レンガの家ってどんな家?ボリビアではビルでさえ、今もレンガとセメントで手作業で作られている
ボリビア

こんにちは! ボリビア在住のZICです。

日本の家といえば何でできていると答えますか? 家がどんな材料でできているのか、海外に出るとこうした質問を現地の人から受けることがあります。日本は今は耐震補強がしっかりした木造のツーバイフォー住宅と答えるでしょう。

しかし、こちら南米のボリビアでは木造住宅はほとんどありません。ほぼすべての住宅、マンションがなんとレンガとセメントでできています。頑丈なレンガの家と聞くと、3匹の子豚の物語を思い起こします。

日本の木造住宅にフローリングと畳でくつろぐといった概念はこちらにはありません。レンガ造りの家にタイルの床、これが南米の家のスタンダードです。そんなボリビアの住宅事情についてご紹介します。

遠景から見るレンガでできた住宅たち


標高3,800m、世界で一番標高の高い首都であるボリビアの首都・ラパス。その町を一望できる場所からの写真ですが、ビル群を除いて多くの住宅がレンガむき出しであることに気づかれると思います。

そうです、ボリビアの家はこのようにレンガとセメントで固められて造られたものが一般的です。ビルなどもきれいな塗装と装飾がされていて気づきにくいですが、実は同じようにレンガとセメントで造られています。日本でもビルなどは鉄筋コンクリート造りになりますが、レンガを合わせることはしませんので、ここからも文化や建築様式の違いを垣間見ることができます。

こちらは憲法上の首都とも呼ばれるスクレという町での風景。遠目にレンガむき出しの家々が立ち並ぶのがわかると思います。主にこうした山岳地帯に位置する都市ではレンガに塗装を施さない家が多いです。

熱帯地方になるとレンガにセメントを塗り付けてペンキを色鮮やかに塗る文化があります。寒い山岳地帯ではレンガはそのままに、彩のない町並みが広がります。なので、熱帯地方から山岳地帯に旅行に来た外国人旅行者の中にはこの街並みは見ていて疲れるという声をあげる人も。同じボリビア国内でも場所と気候、標高が変わると街並みも変わるのは興味深いです。

レンガ造りの家の建設


レンガ造りの家の建設は本当に体力勝負です。材料となる石やセメント、砂、レンガなどは日本なら機械もしくはフォークリフトなどで積み下ろしをできますが、こちらではそんな便利なシステムはなく常に手作業です。なので日本と比べるなら倍以上の時間と体力が必要です。たまに、山積みになったレンガを乗せたトラックが町を走りますが、これを手作業で積んだのかと考えるとゾッとします。

写真は土台となる石を積み下ろしているものです。家の敷地となる場所に溝を掘り、この石を敷き詰めることで家の土台となります。

そして、こちらはレンガを固めるためのセメントの積み込みの様子です。これらの大量のセメントもすべて手作業で積み下ろしが行われます。なので、ボリビアの建設職人たちは本当に体力が必要です。

こちらは土台を建設している様子。先ほど見た石を溝の敷き詰めてセメントで固めてゆきます。何本かの太い木を建てていますが、おそらくここに大きな屋根をつくり、家の横の通路にするのでしょう。

熱帯の家なので、この屋根の下で涼める場所づくりだと思われます。熱帯ではシロアリがたくさん生息しているので、建設に用いる木材は、金属の様に重く固い材質のものを使います。異常に重いです。

実際の工事現場、レンガがどんどん積み上げられているのがわかります。3匹の子豚でもそうでしたが、ただ積むだけではなくてしっかり計算して丁寧に積み上げる必要があります。そうしないと、風が吹いて突然壁一面が倒れるという事もあります。職人の腕次第でどうにでもなってしまうのは日本の建築とさほど変わらないかもしれません。

日本でいう足場にあたるのでしょうか? 2階を建設するときの支えが木材なのですが、ある意味衝撃的な光景です。これで本当に支えられているのでしょうか? この光景は建設中の家でよく見かけます。その後、ちゃんと家として機能しているのでこの工程で間違いないのでしょう。しかし、なんとも不安な気分になります。

そして、屋根は沖縄の赤瓦のようなものを使います。なので、特にボリビアの熱帯地方の家はほとんどがこの瓦を使用していて、沖縄の家々とよく似ています。本当に。沖縄を旅行した時に、ボリビアに戻ってきたかのような感覚になるのは、熱帯地方の共通する文化があるのでしょうか?

こうして、徐々に徐々に家が形になってゆきます。最近ではアルミサッシの窓枠を用いるようになってきましたが、木枠の窓を用いる家もあります。初めにレンガ部分を終わらせた後に、窓枠とドアを付けて、壁にペンキを塗り、床部分にタイルを敷き詰めて家は完成します。これがざっくりですが、ボリビアのレンガ造りの家の工程になります。

レンガ造りの家の住み心地


山岳地帯では年間を通じて寒いので、家に熱がこもるような設計が施されていて暖かい家に住むことができます。しかし、熱帯地方ではレンガ造りの家は熱がダイレクトにこもります。真夏には家の中がオーブンのような状態になります。

特に暑い田舎町では日中はクーラーがなければとても家の中で休めません。庭に椅子を出してタオルで蚊をはらいながらたそがれているボリビア人家族が多く居ます。家の意味なくね?と心の中で突っ込んでしまいますが、熱帯でのレンガの家はそんな感じです。

ボリビアはほとんど地震のない国なので、耐震補強という概念がありません。万が一地震が来たら震度2くらいで危ない家はたくさんあります。それでもレンガで積み上げられた家に人々は安心感を持っています。ところ変われば家の様式も違うと感心します。

私たち日本人は慣れ親しんだ木造住宅が一番だと思います。しかし、南米ではレンガ造りが一番だと思います。そういう意味でも3匹の子豚の世界の様に、世界中たくさんの価値観があるんだと学ばされます。

レンガの家

ボリビアのアマゾンに近い熱帯ではシロアリと湿気が多く、とてもじゃないですが木造住宅は実現できません。なので、レンガ造りの家が主流となります。3匹の子豚の世界で一番頑丈だとされていますが、確かにそうです。しかし、真夏の太陽が照り付けると、家の中にいるとオーブンの様になり、窯焼きピザになったような気持になります。本当に熱いです。それでもボリビアの人々はこのレンガの家に住み続けていますから、こちらではこれがスタンダードなんだと分かります。家に用いる材料と文化の違いは本当に興味深いと思います。どの材料で建てる家が一番ということはなく、その場所にあった材料で建てることそれが大切な文化、価値観なんだとしみじみ実感します。ボリビアに来られることがあれば、このレンガ造りの家にも少し注目してくださいね。

この記事を書いた人

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南米ボリビア在住。ウユニ塩湖以外にも見どころはたくさんあり、現地から見つめた旅の情報を楽しくお伝えできればと思います。また南米各地の魅力あふれる情報もお伝えしたいと思います。

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