こんにちは! ボリビア在住のZICです。日本でも最近ゲリラ豪雨という言葉を聞くようになりました。局地的に降る強烈な豪雨の事を指していて、洪水が起こる現象の事であることはよく知られるようになりました。
日本の町には道に排水溝、もしくは排水施設がきちんと整えられています。それでも激しい豪雨により排水が追い付かず洪水になることもあり注意が必要です。
一方、こちら南米のボリビアの町にはなんと、排水溝がありません。そして、熱帯地方などはよく雨が降ります。
排水溝のない町に雨が降るとどうなるでしょうか? そんなボリビアの町の排水事情についてご紹介したいと思います。
ボリビアの町の排水溝がない道
ボリビアの町を歩いていると、ふと不思議に感じるのが排水溝が道に存在しないということ。
写真は少し田舎町の様子ですが、コンクリート舗装された道は良いのですが、両脇には生い茂る空き地の草しかないので排水が流れていく道がありません。
なので、雨上がりの町の写真ですが、思いっきり水が道にたまりこんでいます。
なので道を渡りたくても水が溜まっているのでわたることができないというのはボリビアあるあるのひとつです。
地元のボリビア人はこの状況をどうするのだろうとみていると、道に落ちている大きめの石を投げます。そしてその石を足場にして道を渡っていきます。そんな苦労するくらいなら排水溝を作ってよ!と言いたくなりますが、ここはボリビア。後の雨の流し道を考えるよりも先に、とにかく町を作ってしまえという発想なのではないかと思います。
雨上がりのボリビアを歩いていると、どうして雨が降ることを計算できなかったのかなと考えてしまいます。
雨が降るとリアルに洪水に!
ボリビアの熱帯の町はとにかく雨がよく振ります。
雨季の時期などはスコールが降りますので、バケツをひっくり返したかのような勢いのある雨が打ち付けます。
排水溝のないボリビアの町に、スコール。想像すればわかると思いますが、一瞬にして水がたまりまくるので洪水のような状況になります。
ちなみに、ボリビアのどの町でも強烈な雨が降れば同じ現象が起こります。首都ラパスでも雨が降れば洪水になります。
ラパスはすり鉢状の町ですので、坂が多く、雨が降れば場所によってはちょっとした滝のように水が流れてきます。
こちらは第二の都市サンタクルスの都市部においての雨の様子です。
スコールが強く降ったのですが、一瞬で道には水が溜まります。まるで洪水のような状況になります。
雨が降ればこれは普通の事ですので、日本人の私たちにとってみればひとつのカルチャーショックです。
四駆の車や水陸両用車ならへっちゃらなんでしょうが、雨が降ったこの道を普通車も走っています。
まさに、普通車の限界に挑戦といったところでしょうか。
日本では、ゲリラ豪雨が降らない限り起こらない現象ですが、こちらボリビアではこれが当たり前、普通の雨の光景です。
リアルな洪水の中を何事もなく人々は車を走らせます。
雨水の都ベネチア?
ボリビアの町で雨が降ってあれだけ洪水のような状況が起こっても、次の日は不思議と水はどこかへと消えます。それが本当に不思議です。なのでボリビアには排水溝が町にありません。
しかし、窪地になっているような道だとずっと雨水がたまってしまう道もあります。
これは第二の都市サンタクルスの中心にほぼ近い、いわゆる高級住宅地のある場所の光景。雨が降ってから1週間経過しなければ水はなくならないのだそう。
まさに、雨水の都です。ボリビアにもベネチアがありました。
建物がある場所にまで水は浸かっています。
台風によって洪水が起こったわけではありません。雨が降ったとはいつもこの状態になるのだそうです。
排水溝のないボリビアの町の光景です。
日本に住んでいると排水溝のない町など考えられませんが、ボリビアにいるとなくてもなんとかなるんだと逆に学ばされます。
雨が降れば水はどこか自然へ帰ってゆく。そんな風にボリビア人は考えているのかもしれません。
実際その通りに、たいていの道では雨の後水がひいていきます。
もっとちゃんと町を作ろうよと思ったこともありますが、もう少しおおらかになってもいいのかと思ってみたり。
ボリビアの生活で学んだことだったりします。