イギリスでビールといえば、濃厚で香り高いエールが定番中の定番。日本で主流のラガーのように、キレと喉ごしを楽しむ仕事帰りの1杯も最高ですが、芳醇な味わいそのものを楽しむなら絶対エールがおすすめです。
特に年がら年中曇天と小雨が続くロンドンの気候には、きれっきれのラガーよりも、味わい深いエールが体に沁みるのです……。
そして、ロンドンで今勢いがあるのが、小さなブルワリー発のCRAFT BEER! 日本の地ビールブームと同様、ここロンドンでもそのウェーブはどんどん広がり、多くのエールファンを夢中にさせています。
そんなロンドンで毎年開催されている地ビールのお祭りが「CRAFT BEER RISING」。今年は2月23日(木)〜25日(土)の3日間に渡り開催されました。老舗から話題の最新ブルワリーまで、エールをはじめ600種類以上のビールが集結した「CRAFT BEER RISING 2017」の模様をお伝えします。
ロンドンの原宿?! BRICK LANE
会場はこちら「THE OLD TRUMAN BREWERY」! クリエイターによるギャラリーやマーケットをはじめ、多ジャンルなイベントで賑わいを見せるホットスポットです。
そして、この会場が位置するBRICK LANE界隈は、近年多くの若いクリエイターが集まり新たな活気に満ちているイースト・ロンドンの中でも、注目度の高い流行発信地。
最寄駅は地上線のShoreditch駅ですが、地下鉄のLiverpool Street駅やAldgate East駅も徒歩圏内なので、いろいろ歩き回ってみると新たな発見があるかも?!(ただし、繁華街ということもあって、ちょびっとだけ治安が悪いので、脇道へは逸れないのがベターです。)
ホップ! ホップ! ホップ!
入場列に並んでいる間に、事前購入していたEチケットをリストバンドに交換し、いざゲートを抜けると、麦芽の垣根がお出迎え! これぞまさにビール天国ですね。入口で専用グラスを受け取ったら、熱気渦巻くホール内へ早速潜入!
LONDON PRIDE from FULLER’S BREWERY
ロンドナー愛飲のビールといえばこれ! LONDON PRIDE from FULLER’S BREWERY。お揃いのユニフォームを纏ったスタッフに勧められるまま試飲……もちろん、そのままブースへ直行しましたよ。
小さなブースがひしめくメインホールから階段で地下へ降りると……LONDON PRIDEが山積みに! これ全部ビールですよー! LONDON PRIDEのブースは、ちょっとしたバーのようになっていて雰囲気も抜群。
実は、試飲した時に無料ビール券代わりのリストバンドを貰っていたので、かなりお得に楽しめちゃいました。スーパーでも買えるお馴染みの味ですが、やっぱりその場でサーブしてもらうのが1番ですね!
Wild Card Brewery
個人的に1番のおすすめは、トランプをモチーフとしたラベルが目を惹く「Wild Card Brewery」のビールです。Walthamstowというイースト・ロンドンの小さな町に拠点を構えるマイクロブルワリーが造るのは、個性的でありながらも決して奇をてらったわけではない味わい深さが印象的なビールです。
Walthamstowは、日本でも人気の高いテキスタイルデザイナーWilliam Morrisが幼少期を過ごしたことで有名ですが、実は私がこのビールを初めて飲んだのもWilliam Morris Galleryのカフェでした。パッケージが可愛いことはもちろんですが、味もかなりしっかりしていて、ビール好きには是非とも試してほしい本格派です。
King、Queen、Jack、Ace、それともJoker? さぁ、あなたなら、どれを選びますか?(迷った時は「Queen of Diamonds」がおすすめです。「Winner at the Urban Food Awards 2016 in the Beautiful Brew Category」を受賞した逸品で、ビールにうるさいロンドナーのお墨付きです!)
おつまみはCrispが定番!
美味しいビールには、ちょっと味が濃いめのおつまみが欲しくなりますよね。ロンドンでビールのお供といえばCrispが定番です。日本のポテトチップスのようなものですが、ロンドナーたちはとにかくこれが大好き!
写真は激辛フレーバーで、見ての通り真っ赤……これがビールに合うんです。こちらもビール同様、5〜6種類の味を試食してからお気に入りを買うことができます。ビールとつまみが揃ったら、あとは飲み明かすだけ!
ちなみに、イベントは深夜までですが、ロンドンはナイトチューブとナイトバスがあるので、24時間帰宅可能です。つまり、終電の心配をしなくていいんです。なんて飲兵衛に優しい街なんだ……!