今回はラトビアの首都、リーガを紹介します。近年、リーガで注目されているのが顔像が浮き出る建築物です。いったい、どんな建築物でしょうか。さっそく、見ていきましょう。
ラトビアの首都、リーガとは?
ラトビアの首都、リーガはバルト3国のなかで一番の大都市です。人口は約70万人、貿易・商業で栄えた街だけあって、開放的な雰囲気です。また、長年にわたってドイツ人が管理していたので、少しだけドイツの雰囲気に似ています。
リーガはラトビアの首都なのでラトビア人も住んでいますが、街の人口の半分はロシア人です。そのため、耳をすませるとラトビア語とロシア語が聞こえてきます。
あと、ラトビアは日本から近いこともポイント。ヘルシンキ乗り換えのフィンランド航空を使うと、13時間前後で着きます。リーガは治安もよく安心して観光できるヨーロッパの都市です。
顔像の建築物、アールヌーヴォー(世紀末美術)建築群
リーガ旧市街から少し歩くと、アールヌーヴォーの建築群が見えてきます。ガイドブックを見ると「ユーゲントシュティール」と書かれているかもしれません。「ユーゲントシュティール」は「アールヌーヴォー」のドイツ語読みです。
「アールヌーヴォー」とは19世紀末から20世紀初頭にかけて流行した芸術洋式です。従来の枠にはとらわれない、近代的なデザイン。そして、個々の芸術家の個性が活かされた曲線が特徴です。アールヌーヴォー形式の建築といえば、チェコの首都、プラハが有名です。
しかし、リーガも負けてはいません。リーガにアールヌーヴォー様式の建築群を建てたのはミハイル・エイゼンシュテインです。映画『戦艦ポチョムキン』の監督で知られるセルゲイ・エイゼンシュテインのお父さんにあたる人物です。
青色がまぶしいのはアルベルタ通り8番地の建物。青タイルのように見えますが、よく見るとレンガになっています。また、繊細な装飾が見事です。
個人的に気に入っているのがアルベルト通り2a番地にある建物です。細長い赤色の装飾の上にはスフィンクスを思わせるような像があります。このように、リーガのユーゲントシュティール建築群は3D、立体構造です。
迫力満点の建物はアルベルタ通り4番地の建物です。少しわかりにくいですが、最上部の両端にはライオンの像があります。ライオンは「安全と防御」を表しています。
見ているこちらも思わず口を開けてしまうのがアルベルタ13番地の建物です。いろいろな表情があり、見ていると楽しくなってきます。この建物はリーガのロースクールに利用されており、2002年に修復工事が終わりました。
このように、リーガには数多くの美しく個性的な建物があります。なお、建物がある通りには頻繁に車が行き来します。撮影に集中しすぎて、車にひかれないようにしてください。
写真撮影のコツはとにかく晴れた日にいくこと。そして、マニュアルを使って露出補正をすれば、きれいな写真が撮影できると思います。
リーガのお土産もアールヌーヴォー調にしよう
せっかく、アールヌーヴォー調の建物を見たのですから、お土産もアールヌーヴォー調のものを選んでみましょう。オススメのお土産ショップは先ほど紹介したエリアの近くにある「アールヌーヴォー・リーガ(Art Nouveau Riga)」です。小さなお店なので通り過ぎないようにしてください。
店内にはノートから石膏細工までいろいろ。ただし、コンセプトになっているのはアールヌーヴォーを意識していることです。そのため、どの品も華やかです。私はこのノートを購入しました。紙質もよくクオリティーの高いノートです。