フランスに来て初めて知ったアジア料理があります。その名もボブン(Bò bún)。筆者は名前も聞いたことがなく、どんな料理かも想像ができませんでした。
これは細めの冷たい米麺に、甘酸っぱいさっぱりとしたソースをからめて食べるベトナム料理で、味付けされた牛肉、レタスやにんじんなどの野菜がたくさんのっています。お店によって種類は違いますが、ミントやパクチーなどの香草が入っているのも特徴。
フランス滞在中の洋食続きになった胃にも優しい味です。10ユーロ前後で食べられるお店が多く、外食代が高いパリで、お財布の強い味方となってくれること間違いなしです!
行列の絶えない人気店「SONG HENG」
ベトナム料理屋さんで食べることができるので、何度か行った人気店をご紹介しますね。まず最初のお店は、ここ「SONG HENG」!
11:00から営業していますが、いつも行列ができていて、この日も11:30に行くともう行列ができていました。夜の営業はありませんのでご注意ください。
ここだけ写真を撮ると、アジアの街の一角みたいですね。
20席ほどの店内は常に混んでいて、基本的には相席制。1人で来ると、前に人が待っていても席が1席空いていれば通してもらえます。
店内は隣の人と肘が当たってしまうぐらい狭いです。でもその雰囲気がまた、おいしさを増す演出をしているように思えます!
何を頼もうか、悩むことはない?
食事メニューは、フォーかボブンしかありません。これもこだわりがあるようでまたいい~! それぞれ、大か小か選べますが、女性はだいたい小を選んでいました。両方とも、大は8.8ユーロ、小は8ユーロです。
写真のボブンは小です。にんじんとねぎ、くだかれたピーナッツ、たまねぎが混ざった味付けされた牛肉。もうこの食材を挙げただけでおいしいのがわかりますよね。
さらに、フランスではネムと呼ばれている揚げ春巻きもカットされて のっています。すぐに食べてサクッとしたのを楽しむのもいいし、浸してまわりがふやけたものを楽しむのもいい!
まぜまぜして食べよう!
底にソース(というのかな? 味のついた液体)が溜まっているので、下からごっそりとかき混ぜて食べます。ここのお店は、レタスと香草も麺の下に入ってました。
店によって種類は違いますが、だいたいのお店に辛いソースやナンプラーが置いてあるのでお好みで。私は、辛いソースを徐々に足していくのが好きです。
ここのお店ですが、いつ行っても店員さんが陽気で雰囲気がおもしろいです。独り言なのか誰かに話してるのか……。この日は、出て行くお客さんに「また明日!」と冗談を言っていましたが、見事に無視されていました。
店内に日めくりカレンダーがあったり、レトロな置物がちょこんと飾ってあったり、どこか懐かしさを感じるお店です。クレジットカードは20ユーロ以上からしか使えないので、気をつけくださいね。
「PARIS HANOI」
もうひとつのお店は「PARIS HANOI」。こちらはなぜか、私は夜にしか行ったことがありませんが、ここもだいたいいつも混んでいます。
金曜日の22:10ぐらいに行ったら満席で、閉店までに空いたら入れるよと言われました。そしてこちらも基本的には相席制です。
厨房が丸見えなところもいいですよね。
あ~、ご飯と一緒に食べたい!
ここではボブンネム(揚げ春巻き付ボブン、12ユーロ)を注文しました。ここのお店は生のもやしとレタスと香草、ネムと味付けされた牛肉がのっていました。
お肉が、味がけっこうしっかりしている上に景気よくたくさんのせてくれています。この肉と一緒に食べる用のご飯がほしい!と思ったぐらいです。
麺はビーフンぐらいの細さです。
ここではフォーも頼みました。この写真の左に写っているのが、こっちのベトナム料理屋さんならどのお店にも置いてある!と言っても過言ではない辛いソースです。
このソースですが、フタが少し特殊でしてね。先についている、緑のものがキャップです。まわすタイプになっているのですが、フタを全部取らなくても、ある程度隙間ができれば液体が出てきます!
みなさんお気づきの通り、説明するならフタの部分もちゃんと撮れよ!って感じですけど……。絶妙なところで入ってないですね。
アジア系のスーパーで買うこともでき、小さいボトルもありますよ。どこかで見かけたら「あぁ、キャップ こういうことか!」と思い出していただけるとうれしいです。
夏場のイベント時にも登場するボブン
フランス国内ででかけた野外イベントの屋台に、パエリアと並んでボブンを見かけました。パエリアを売っているのはマルシェでもよく見かけますが、ボブンもそれに並ぶぐらいの2大屋台フード!?
それぐらい、こちらではポピュラーなんですね。しかも暑い日は、このさっぱりとした麺が食べたくなるのもわかります!フランス滞在中、洋食続きでさっぱりとしたいとき特に、オススメです。