日光と鹿沼をアクティブに動けば、御朱印を1日13種類いただける
日本

私が趣味である御朱印集めを始めてからはや2年が経過しました。一昨年の善光寺御開帳で長野を訪れた際に「せっかくだから何か記念になるようなものはないか」ということで思いついて始めたのがきっかけです。

朱印の赤と墨の黒のコントラストがもたらす美しさに加え、寺社ごとに全く異なる特徴があることもあって完全にはまってしまいました。

流れるように華麗な筆跡のもの、達筆すぎて何と書いてあるか分からないようなもの、また力強い極太の書体のものなどさまざまです。珍しいタイプとしてはカラフルな絵や宮司の詠んだ和歌といったものを御朱印帳見開き2頁にわたり書いたものまであります。

果たしてどのように書かれているか、御朱印帳を開く瞬間がたまりません。今回は、そんな御朱印マニアの筆者が1日駆け回って13種類の御朱印を集めてきたお話です。

1日で回ろうと思ったきっかけ


珍しい御朱印は数あれど、中でも栃木県鹿沼市にある古峯神社の天狗の御朱印は愛好者の間で特に有名です。

てっきり奥日光の山奥にあるものと思い込みお参りを躊躇していた古峯神社ですが、実は東北道の鹿沼ICから1時間少々で行けることを最近になって知りました。

せっかく栃木まで往復するのであれば、いかに古峯神社といえど御朱印1つだけで帰ってくるのはあまりにも芸がありません。

そこで地図をよく見ると古峰ヶ原街道の途中から日光に向かって北に延びていく何とも魅力的な道があるではないですか。これなら朝早く出発すれば1日で古峯神社、日光山輪王寺、日光東照宮、二荒山神社とまわることが出来そうです。

東照宮陽明門の大修繕工事が竣工したということですから日光は混雑していることが予想されます。ゴールデンウィーク前には行ってしまおうという事で4月25日早朝に町田の自宅を出発しました。

①古峯神社

東北道の鹿沼ICを下りてからは要所要所に見落としようのないくらい大きな看板が立っていたため、神社までスムーズにたどり着くことが出来ました。

古峯神社の御朱印は全部で27種類ありますが、どのタイプを頂けるかは当日の書き手の出社状況によって変わります。その日頂けるのはどれとどれかあらかじめ聞いておけば希望に近いものが頂けると思います。

私が頂いた御朱印です。神社に隣接した庭園である古峯園(こほうえん)も大変に綺麗ですから併せて散策することをお勧めします。

古峯神社
栃木県鹿沼市草久3027
公式HPはこちら

日光の寺社事情

この時点で時刻は10時半で、次はいよいよ日光です。古峰ヶ原街道から日光方面へ分岐する道に入り、MT車好きが泣いて喜びそうな山道を約1時間走ると日光の市街地に入ることが出来ました。

一般的に日光山輪王寺、日光東照宮、二荒山神社を日光の二社一寺と呼びますが、比叡山に延暦寺という建物がないように日光に輪王寺という建物はありません。輪王寺という名称は日光山中にある寺院群の総称になります。

明治政府により寺院と神社がはっきりと区別されるようになる以前は、「神仏習合」といって寺院と神社は一体のものとなっていました。

そのため日光山中でも神社と寺院が入り混じり、それぞれの施設の境界線というものははっきりとしていません。神社と寺院で御朱印帳を分けている方は十分注意してください。

②神橋


ほとんどの方は日光の観光を神橋(しんきょう)からスタートさせると思います。もともとは将軍や勅使といった位の高い人しか渡れない橋でしたが、現在では渡橋料を払えば誰でも渡ることが出来ます。

渡橋券受付で神橋の御朱印をいただけます。ここは二荒山神社の施設ですから神社の御朱印です。神橋を渡るとほとんどの人は輪王寺の三仏堂に向かってしまいますが、ちょっと待ってください。

日光を開山した勝道上人は現在の「神橋」の近くに聖地を見つけ千手観音を祀った四本龍寺を建てました。これが後の輪王寺の起源です。翌年男体山の神様を祀った祠を四本龍寺のそばに建てますがこれが二荒山神社の起源とされる現在の本宮神社です。

