群馬県の象徴的な存在として知られる上毛三山。赤城山、榛名山、妙義山の三山は昔から「上毛かるた」にも詠まれ親しまれています。その中でもひと際目立つのが妙義山。いくつもの峰からなり長年の風雨で岩が削られたその荒々しい姿は多くの人々を惹きつけてきました。今回ご紹介するのはこの妙義山の中腹にある妙義神社。「上毛の日光」とも言われる豪華絢爛な社殿と自然も満喫できるこの夏訪れていただきたいおすすめの神社です。
江戸時代の建築が残る 歴史ある神社
妙義山は白雲山、金洞山、金鶏山の三峰からなり妙義神社は主峰となる白雲山の中腹にあります。山の中腹にあたるため、社殿までは頑張って階段を上っていくことになります。ぜひ履き慣れた靴で訪れましょう。麓には道の駅があり第一鳥居から上り始めると総門が見えてきます。もともとは白雲山石塔寺の仁王門で1773年に造られました。高さが13mの堂々とした構えで国指定の重要文化財に指定されています。
総門をくぐり見えてくるのが江戸時代から残る165段の男坂。歴代の徳川家将軍に崇拝され神社を守るように造られた江戸時代の城壁もそのまま残されています。
頑張って上り振り返ると木々の間から関東平野が見渡せます。まるでハイキングをしている感覚です。
「上毛の日光東照宮」と称される豪華絢爛な建築美
男坂の階段を上りきった場所にある隋神門。門をくぐり振り返るとまるで額縁のように麓の景色を見る事ができます。隋神門から先は神域とされ色鮮やかな彫刻で施された豪華絢爛な社殿が見え雰囲気が少し変わってきます。
拝殿、本殿などがある御本社に続く唐門。1756年に造られ左右には妙義山の安山岩を使用した石垣が組まれまるで城砦のように本殿が守られています。妙義山を背景に色鮮やかな建築が映えます。
妙義神社の見所の一つでもある絢爛豪華な彫刻の装飾。唐門には松や菊、鳳凰、雉などの彫刻や透かし彫りが施されその繊細な技術は日光東照宮の彫刻師によるものと伝えられています。
唐門の扉の透かし彫刻。
拝殿、幣殿、本殿からなる本社は1756年のもので黒漆塗り。
御祭神は日本武尊、豊受大神、菅原道真公などで開運厄除、商売繁盛、学業成就、農耕養蚕の神、縁結び、火防の神など様々な信仰祈願がされている神社です。
お参りを済ませたらぜひ本社の周りを歩き繊細な彫刻装飾をご覧ください。本殿の裏には天狗が祀られていてパワースポットとして知られています。
色鮮やかな彫刻はまさに「上毛の日光東照宮」。
帰路は緩やかな坂道となる女坂を下りましょう。
大迫力で迫りくる妙義山の自然美と繊細な彫刻芸術が施された歴史ある妙義神社。ぜひ訪れてみて下さい!
●妙義神社
群馬県富岡市妙義町妙義6