フィリピンの首都マニラの南部にあるタガイタイは、避暑地として有名な場所です。カルデラ湖の素敵な風景や涼しい場所を求めて多くの人が観光に訪れます。
私は今回、フィリピン人の友達に連れられて現地の家を訪ねたり街歩きをした中で、タガイタイが有名なコーヒー産地であることを知りました。
そして、街の人の生活がコーヒー豆の生産と密着している様子を見ることができました。
フィリピンなのに涼しいタガイタイ
フィリピンと言ったらとても暑い国というイメージしかなかったのですが、タガイタイはとても涼しかったのでびっくりしました。それもそのはず、タガイタイはフィリピンでは有名な避暑地なのだそうです。
タガイタイの有名な風景は、タール湖と湖に浮かんでいる島の様子です。この島は世界最小活火山とのこと。その風景がとても綺麗なので見入ってしまいます。
タガイタイはコーヒーの産地
そんなタガイタイはコーヒーの産地として有名です。ここで作られたコーヒーは、マニラのお土産屋さんでも売られていて人気です。
タガイタイを街歩きしていると、コーヒー畑があちこちに見られ、民家の道路の傍でコーヒー豆を干している様子を見かけました。
庭一面にコーヒー豆を広げている様子。
道路に広げられているコーヒ豆。ビニールシートでカバーされています。
それまでは写真でしか見ることがなかったコーヒー豆でしたが、生まれて初めて見るコーヒーの木、コーヒー豆に感動! コーヒー豆は丸くキラキラしていました。
自分たちの家の庭にコーヒー豆を乾かしています。時々、野球のグラウンドをならすトンボを使ってコーヒー豆をゴロゴロ転がし均等に乾くようにしています。
街歩きをしていると、その作業をしている人と出会うことがありました。どの人もとてもフレンドリーでニコニコと挨拶してくれました。フィリピン人は本当にフレンドリーです。
市場でのコーヒー豆の売られ方とは?
また、あちこちでコーヒーを飲むことができます。いろいろな場所でおいしいコーヒーをご馳走していただきました。
私もコーヒー豆をお土産に買って帰りたかったので、友達に頼んでコーヒー豆を売っている場所に連れて行ってもらいました。
そこは普通の市場でした。豚肉や牛肉、干し魚、野菜などたくさんのものが売られていてとても賑やか。特に豚肉と牛肉が仲良く売られている様子は私にとっては新鮮でした。
私の住んでいるマレーシアでは、豚肉は隔離して売られていて、決して一緒の場所にあることはないからです。
豚肉が売られている様子。結構衝撃的な売られ方です。
そんな一角にコーヒー豆を売っているお店もありました。私がコーヒー豆を注文すると、その人は普通の袋に豆を入れて「はいよ」とばかりに渡してくれました。
私はその渡され方にちょっと衝撃を受け、「マレーシアや日本に持って帰るお土産なので、もっと綺麗にパッキングして」と頼みました。
そうすると、その人はもっと綺麗なビニール袋に豆を入れ替えてくれ、ヒートシーラーで綺麗にパッキングしてくれました。真空パックではありませんが、見た目はずっと良くなりました。
そうやっていると別の人がコーヒー豆を買いに来ました。その人はビニール袋持参でやってきました。ビニール袋と言ってもふにゃふにゃになったスーパーの袋です。そこに必要な量のコーヒー豆を入れてもらい満足そうに帰って行きました。
その様子を見て、お店の人がコーヒー豆をビニール袋に入れて渡してきた訳が分かりました。タガイタイでは、コーヒー豆があまりにも生活の一部になりすぎていて、野菜を売るかのようにコーヒー豆を売っているのです。
しかもいつでも新鮮なコーヒー豆が手に入るので真空パックなどは必要ないのです。それほどにコーヒー豆が生活の一部になっているタガイタイの生活がちょっと羨ましくなりました。
コーヒーのお味は?
早速持ち帰ったコーヒー豆を使ってコーヒーを入れてみると、まず、ドリップしたコーヒー豆がプクっと膨らみます。とても新鮮な豆だということがわかって嬉しくなります。
そして香りが部屋全体に広がっていきます。コーヒーの香りに加えて酸味がある、独特なものでした。アンモニア臭にも似た香りですが、嫌な香りではありません。以前読んだ本の中で、イタリアのある地方で採れた新鮮なワインの中におしっこの香りがするものもあるとあったのを思い出しました。
新鮮なタガイタイコーヒー豆もそのワインと一緒なのでしょうか? でも、私が個人的に感じたことなので、他の人が同じように感じるとは限りませんが。
そうやってドリップしたコーヒーを飲んだところ、実際のコーヒーには少し甘みを感じました。独特なタガイタイコーヒーが私は好きです。
お土産にもなっています
タガイタイコーヒーはお土産にもなっています。お土産用には綺麗にパッキングされて売られています。
決してふにゃふにゃなビニール袋に入っている訳ではないので安心してお土産に買って帰ることができます。お店によっていろいろなデザインがありました。
比較的リーズナブルな値段で売られているのも旅行者としては嬉しいポイントだと思います。