見つけにくい場所ですが日光の原点といえる場所ですから四本龍寺と本宮神社も忘れずにお参りしましょう。こちらの御朱印は後に別の場所で頂きました。

神橋
栃木県日光市上鉢石町

③輪王寺


輪王寺には皇族を門主とする寺院としての格式を表す黒門があり、御朱印も頂けます。御朱印所は門の脇にあります。

④三仏堂、⑤四本龍寺


輪王寺の本堂ともいえる三仏堂は大修理の真っ最中でしたが、内部の拝観はできました。三仏堂と先ほどの四本龍寺の御朱印はこちらでいただけます。

私がお参りした時の御朱印所は拝観券売り場でしたが、その後三仏堂入り口に移ったようです。右が三仏堂、左が四本龍寺の御朱印です。

⑥護摩堂


三仏堂の裏手の建物が毎日護摩を焚き祈祷を行う護摩堂で、建物の奥に御朱印所があります。黒門~護摩堂は寺院です。

日光山輪王寺
栃木県日光市山内2300(三仏堂、四本龍寺、護摩堂も同敷地内)
公式HPはこちら

⑦奥宮


ここからいよいよ東照宮に入ります。大修理が終わった陽明門の脇に東照宮の御朱印所がありここで一旦御朱印帳を預けます。私がお参りした時は平日でしたがそれでも20分待ちと言われました。

待っている間に眠り猫の下をくぐって徳川家康の墓所である奥宮に向かいました。奥宮では書置きの御朱印が頂けます。

⑧東照宮


奥宮から陽明門に戻るとちょうど出来上がっていました。陽明門と奥宮は神社です。

このあたりで3時をまわっていました。奥宮のお参りで長い石段を昇り降りして体力的には限界に近くなっていましたが、まだまだ先があります。御朱印所が閉まる時間もあり、とにかく先を急ぎました。

⑨鳴龍


東照宮の敷地内には鳴龍として知られる薬師堂がありますが、ここだけは輪王寺の建物で寺院となります。紛らわしいので御朱印帳を分けている方は注意してください。天井に描かれた龍の絵の下で拍子木を打つ演出を楽しんだ後、御朱印は建物内でいただけます。

日光東照宮
栃木県日光市山内2301(奥宮、鳴龍も同敷地内)
公式HPはこちら

⑩常行堂


東照宮の表門を出てすぐ右の「上神道」を進むと二荒山神社に入りますが、一旦ここは素通りして輪王寺の常行堂に向かいました。

常行堂は比叡山延暦寺の『にない堂』に模して建立された重要文化財で、御朱印は堂内で頂けます。

常行堂

⑪大猷院


そして最後にお参りするのが徳川家光の霊廟である大猷院です。入り口である仁王門から階段を上がりながら重要文化財の二天門、夜叉門とくぐっていくと最後に国宝の拝殿・相の間・本殿にたどり着きます。

その過程は「この世」から「あの世」へと昇っていくかのように感じました。大猷院の御朱印は拝観券受付所で頂けます。常行堂と大猷院は寺院です。

大猷院

二荒山神社(⑫本宮神社、⑬本社)


さていよいよ最後の二荒山神社です。こちらで頂ける御朱印は全部で何と16種類です。本社の御朱印は手書きしてくれますが、それ以外は全て書置きになります。

輪王寺という名称が日光山中にある寺院群の総称であるように、日光山中にある東照宮以外の神社は全て二荒山神社に属しているようです。別宮である滝尾神社はお参りしたかったのですが本社からは距離があるようで、体力と時間の両方の理由により断念しました。

御朱印所は拝殿に隣接しています。御朱印はお参りをした証ですから、全16種類の内で最初にお参りした本宮神社と本社の御朱印だけ頂きました。

二荒山神社
公式HPはこちら

まとめ

理論的には全部で27種類ということもできましたが、ともかくも1日駆け回って13種類の御朱印を頂き満足しています。

日光山輪王寺では御朱印所に関し事前に入手していた情報と違っていて三仏堂と護摩堂の間を行ったり来たりする羽目になりました。三仏堂と四本龍寺の御朱印所については度々変更されているようで、最終的にはお寺の方に聞くしかないようです。

御朱印を頂くことはそれだけでも楽しいのですが、建物や庭園、仏像等を鑑賞したり、寺社の歴史的な背景を理解すればもっと楽しいものになります。

私のように町田に住む者が御朱印集めをする場合どうしても都内と鎌倉が主戦場となりますが、今回の栃木遠征でさらに見聞を広めることができました。また、この分野の本場はどうしても奈良・京都・伊勢といった関西圏になりますから、いつか遠征してみたいと思っています。

宮司さんに聞いてみました

現在は「御朱印ガール」などという言葉が出てくるくらい御朱印がブームとなっていますが、神社の側ではこのことをどう考えているか京都のとある宮司さんに聞いてみたことがあります。

「確かに信仰とは無関係に趣味として集めている人もいるが、理由は何であれ『お宮さんに足を運ぶ』ことが大切」と言われていました。足を運べば何か学ぶことがあり、そこで「お宮さんていいな」と思ってもらえればそれでいいとのことでした。これを聞いて少し安心しました。

この記事を書いた人

鶴間正二郎

鶴間正二郎

徳島県出身。いまどきMT車にこだわる車好きだが、鉄道好きでもある。善光寺御開帳の際に御朱印の美しさにはまり、現在各地の寺社をせっせとまわっている。最近では厚木基地に離発着する飛行機の撮影に挑戦を始めた。

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