ゆっくりと、落ち着いた空間で本を読みたい。そんな気分の日に訪れたいのが、東京・初台にある「fuzkue(フヅクエ)」。本を読んで過ごすことに特化した、めずらしいお店です。
せわしない日常から距離を置き、安心して本の世界へと旅立てる場所。今回は、そんなfuzkueで過ごした静かなひとときをお届けします。
おしゃべりのない、本と向き合うための場所
京王新線・初台駅の南口を出て右へ。そこから歩いて30秒ほどの場所に、fuzkueはあります。


床屋さんのサインポールが目印です。白い外壁のビル2階。階段を上がると、fuzkueの扉が現れます。


扉の左隣には、簡単な案内板も。ここでは、おしゃべりやパソコンのタイピングはできません。訪れた人が読書に没頭できるようにと、いくつかのルールが設けられています。お店のホームページにある案内書きを確認してから来店すると、安心して楽しめるはず。
私は今回、ホームページから事前予約をして、平日の午後に訪問しました。

店内には、窓側にカウンター席が7つ、壁側にソファ席が3つあります。

まずは、一番端の緑色のソファ席に腰掛けることにしました。
選んで、ひらいて、静寂に身をあずける
席に腰を下ろすと、店員さんが案内書きと料金・メニュー表を運んできてくれました。

fuzkueの料金システムは「時間ごとのお席料」制。私は、平日1〜3時間プラン(3オーダー付き)を利用することに。
ランチを注文し終えたら、次は本を選びます。


店内の本棚には、エッセイや日記、小説など、さまざまなジャンルの書籍や雑誌が並んでいます。

今回は、日記ZINEとfuzkue店主の阿久津隆(あくつ・たかし)さんの著書、そして人類学にまつわる対話本の計3冊を選びました。

まずは、日記ZINEから。お店に用意されているひざ掛けを借りつつ、ゆっくりとページをめくります。
店内に流れているのは、オリジナルで制作されたアンビエント・ドローン。ときおり聞こえる料理を準備する音も空間に溶け込み、本に沈む時間が静かに続いていきます。
読書の合間に、やさしい定食
しばらくすると、ランチが運ばれてきました。店員さんのご好意で、食事のしやすいカウンター席へ移動することに。

頼んだのは、お味噌汁の定食。具だくさんの一椀と、ポテトサラダやほうれん草のお漬物。やさしい味わいが、じんわりと身体に染み込んでいきます。

ランチを食べ終え、元のソファ席に戻ります。カフェオレを片手に、ふたたび本の世界へ。
この時間帯、店内にいたのは私を含めて3人。それぞれがひとりで本を手にする、穏やかな時間が流れていました。
今回は、合計2時間ほど過ごし、お店をあとにすることに。
「本の読める店」がくれる、静かな時間
fuzkueの店名の由来は、「書き物や読書をするための和風の机」を意味する“文机”。初台のほか、下北沢と西荻窪にも店舗を構えています。
読書に没頭したい日や、日常のざわめきから距離を置きたくなったとき。「本の読める店」fuzkueで、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょう。
ページをめくるうちに、心の奥にある静けさを、きっと取り戻せるはずです。


●fuzkue 初台
住所:東京都渋谷区初台1-38-10 二名ビル2F
アクセス:京王新線 初台駅 南口より徒歩約1分
営業時間:12:00〜23:00
定休日:不定休




