を支配してきたのですから、その数にも納得です。
肖像画の数にも驚きですが、金ピカの内装もまたすごいです。どちらかと言えば、肖像画よりもゴテゴテの装飾の方に目が行ってしまいます。ちなみにここには、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたあのルートヴィヒ2世の肖像画もあります。興味のある方は探してみてくださいね。
今回ご紹介したもの以外にも、レジデンツではゴージャスな部屋の数々や教会などが目白押し。改めて王家の権力の大きさと、宮廷生活の華やかさには驚かされます。想像していたよりもかなり広いので、見学には時間に余裕をもって出かけてください。
また宝物館ではヴィッテルスバッハ家が代々収集してきた様々なコレクションを見ることが出来るので、こちらも併せて訪れてみてください。