ヨーロッパのアンティーク市と聞くと、何かノスタルジックな掘り出し物が見つかるイメージがあります。観光客用のアンティーク市もありますが、地元の人が行くのは月決めでやってくるアンティーク市。街によって違いますが、その月の週末のどれかに決まっています。
今回はフィレンツェで開かれたアンティーク市に行ってきました。
イタリア人はアンティークがお好き
イタリア人はアンティークが好きな人が多く、イタリアでは毎週末どこかの街でアンティークの市がたっています。
トスカーナ州で有名なのはアレッツォのアンティーク市(第1週末)とルッカのアンティーク市(第3週末)は街中に市場が立つほど大規模です。フィレンツェではその月の第3週末(土日)にアンティーク市があり、少し小規模なのですが、丁度よい大きさで楽しめます。
地元の人は散歩がてら見に行きます。当然ながら青空市ですので雨天の場合は開かれません。1日中雨がふることはイタリアでは多くはないのですが、天気が悪いと客足が鈍るため、屋台を出さない店主もいるようです。
いざアンティーク市へ
最近増えてきた、ヴィンテージ系の屋台。イタリアのハイブランドのものが多いです。ヴィンテージだけを扱う市もあります。
古いのか新しいのかよくわからないイコン(聖画)類。古いおもちゃもたくさん売られています。
家具は地方でスタイルが変わります
アンティーク市では家具も取り扱っているのですが、地方で家具のスタイルが変わります。例えばトスカーナの家具は、写真のようなゴツゴツとした素朴なものが多く、ちょっと田舎風かもしれません。逆に足の細い繊細なナポレオン時代風な家具は北イタリアのアンティーク市に多く売られているようです。
家具は見る人がみないとかなり難しいそうです。家まで運んでもらうと輸送量も取られます。
はるか東洋から
日本人からのクリスマスプレゼントのようです。マラーニ夫人宛のカードも添えられています。送り主は、「あーちゃん」とも読めます。ネット時代、もしかしたらこの写真を見た送り主が見つかるかもしれませんね。
このように、日本人から贈られたと思われる扇や壁飾りなどのお土産が出品されているのを時々見かけます。
晩餐会用!?
イタリアで食器セットと並んでよく見かけるのが、ナイフやフォークなどのセットです。高価なものは銀などで作られており、写真のような専用の木箱というより家具に入れられて売っています。セットとしてもかなりの数なので、晩餐会用やちょっとしたパーティ用です。
イタリア人は自宅に友人などを招待して食事をしたりします。レストランに誘うよりも「おもてなし」度は高いです。でも、多くても8人前後。ここまで大人数で、しかもデザインがクラッシックなセットはあまり実用的ではないかもしれません。眺めるだけなのでしょうか??
コレクターが多いイタリア人
イタリアには何でも集める人が多く、ネットが無かったころ、日本の1960〜70年代のシングルレコードを集めている人にあったこともあります。
この屋台では角を沢山売っていました。角収集家っているのでしょうか? それとも、猟師が獲物を獲って作ったものなのでしょうか? レストランや田舎風のお家に飾ると良いかもしれません。
裁縫用指サックは結構集めている人がいます。欧州のお土産屋さんなどに売っています。売っている地方の名前や、メーカー名が書かれています。安価だし、小さいので集めやすいのかもしれません。これは1個3ユーロのようです。
自転車部品の屋台です。イタリアは自転車レースが盛んです。自転車を自分でカスタムして乗る人もいます。街中では盗難を防ぐため、自転車は基本ボロボロが1番良く、ボロでも5,000円以上します。
街中で駐輪する際には、すぐ盗まれるので切られない頑丈な鎖も必要で、鍵付きの鎖2本買えば自転車本体の値段と同額になったりします。鎖で縛った本体は残っても、サドルとかハンドルとかライトとか盗まれている事も珍しくありません。
馬の蹄鉄は、幸運を呼ぶとされています。5ユーロ。かなりすり減って年季が入っていますね。家の玄関前の壁などに飾られていることがあります。
インフォメーション
イタリア中のアンティーク市を探すサイトはこちら。フィレンツェでは第3週末のみです。駅の裏のfortezzaが市の立つ場所なのですが、近年工事によりPiazza Vittorio Venetoに移転しています。
Vittorio Veneto, 4, 50123 Firenze,