冬の阿蘇の風物詩、凍結した「古閑(こが)の滝」を見に行ってきました。
九州は暖かい、そんなイメージありませんか? 私は自分が住んでみるまで、九州で雪景色が見られるなんて思っていませんでしたが、とても立派な氷瀑が見られるのです。
まずは草千里の雪景色
阿蘇五岳のひとつ烏帽子岳のふもと「草千里」です。夏ですと緑のじゅうたんになっている大草原に、雨水が溜まってできたと言われる池があり、ウマやウシが放牧されている、ほのぼのとした風景が見られます。
駐車場から山道を歩きます。
「古閑の滝」に到着。駐車場に車を止めて20分ほど歩きます。遊歩道になっていますが、アップダウンありますし雪が積もっていたら滑りますので注意が必要です。だんだん氷の塊が見えてきます。
現地の看板によると「古閑の滝は真冬になると阿蘇谷から吹き付ける冷風によって滝水が氷結し、天に向かう見事な氷の柱となり、阿蘇の冬の名物となっている。」とのこと。
女滝
男滝
滝の近くまで来ると展望所がありますので、目線が高くなりさらに間近で見られて大迫力です! 落差100mの「女滝」と落差80mの「男滝」があります。
「女滝」の上部は水しぶきが飛び散ってそのまま凍っていて「氷の華」と言われています。繊細で美しい自然の造形でした。
「男滝」は氷の部分が少なめだったので、さらに水量が少ないのだと思います。しかし、流れたまま凍ったのがありありと分かる様は本当に素晴らしかったです。天然の氷のカーテンになっていました。
羽根のようにも見える氷結。自然のなせる技、素晴らしいです。
下の方の滝壺付近の小さな滝もしっかり凍っていました。
私が訪れたのは3月に入ってすぐの頃でした。ここは凍った状態の滝が見どころだと思うので、行く時期を考慮した方が良いと思います。水が流れている状態の滝ですと、落差100mがあるとはいえ、水量も少なくあまりおもしろくないようです。
近くにある「仙酔峡」へ
「古閑の滝」から車で20分くらい行くと「仙酔峡」にたどり着きます。ここに小さな滝がありこちらもしっかり凍っていました。
落差は大きくないですが、立派な氷柱が出来ていました。
柵などは何もなくて境が分からず、行こうと思えば凍っている滝壺の上を進んで行けそうな感じでしたが、もしかしてバリン!と割れてしまったらという恐怖心で進めませんでした。
でも、実はこの滝、どうやら滝裏まで行けたらしいのです。やはり凍っている滝壺の上を歩いて行けば良かったみたいです。私が訪れたときはちょうど他に人がいないときだったので、帰ってきてから知りました。事前リサーチ不足、残念!
初夏にはミヤマキリシマが美しく咲き乱れ、そこに注目が集まり観光客も多いです。そのそばで阿蘇五岳の高岳を背景にひっそりとたたずむ滝ですが、冬のこの時期「仙酔峡」の主役はこの小さな滝です。
冬の阿蘇で見られる2つの氷爆で自然の素晴らしさを感じました。