関西国際空港まで「船」という裏ワザを使ってアクセスしてみた
日本

こんにちは、ライターの新田です。今回は鉄道でもバスでもない、船を使った関西空港へのアクセスを紹介します。

船を使うと新たな発見がいっぱい! なかなか新鮮な旅が楽しめます。それでは、さっそく見ていきましょう。

神戸空港発関西空港行きの船「ベイ・シャトル」


関西空港行きの船「ベイ・シャトル」は神戸市にある神戸空港から出港しています。神戸空港から関西空港までは約30分!

この記事では、神戸の中心地三宮駅からレポートします。「ポートライナー」三宮駅から神戸空港まで新交通システム「ポートライナー」を利用し、そこから「ベイ・シャトル」を使う場合は「ポートライナーセット券」がお得!

価格は1,850円(税込)となり、ポートライナーの料金がカットされる形になります。このセット券はポートライナー三宮駅にある「インフォメーション」で購入できます。

購入したら「神戸空港行き」に乗りましょう。「北埠頭行き」に乗ると神戸空港には行かないのでご注意を。私が訪れた日は土曜日ということもあり、大混雑していました。

それでも、乗り切れないということはないのでご安心を。押し合わずに順々に車内へ入りましょう。

なお、ポートライナーの車内はこのような感じ。進行方向に向いている座席と逆向きの座席が混ざっています。ポートライナーは無人運転のため、前面展望が楽しめるのも大きな特徴です。

ポートライナーの車内からは神戸港やポートタワーが見られます。晴天ですと、もっと鮮やかな神戸らしい風景が楽しめることでしょう。三宮から神戸空港までの所要時間は約18分。どうぞ、神戸の空中散歩をお楽しみください。

神戸空港駅を降りると神戸空港へ行きたくなりますが、そこはグッと我慢して1階の「関空行き海上アクセス連絡バスのりば」に行きます。

1階に出ると横断歩道の向こうに「ベイ・シャトル」が出港する海上アクセスターミナル行きの無料バスが出ています。神戸空港から海上アクセスターミナルへはバスで約3分です。

海上アクセスターミナルに着きました。「ターミナル」といってもレストランはないのでご注意ください。「海上アクセスターミナル」では「ベイ・シャトル」の切符の購入はもちろん、外貨両替もできます。

また、窓側の座席にはコンセントがあるので、スマートフォンの充電も可能。「ベイ・シャトル」が来るまでのんびりと待ちましょう。

思ったよりも揺れが少ない「ベイ・シャトル」


出港約10分前に「ベイ・シャトル」の搭乗が始まりました。「ベイ・シャトル」は高速船のため、規模は小さめ。クルーズ船ではないので、シンプルな設計です。今回利用した船は「かぜ」です。

船内は2列+4列+2列のリクライニングシートがズラッと並んでいます。一番前にはテレビが付けられており、NHKの番組が放映されていました。なお、座席は自由席なので、座りたい席に座りましょう。

「ベイ・シャトル」のメリットは座席がゆったりしていること。リクライニングの角度が大きいため、ゆったりとくつろげます。また、足元もリムジンバスと比べると、余裕の広さ。少なくともリムジンバスよりは快適に過ごせます。

停泊している際はかなり揺れたので、船酔いを心配しました。しかし、その心配も杞憂に終わりました。出港すると滑るように、大阪湾を航行します。これは空港島とポートアイランドを結ぶ橋。下から見ると、なかなかの迫力ですね。

私が乗船した日は曇りということもあり、眺望はあまり楽しめませんでした。その代わり、関西空港まで行く間にいくつかの船を見かけました。

「ベイ・シャトル」が航行する大阪湾は船がたくさん集まるスポット。「ベイ・シャトル」では眺望よりも船ウォッチングを楽しみたいですね。これは貿易船でしょうか。西へ向かって進んで行きました。

突然、朱色の船が飛び込んできました。船体には「近海郵船」と書かれた大きな文字が。日常生活で郵便船を見ることはないので、とても新鮮ですね。「こうやって郵便物が届くのかあ」と思わず、つぶやいてしまいました。

神戸空港を出港して約30分、無事に関西空港ポートターミナルに着きました。ポートターミナルに着くと、「第1ターミナル経由第2ターミナル行き」の連絡バスが待っていました。もちろん、この連絡バスも無料です。

ポートターミナルから約10分で関西空港第1ターミナル4階、国際線ターミナルに到着。ここで乗客の大半が降ります。

春秋航空とピーチ以外は全て第1ターミナルから出発します。バスの運転士も「春秋航空、ピーチ以外は全て第1ターミナルです」と何回も繰り返していました。

ポートターミナルから約20分で、第2ターミナルに到着しました。バスが止まる場所は国内線ターミナルの前です。国際線ターミナルへは少しだけ歩きます。

「ベイ・シャトル」のメリットは


淡路関空ライン

「ベイ・シャトル」に向いている乗客は自動車を持っている&関西空港第1ターミナルを利用する方です。「ベイ・シャトル」を利用すると、神戸空港ターミナル前にある駐車場を旅行期間中無料で利用できるからです。

「ベイ・シャトル」神戸空港~関西空港間の料金は1,850円なので、割安で利用できるのも大きなメリット。自動車がある方は「ベイ・シャトル」の利用をご検討ください。

また、「ベイ・シャトル」とは別に淡路島~関西空港間を結ぶ「淡路関空ライン」もあります。

関空アクセスの主役、リムジンバス

一方、所要時間を考えると、自動車を持っていない&第2ターミナルを利用する方へはメリットが少ないと思います。

「ベイ・シャトル」の乗船時間は30分ですが、三宮駅から神戸空港駅までの所要時間は18分、神戸空港駅から海上アクセスターミナルまでは3分、「ベイ・シャトル」の待ち時間は少なくとも10分、海上アクセスターミナルから第1ターミナルまでは10分、それらを合計すると71分になります。

三宮駅から関西空港第1ターミナルまでのリムジンバスは所要時間約65分ですから、バスのほうが早いです。また、第2ターミナルは関西空港ポートターミナルから離れているので「ベイ・シャトル」のメリットはますます少なくなります。

いずれにせよ、日常生活で船に乗ることはあまりないでしょう。気分転換の意味でも「ベイ・シャトル」を利用すると楽しいですよ。

ベイシャトル
公式HPはこちら

この記事を書いた人

新田浩之

新田浩之鉄道&中東欧旅行研究家

1987年生まれ。神戸市在住。専門は鉄道と中東欧です。国内では鉄道系イベントの取材、国外では中欧、東欧、ロシアの歴史スポットを訪ね歩いています。チェコアンバサダー2018

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