沖縄に行ったら必ず食べたい沖縄そば。私も那覇市内にお気に入りの沖縄そば店が数件あって、沖縄旅では毎回沖縄そばを食すのを楽しみにしています。今回のお話は薄々気付いてはいたけど「沖縄そばはそばじゃなかった」というお話。「だったら何なの!?」を紐解きます。
沖縄そばの麺、実は…
そばの原料はそば粉。もちろん沖縄そばも「そば」と名乗るからにはそば粉が原料のはずなのですが、みなさんも食べて薄っすらお気付きのように、沖縄そばの麺はそば粉を使っていません。
「じゃあ何なの?」というところですが、沖縄そばは小麦粉100%。原料と製法から、中華麺に属しているそうです。
沖縄そばの定義
沖縄そばには厳密な定義があって、どれか一つでも欠けると「沖縄そば」とは名乗れないという厳しい掟があるらしい。沖縄そばの定義は以下のとおり。
1.沖縄県内で製造されたもの
2.手打式(風)もの
3.原料小麦粉 タンパク質11%以上 灰分0.42%以下
4.加水量 小麦粉重量に対し34%以上~36%以下
5.かんすい ボーメ2度~4度
6.食塩 ボーメ5度~10度
7.熟成時間 30分以内
8.めん線 めんの厚さ1.5~1.7ミリ切葉番手 薄刃10番~12番
9.手もみ 裁断されためん線は、ゆでる前に必ず手もみ(工程)を行う
10.ゆで水のPH8~9
11.ゆで時間 約2分以内で十分可食状態であること
12.仕上げ 油処理してあること
かなり細かい掟ですね!
バリエーション豊富な沖縄そば
お店で提供される沖縄そばは、ソーキそばやゆし豆腐そば、アーサそばなど、バリエーション豊富。
こちらは楚辺の「県産アーサとゆし豆腐そば」。お店によっては「アーサそば」「ゆし豆腐そば」と単品であるところ、こちらのお店では一度に楽しめちゃいます。楚辺は人気店のため、週末やオンシーズンは30分以上待ちになることも。
沖縄そばで忘れてはならないのが紅ショウガとコーレーグース。コーレーグースは泡盛に島とうがらしを漬け込んだ調味料。沖縄そばに合うんですよね!それと、沖縄そばと言えば持ち手部分が赤いお箸。
こちらは那覇空港1階にあるコスパ抜群、便利で美味しい空港食堂のソーキそば。空港食堂は食券方式ですが、今やキャッシュレス対応です。係員の方が機械の横で対応しているので慣れない方も安心。
週末だと11時前頃から混雑しますが、回転率が良いのでさほど待たずに済むのがポイント。
沖縄そば、宮古そば、八重山そば
同じ沖縄県でも八重山諸島(石垣島や小浜島など)に行くと細くて丸いストレート麺の八重山そばが主流。ピパーツ(ピパーチ、ヒハツモドキ)という香辛料を入れるのも特徴です。
これが宮古島に行くと縮れのない平麺の宮古そばになります。沖縄の離島めぐりをするなら、それぞれの土地でそばを食べ比べてみるのもおもしろいですよ。
10月17日は沖縄そばの日
毎年10月17日は「沖縄そばの日」です。沖縄そばは戦後(本土復帰後)、「そば粉を使っていない」という理由で「そば」とは名乗ることができなかった歴史があります。その後関係者の努力が実を結び、1978年10月17日に「沖縄そば」が認証されることに。その日を記念して毎年10日17日を「沖縄そばの日」としているそうです。なので、冒頭の「そばじゃないんかい!?」という疑問には、このような深い歴史があったという訳ですね。
その土地の食と一緒に歴史も学べる「沖縄そば」。沖縄の旅ではぜひ沖縄そばを食べてみてくださいね!
沖縄県那覇市楚辺2丁目37-40
●空港食堂
沖縄県那覇市鏡水150 那覇空港1階