こんにちは! ボリビア在住のZICです。
日本から見て地球の裏側にある南米の内陸国ボリビアには、2つの日本人移住地、サンファン日本人移住地とオキナワがあります。日本からも旅行者やバックパッカーが訪れることも多いこの2つの移住地。
そのうちのひとつ、サンファン日本人移住地からずっと北へと向かった奥地に、Googleマップを見るとクレオール料理(アメリカ南部の郷土料理)にカテゴライズされるリオ・パラシオというレストランがあります。
本当にこの場所にアメリカ料理を堪能できる場所があるのか、確かめてきました。
その真相はいかに?
サンファン日本人移住地より50kmほど北へ!
ボリビア第二の都市サンタクルスより車で2時間30分の場所にサンファン日本人移住地があります。
日本の文化が今でも色濃く残り、どこか懐かしさを感じさせるこの町は、日本人バックパッカーが旅の休養に訪れることもあります。
そんなサンファン日本人移住地より北へ行くと、ボリビアの田舎の風景を味わえます。
そして、サンファン日本人移住地、つまり日本人が住んでいるエリアが終わる場所まで来ると、コンクリートで舗装された道は終わり、エンコナーダ村に差し掛かると舗装されていない土の道が現れます。
そこからずっと土のがたがた道を延々と走ります。
ボリビアならではの奥地の風景を眺めながら
さらに車を進めてゆくと、アヤクーチョ村に着きます。ここまでくれば、リオ・パラシオまであと一息です。
もうこの辺りは完全に奥地ともいえるべきボリビアの田舎になります。人々の公用語もスペイン語から、先住民の言葉であるケチュア語を話す人が多くなります。
田舎の景色を横目に思うのは、本当にこんな場所にアメリカ南部の郷土料理を提供するレストランがあるのだろうか?ということ。
リオ・パラシオに至る分岐点に差し掛かり、ずっと進んできた車を右へと進めます。
そして表れたリオ・パラシオ&衝撃の結末
サンファン日本人移住地より車で1時間ほど走り、いよいよマップ上にあるリオ・パラシオに近づきます。
橋が見えてきたので、この橋を越えてすぐの場所にそのレストランはあります。
本当にクレオール料理を食べられるのでしょうか? そもそもこの地で出されるクレオール料理とはどんなものでしょうか? 期待が膨らみます。
橋を越えると、藁ぶきのペンションの様な建物が見えてきました!
これぞ、マップ上ではクレオール料理店となっているリオ・パラシオです。
しかし、閑古鳥が鳴いているようで、嫌な予感がします。店の人がいないか呼んでみると、この場所に住み、管理しているというボリビア人の夫婦が出てきてくれました。
「何しに来たんですか?」というのが第一声でした。
「ここのレストランで食事をしたいと思ってきました。」と話すと、「今日は平日で普段お客は来ないから店はやっていないんだけど」という返事が。
ボリビアで数々味わってきた嫌な予感が確信に変わりつつあります。
このレストランでどんなメニューがありますか?と尋ねると、川魚のパクーのフライと牛肉を用いたチュレータくらいだと、まさかのボリビア料理のラインナップ。
しかも、今日は準備しておらず、パクーは川に釣りに行かないといけないから食べるのなら時間がかかるよと、ボリビア流の返事が。
もうこの時点でここはクレオール料理を提供していないことが判明しましたが、一応尋ねてみました。
「マップ上ではここはクレオール料理というアメリカの郷土料理を提供していると載っていますが、クレオール料理はここで扱っていますか?」
すると、「アメリカ料理?そんなのどうやって作るの?」というまさかの返事が(笑)
聞くと、こちらリオ・パラシオはレストラン兼保養施設の様な感じのようです。
カヌーの貸し出しも行っていて、横には川が流れていますから、釣りを楽しむこともできます。
休日にはこの場所にバーベキューに来る家族連れの方も多いそうです。そして、レストランではクレオール料理ではなく、バリバリのボリビア料理を提供しています。
ずっと気になっていたマップ上のクレオール料理店というのが、なぜそうなっているのか謎でしたが、今回実際に行ってみてそうではないと分かって、謎が解けて良かったです。
しかし、さすがはボリビア! 本来の期待は裏切られましたが、オチの期待は裏切られませんでした。
こうした面白さもボリビア生活のある意味醍醐味なのかと思ったりしながら帰路につき、サンファン日本人移住地で日本食ではなくボリビア料理を食べて帰るのでした(笑)