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    広大なジャングルを11時間トレッキング。ボリビアの世界遺産「アンボロ国立公園」のツアーがワイルドだった
    ボリビア

    こんにちは! ボリビア在住のZICです。
    ボリビアには世界遺産に認定されている観光資源がいくつかあります。憲法上の首都である白い町スクレ、4,200mの高山にある町ポトシやサマイパタの砦などいくつか挙げることができます。そんな中、南米の大自然を楽しむことができる世界遺産が熱帯のサンタクルス県にあります。それが、アンボロ国立公園です。広大なジャングルを擁するこの国立公園のツアーに参加してきたのでその様子をリポートしたいと思います。

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    アンボロ国立公園の入り口は2か所ある

    ボリビアをマップで見たときにアンボロ国立公園の面積が大きく、どこから観光に出かければよいのかわからないと言う方もおられるかもしれません。

    広大なアンボロ国立公園の入り口は2か所あります。北側と南側とも呼ばれます。北側はサンタクルス市街から北に向かったブエナビスタやヤパカニといった町からアンボロ国立公園へと向かえます。南側はサンタクルス市街から南へ向かったサマイパタなどの町から入ることができます。ヤパカニからサマイパタまで車でぶっ続けで運転しても5時間はかかります。この国立公園の広大さを物語ります。多種多様な植物と動物が見られる場所として、外国人観光客も多く訪れます。

    北側ルートからアンボロ国立公園へ

    ▲北側からアンボロ国立公園へ、サンタフェから出発です



    今回アンボロ国立公園へは北側から入ろうと計画しました。北側の有名な玄関口であるブエナビスタという町で旅行代理店と交渉したのですが、1日ツアーの値段が一人77ドル(8,350円ほど)という値段でした。ボリビアにしてはかなりの高額です。ボリビア人の友人に尋ねてみると外国人に向けたプランかもしれないが、それは高すぎる!とのことでした。もちろん、良いサービスと独自のルートで観光スポットを抑えてゆくツアーがあるのでしょうが、ボリビア人の相場では非常に高額でした。

    それで、アンボロ国立公園のツアーを計画しているボリビア人男性を紹介してもらい、1日ツアーに参加することができました。代金は1人160ボリビアーノ(2,500円ほど)。ボリビアは外国人向けに値段が高めに設定されることは多々ありますが、この差は一体何なんでしょう。ボリビアあるあるを改めて痛感し、午前7時にサンタフェという町の広場で待ち合わせ、アンボロ国立公園へ出発しました。

    1時間ほど四駆に揺られて何本か川も超えて、ガタガタの道を超えた後に、車で向かえる最終地点に着きました。ここからは徒歩で国立公園の中を散策することになります。今回の1日ツアーでは、滝と天然プールの見学とのことです。

    トレッキングツアーへ

    ▲柵を超えていきなりの川越え

     

    柵を超えていきなり川が現れます。まさに天然の公園ともいうべき景色ですが、石をつたってわたってゆくのもなかなかの体力と技術がいります。そして、これから滝まで徒歩で2時間トレッキングの旅へと出かけます。

     

    ▲CATARATAとはスペイン語で滝の意味

     

    すぐに入った山道の一本の木に滝という意味のスペイン語が刻まれていました。滝までの案内板とも呼べるものはこれのみで、あとはひたすらジャングルの山道が続きます。これはガイドなしでは確実に迷ってしまいます。なので、アンボロ国立公園を散策するときにはガイドは必須なのです。

     

    ▲ひたすらこんな山道を歩きます

     

    まさにトレッキングツアーとも呼ぶべき山道が延々と続きます。登山ではなくても、急なアップダウンを何度も繰り返し、川を何度もわたり片道2時間。かなりの体力がいります。アンボロ国立公園には多種多様な動物がいると聞いて期待していましたが、観光客がたくさんツアーに参加しているので人が通るエリアには動物はめっきりいなくなって写真も撮れなくなったとガイドが話してくれました。残念です。この国立公園では狩猟や釣り、ごみのポイ捨てなど自然を乱すような行為は一切禁止されています。世界遺産として自然が今もしっかり保護されています。

    ▲超巨大なトボロチ

     

    道中では熱帯ならではの迫力ある自然を体感できます。超巨大なトボロチの木を見つけたり、密林の中で体感でもわかるほどのマイナスイオンを存分に味わえます。しかし、アップダウンがきついので早くも体力的に限界を感じます。

    ▲苔が生えてワニのような見た目になった樹木も

     

    ワニの木とガイドさんが話してくれましたが、苔が生えワニのような見た目になった樹木にも出会いました。ここまででもだいぶん体力を使いましたが、まだ滝までは半分だそうです。まだまだトレッキングは続きます。

    ▲ようやくたどり着いた滝の手前から見える渓谷

     

    片道3時間近くかけて、トレッキングを繰り返し、ようやく滝へとたどり着きました。なかなかに大変でした。アマゾンの大自然のインパクトを残すこの渓谷も迫力がありました。ごうごうと水が流れ続けていたのも印象的です。

    ▲夏場には観光客であふれる場所だそう

     

    滝の景色も非常に迫力がありました。マイナスイオンをふんだんに感じることのできる場所です。少し冷え込んでいたので泳ぐことはしませんでしたが、夏場にはここにたくさんの観光客が訪れて泳ぐのだそう。ここで滝の景色を楽しみ昼食をとった後、帰路につきます。正直、展望台とも呼べる場所からアンボロ国立公園を一望する景色を取りたいと思ったのでガイドさんに聞いてみると、この辺りは少し山に登ってしまうと野生のピューマがいるから非常に危険でおすすめできないとのことでした。やはり、大自然の中にいるんだと改めて実感しました。

    ▲帰り道はまだ楽でした

     

    昼食の後、帰路につきましたが、往路に比べて非常に楽に感じました。登山などでもよく言われますが、帰り道は早くなるのは本当だと感じました。あと、厳しいアップダウンは変わりませんが、それに慣れたのかもしれません。そして2時間かけてスタート地点に戻りました。そこから、少し下がった場所に天然プールありますのでそこにも行きました。自然のため池のような場所できれいでした。

    ▲夏場にはたくさんの人がここで泳ぎ、飛び込んだりします

     

    ボリビアの川といえばアマゾンをイメージするように泥が混じり濁った印象が強いのですが、ここアンボロ国立公園を流れる水は、ガイドさんがクリスタルのようと言い表すように本当に透明色できれいです。

    ▲美しい大自然

     

    そしてプールとも呼ばれるその天然のため池からも水が流れてゆく様子は本当に大自然の美しさを見せつけます。今回アンボロ国立公園を一日トレッキングしましたが、非常に疲れましたが癒されたような気持ちになりました。それは密林や滝から出るマイナスイオンだけではなく大自然の中に囲まれて身体がリフレッシュされたのではないかと思います。

    このボリビアにはそんな体験ができる太古から残る大自然が残されています。もし、サンタクルス県を訪れる方の中でジャングルや大自然体験を希望される方はこのアンボロ国立公園のツアーをおすすめします。展望台からの景色が楽しめるサマイパタからの南側のツアーもおすすめです。

    アンボロ国立公園

    この記事を書いた人

    ZIC

    ZIC

    南米ボリビア在住。ウユニ塩湖以外にも見どころはたくさんあり、現地から見つめた旅の情報を楽しくお伝えできればと思います。また南米各地の魅力あふれる情報もお伝えしたいと思います。

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